ビルドアップ?
昨日投稿出来ずすみませんでした。今後このようなことが起こらないよう善処します。
野外の実技を終えた僕たちは帰宅した。そして自室で僕は、帰路で話していたロオス(俺)の目指す戦闘スタイルについてたった今聞き出そうとしていた。
(まだ特訓する時間あるじゃん! 制御権渡すから教えてよ)
(まだ昨日の傷癒えてねぇだろ。完治してからな)
(じゃあ特訓しなくていいから教えてよ)
(特訓するときに一緒に説明した方がわかりやすいだろ)
(大丈夫、僕理解力いい方だから聞けば理解できる。だから教えて)
(俺、説明下手だから口頭で言っても上手く伝わらないって)
(大丈夫、君の口頭での説明で今まで分からなことないから。試しに一回だけ言ってみて。一回聞いて分からなかったら諦めるから)
(ほんとしつけーな! だから教えねぇって!)
(俺)はしつこく質問され続けたせいで、自分の理想の戦い方を脳内に思い浮かべてしまった。
全ては(僕)の計算通りだった。
(へー、武器は大剣もしくはハンマーのような大振りするもので、接近されたら武術で倒すって感じか......武術のこの動きは見たことないけど、別に説明難しくなるような複雑なものじゃないじゃん)
(あ!? 何で分かんだよ!!)
(帰りに言ったでしょ、僕相手には隠し事ができないって。これって多分お互いに言えることなんだけど......)
そう言って僕は今日の晩御飯の肉じゃがを思い浮かべた。
(なんだこりゃ!? これは今日の晩御飯のカレー......なるほどな、こうやって俺の思考を読んだってことか)
(そういうこと。初めから君の口から聞けると思ってなかったからね。あと、晩御飯はカレーじゃなくて肉じゃがね)
(違うって! あれは肉じゃがじゃなくてカレー!)
(君のいた世界じゃカレーて言うのかもしれないけど、こっちの世界じゃあれが肉じゃがなの! 晩御飯食べてるときからずっとこの話してるじゃん......もう大概納得してよ)
(うーんモヤモヤすんなぁ)
(それより君の戦闘スタイルの話しようよ。あんな動き見たことないよ、掴んだり殴ったり動きが次々変わってたけど)
(はーわかったよ教える教える。あれは俺が死ぬ前いた世界の武術だ。この世界と違って、戦争が絶えない世界でな......まあ俺の国は表立った戦争は行われていなかったがそれでも国家間の問題ごとは山ほどあった。この世界には魔物がいる。人類の共通の敵がいるから国同士が仲良くできる。俺がいた世界は良くも悪くも平和すぎたんだよ......まあ暗い話はこの辺にして、本題に入るぞ。俺の国には一般的に知られる武術が多数あった。それは大昔にできたものや国内の政権争いの最中できたもの、最も大きな戦争の後にできたもの。歴史は違えど、どれもメジャーな競技として存在する武術だ。こっちの世界じゃ武術大会が開かれてるが、俺の世界では全員が同じ武術を使い、その中で優劣をつけていたんだ。それらは競技として成立させるために禁止事項が多くあり技を制限されていたが、俺はその全てをこの世界で使えるよう自己流でアレンジしてみようと思っている。ま、得物の扱いはてんで素人だからお前の親父にでも教えを請うかな)
(へー)
(聞いといて興味なしかよ!)
(いや、感心してた。こっちの世界に来てまだ一週間とちょっとしか経ってないし、全く前の世界とは環境違うのにそんなに色々考えてたんだなぁと思って)
(大体、心読めるんだったらだいたいわかってたことだろ)
(いや、そうでもないよ。君がはっきりイメージしてないとわからないし、僕も心を読むことに集中してないと分からない。そんなに万能じゃないよ)
(なるほどな。まあいいや、そういうわけで特訓するから制御権渡してくれ)
(おっけー)
〜〜〜50秒後〜〜〜
(やっぱり交代するまで短くなってる気がする)
(確かに......慣れかな?)
(まあ理由はなんでもいい。じゃあやるか!1、2、3、4......)
心の中で数えながら俺はスクワットを始めた。
(え、ちょちょ、ちょっと! 何やってんの!?)
(見りゃわかんだろ。特訓してんだよ)
(それなら剣とか振った方が絶対早く鍛えられるって!)
(バカ言え! ろくな筋肉もない奴が剣振ったって変な癖とかついて終いだ。仮に筋肉がついたとしても剣を振るための筋肉だけだ。俺が目指してるのは総合格闘術。そんな偏った筋トレじゃダメなんだよ)
(まあ確かに......けど負荷はかけた方がいいよ。それで身体強化も一緒に鍛えれば無駄なく鍛えられるし)
(なるほどなぁ。じゃ早速外に出て岩でも持ち上げながらスクワットすっかな)
俺は集落の外へ出てスクワットをするため手頃な岩を持ち上げたのだが、直後昨日の傷が急激に痛み出し、そのことに気を取られ身体強化を解除してしまった。
結果大腿骨骨折。ろくに歩くこともできず、泣く泣く地を這って帰宅した。魔法と医療による治療でも最短で完治二週間と言うことだった。
ライセンス取得試験に間に合わせるため最短で名をせるコースをお願いしたところ、通常の3倍程の額を請求をされ、母であるヒイレが鬼のような形相で怒っていた。思い切り殴られたんこぶができた。骨折より痛かった。正直泣きそうになった。えーん。
母の名前を間違えるという最悪のミス




