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第 9話 幕間:(おまけ)「裏」島太郎

カクヨム版ではオリジナルアクセサリー制作のワークショップの基調講演で、もう少し後で出てくる幕間ですが、冒頭部分のマリーのおもてなしの記憶が薄れる前のこのタイミングのほうが良いかなと。カクヨム版で先頭の章がデカくなりすぎたので、第一章をいくつかに切り分けるならココだなと。まだ出て来ない王都売店が出てきますが、もうすぐ出てきますので、ふーんと軽く流してください。

 龍宮城でマリーにおもてなしを受け、脳が蕩けるような多幸感を味わったボブは、マリーに「故郷に帰るので少し休暇をください。」と暇を乞うた。


 マリーは、王都売店を新装開店準備中ということにしてボブに休暇を許可するが内心このイケメン店長が誰かに取られないか気が気でない。準備中の店には鮮度が命といえるハーブがいくつかあったので箱に詰める。


 マリーはこのハーブを正しく扱えるが、これは使い方を間違えるとそれなりに危ないもの。邪魔だからここに置いておくわけにいかないけど、素人が手を出したらいけないので、拾ったら連絡もらえるように、舌で溶ける紙で作ったマリーの名刺を何枚か同封してきっちり封をする。


 「この箱を預けます。しかし世俗においてこれは禁断の品、決して開かないでください。もし開いてしまったら証拠隠滅してください。」


 ボブはなんなのか気になり、聞いてみた。


 「なんなんですかこれ?」


 「世界には知らないほうが良いこともたくさんあるのよ」


 「余計気になるじゃないですか?」


 「大したものじゃないわ、大事というわけでもないから返してもらう必要はないけど置いとけばだめになるから持ち帰って。」


 そうして玉手箱を押し付けられたボブは休暇に入り帰郷した。


 故郷に帰ると大司教様だと大騒ぎされ、誰もかつてのボブCランドールとして受け入れてくれない。自分はマリーと関わりを持った時点で俗世の属性を失ってしまったのだと痛感した。


 実家に帰っても両親は跪きボブではなく大司教さまとして対応してくる。おかしいなんなんだこれは?


 3日もすればもとに戻るだろうと思っていたら1週間経っても誰もまともに目を合わせてくれない。はじめのうちは偉くなったような気分で気持ちよかったが、明らかに避けられてる疎外感を感じ始める。


 疎外感に耐えきれなくなり、マリーから受け取った箱を開けると、普段料理に使ってた大量の花穂とマリーの名刺が入っていた。


 ちょっと悪戯心に刺激され、マリーの名刺を舌にのせてみると、それはスッと溶け去り一気に世界がサイケデリックな極彩色に染まり視界が渦巻きとなり、箱の中にある料理に使う花穂から紫の煙が立ち昇り、時間旅行タイムトリップをしたような幻覚を見た。

次回から、マリーとボブのお菓子が女王を癒すという話が始まります。

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