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第22話 ボブ正式に転職して聖女の使者になる

もうひとりのボブが強すぎました(キャラクター的に……)

 「と、いうわけでしばらく売店に専念することになった……。お世話になります。」


 マリーの森の家にやってくると、ボブは落胆しながら事情を話した。公堂に売店を出す人員を求めていたマリーとしては願ったり叶ったりではあるもののボブの人生を強制的に自分の流れに巻き込んだ事に申し訳ない気持ちになる。しかしそれを気にしているように見せたらボブをより追い詰めるということがわかってる。ボブはそういう人。


 ここは一周回ってあえて、売店の店員が必要なところに天の配剤だと喜んで見せて、その喜びの中にボブを巻き込むという構図で行くわ。


 「不本意だと思うけど、私には天の配剤ね。売店頑張って。これ、王都であなたでも簡単に作れるレシピよ。説明するわ。」


 新開発の、花穂を簡易脱炭酸として素材の風味を生かしつつ調和した新しいブラウニーケーキのレシピを実演する。このレシピのポイントは途中途中で味を確認しながら軌道補正して完成させるので、どこかの手順を派手に失敗しても最終的にはなんとなく、なんとかなる。経験の浅いボブにでも簡単に作れて店に並べられる。


 「まだ気持ちの整理もつかないでしょうし、いろいろ大変だとおもうけど、時間は一方向にしか流れないし、これからの生活に前を向いて対峙することが重要ですわ。」


 ボブはマリーから新メニューのレシピのほか、飲み物や既存メニュー、薬草の見分け方とよく育つ場所の見つけ方、育て方などについても手ほどきを受け、これからは売店の店員として始まるけど、いずれはみんながそう呼ぶように大司教であったり店長として店を運営していく上で必要な研修を受ける。そして、どうせ鼻かむんでしょうけどwとイジられつつも王都売店店員への聖女印入りの辞令も受け取る。


―――

 売店に必要な食器、食材、プランター、ポット、照明器具といった什器を調達し、まずは第一便として聖マリー・ジェーン・ラスバン公堂に向かうと、ネスタが歌い南洋の異教徒たちが刃物を決して当てないために伸び切った髪を揺らしながら盛り上がっている。


 以前の弾き語りスタイルのほか電蓄と持ち運び可能なサウンドシステムを展開してトースティングやポエトリーリーディング、そして詩なしのダブも披露してる。


 ボブは別に聖女マリーの信奉者といったことはないし、ネスタたちの歌は深い人類愛に根差しており好きか嫌いかと言うまでもなく好きなのだが、ここは王都であることも彼らと異なる信仰の聖地であるということは理解できる。


 特に彼らのハーブの異臭騒ぎで近隣住民とのトラブルに発展しなければいいのだが……。

その後毒をもって毒を制すで、もっと強烈なキャラ投入で主役奪い返しました。

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