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2-2

「なんのって、お金ですよ。

いくらあればいいのかを聞いてるんです?

あぁ、もう時間がないのでチャチャっと答えてください」


「えっ、えっ、お金•••

まぁ、そうですね、10万円ですかね」


銀行残高で10万円は欲しいところだ。

とりあえずそれくらいないと1ヶ月すごせない。


「10万円ですか•••

10万円っと」


謎の外国人ピエールはものすごく急いで大きな鞄から書類をゴソッと取り出した。

そしてさらに気ぜわしくちょっと厚めの書類を目の前に差し出してきた。

「時間がないので説明は省略」と言ってサインしろって。

なんか急かされて、圧もすごかったのでその勢いに負けてついサインしてしまった。


あれ?

これってヤバいのでは?

さっきセールスマンとか言ってなかったっけ?

口を開こうとする前に大慌てにあまりにもよくわからないことを言われた。


「ほんじゃま、これで手続き終わりっと。

あとはこっちでやっときまっさ。

え〜とですわ、これが財布っと。

とにかく、まずは10万円を入れて1回セットして。

え〜っとね、そうそう毎日朝7時になったらリセットされまんねんやからね」


恒明はまっ黒な長財布を押しつけられた。

「特別に無料でっせ。

ほな急ぐんで、さいなら。

あとはあんじょうよ〜やってくれやっしゃ」とだけ早口で言い残してスタスタ小走りで駅とは反対側に行ってしまった。

恒明はなにも口にできずに啞然としてるだけ。


ピエールはもう5分もないってことがわかってる。

通行人に見られるといけないので建物の中に入って身を隠した。

ここなら人もいないので大丈夫。

強制送還まであと少し。


とにかく今回は売れた。

成績も上がったことだろう。

最後は、まぁ、自腹を切ろう。

これでセールストップ3には入れるはず。

それなら給料もドド〜ンと爆上がりだ。

自腹なんかチャラだ。

また次に来るのはいつかなと思ってたらピエールはス〜っといなくなった。

強制的に魔法の国へと引き戻された。

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