第七章「クラウドファンディングー 夢を支える力」
ステージをつくる挑戦、
仲間それぞれの夢が再生した。
次に必要なのはーその夢を
「外の世界に見せるステージ」。
武道館という大きな場所へ向かうために、
咲と仲間たちはまず一歩を踏み出す。
クラウドファンディング。
それは、夢と社会をつなぐ挑戦だった。
第七章「クラウドファンディングー 夢を支える力」
プロローグー咲
ナレーション
仲間の再生をまとめた動画「カケラの再生」は、
思った以上に広がった。
コメント欄には「応援したい」「次はどうなるの?」という声が溢れていた。
私はその声に背中を押され、決意した。
咲
「次は...クラファンだ。夢を支える力を、
社会に呼びかけよう」
7-A:仲間たちとの会議
ナレーション
小さなカフェのテーブルに、ナナミ、アキト、ミナト、クロダ、そして私が集まった。
咲
「武道館で“夢を語るステージをやるために、クラファンを立ち上げたい」
ナナミ
「クラファン..って、私たちにできるの?」
ミナト
「リスナーから"もっと声を届けてほしい”って言われるけど...お金の話になると正直緊張しますね」
クロダ
「でも、俺は見たいな。"夢を拾う場所”が本当に人を動かすところを」
アキト
..俺も。応援してくれる人がいるなら、今度は俺から"ありがとう”を返したい」
ナレーション
それぞれの想いが、少しずつ前を向いて重なっていった。
7-B:クラファン動画の撮影
ナレーション
私たちは再びカメラを回した。
ナナミ (動画撮影)
「母になっても、夢を見直していい。私が服を作る姿で、それを証明したい」
アキト(動画撮影)
「白紙から始めても遅くない。"ていい”って思えるリストを、もっと広げたい」
ミナト(動画撮影)
「声は見えない。でも、誰かを照らす。今度はもっと大きな場所で、その声を届けたい」
クロダ (動画撮影)
「物も夢も、拾える。武道館で"夢メモを集めて、未来につなぎたい」
咲(動画撮影)
「私たちは一人じゃ小さい。でも、カケラがつながれば光になる。どうか、力を貸してください」
7-C: 広がる応援の声
ナレーション
クラファンは公開直後から少しずつ支援が集まった。
支援金額よりも、コメントが仲間たちの心を震わせた。
支援コメント1
<ナナミさんの服、子どもに着せたいです>
支援コメント2
<アキト君、僕も一緒にリスト書きます>
支援コメント3
<先生のラジオ、ずっと聴いてました。武道館で会いましょう>
支援コメント4
<カケラ屋さんの夢メモ、私も参加したい>
ナレーション
スクリーンに流れる言葉は、ただの数字よりも重かった。
「夢は届いている」。仲間の目がそう物語っていた。
クライマックスーゴール達成
ナレーション
終了まで残り三日。達成率は80%。
ギリギリの数字に、全員が不安を抱えた。
アキト
「やっぱり無理なんじゃないかな....」
咲
「最後までじよう。だって、
ここまでだって奇跡だった」
ナレーション
そして最終日、通知音が鳴り響いた。
ーー達成。目標額に届いた瞬間、誰も声を出せなかった。
涙と笑顔が入り混じる空気の中、私たちは
確言した。
咲「次は、武道館だ」
役割のまとめ
クラウドファンディングは、ただの資金集めではなかった。
それは仲間の再生を「社会」とつなぎ、応援という形で夢を共有する仕組みだった。
・ナナミ:母として、服作りの夢を支援者に見せた。
・アキト:白紙からの一歩を、多くの共感に変えた。
・ミナト:声の力を言じ、応援の言葉を自分のステージにした。
・クロダ:夢メモを社会に広げる新しい役割を得た。
・咲:仲間と社会を結ぶ架け橋となり、ステージへの道を切り拓いた。
クラファンのゴールは、次の始まり。
夢を拾い集めた光は、いよいよ武道館という舞台へと向かっていく。