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魅せプ

語彙力が無いせいで同じような表現を使ってしまっているかもしれません。精進します。

ここは、見渡す限り広がる雄大な平原、カッツ平原。基本的に強力な魔物は出ない為、駆け出しの冒険者および探検者はここで素材の採取や獣、魔物を狩って生計を立てる。しかし奥地に進めば進むほど強力な魔物が現れるようになり、平原を抜けると木々が鬱蒼と生い茂るテキース大森林が見える。テキース大森林は中堅クラスとされ、一つの壁として認知されている。森林が平原と比べて強力な魔物が多いのは平原と比べて食料が豊富だからと言う理由が一般的だが、真偽は定かではない。


と言うことで我々一行は今、魔物との戦闘を終えた者が離脱していき徐々に数を減らしながら、カッツ平原を行軍していた。


(これどこまで行くんだよ)


(わかんないけど一昨年兄さんは森の入り口までは連れて行かれなかったって言ってたよ)


(森まで結構距離あんだろ? それは当たり前だろ)


(いやそうでもないよ。多分弱い人に合わせて敵を選んでるから森まで行かなかったけど、パートナーが兄さんレベルだったら森まで連れて行かれてたと思う)


(あくまで憶測の話だろ? まあお前が兄のこと尊敬してるのは分かるが......とにかく早く呼ばれねぇかなぁ暇で暇でしょうがない)


(もう僕らとサモン君達だけになっちゃったね)


「次! サモン、シャーリー・Jペア!」


(さっきのお前の理論が合ってるなら、あいつらとっくに呼ばれててもいいんじゃねぇか?)


(サモン君だと饅頭に合わせたら敵との実力差がありすぎて訓練にならないから呼ぶの後にしたんじゃない?)


(まあなんでもいいけどよ、あいつがお荷物抱えてどう立ち回るのかお手並み拝見といこうじゃねぇか)


サモンたちの敵は全長3メートルほどの蛇で、シューシュー言いながら睨みつけている。


「始めっ!」


先生の合図と同時にサモンが蛇に向かっていった。しかし剣の間合いまで踏み込まず、絶妙な間合いを保っていた。


(脚力強化で一発だろ。なにを躊躇してんだ)


(蛇が毒持ちだからね。切った直後の硬直中に毒吐かれることを警戒してるんじゃない? 魔物は生命力高いから、頭切ってもすぐには死なないからね。それにもし仕留めきれなかった時、饅頭に危害が及んじゃうかもしれないし)


(マジか、切った後顔と胴体動くのか、気持ち悪りぃな)


(全部が全部そうってわけじゃないけどね)


攻めあぐねているようにでも見えたんだろうか、シャーリー・Jが機嫌を悪くしたようで喚き始めた。


「おい! 何やってるんだ! お前と組ませれたせいで只でさえこんなに時間がかかったんだ! 早く殺せ!」


「チッ、分かってる」


(おい、なんであいつもっと強く言わねぇんだよ。俺ならあの饅頭潰れるまで殴って黙らせるけどな)


(二人とも貴族でシャーリー家の方が位が高いからあんまり強く言えないんでしょ)


(不憫な野郎だな)


シャーリー・Jが八つ当たりのつもりなのか、申し訳程度の火力の火魔法を撃った。


すると、サモンがそれに合わせて敵に詰め寄った。対する大蛇は草むらを這って迎え撃つ。


勝敗は一瞬でついた。決まり手はサモンの跳躍直後の「腕力強化」。シャーリー・Jが撃った火魔法を剣で受け、その炎が消える前に一撃で首を跳ね飛ばし、切った直後の硬直は直前の跳躍による移動でうまくカバーした。大蛇は切られた断面から火が燃え広がり、為すすべなく絶命した。


(まあ勝って当然ってとこはあるけどさすがと言わざるを得ない身のこなしだったな。なんだよあれ、アクロバットでもやってんのかよ)


(まああの動きが敵を倒す最適解だったかは別だけどね)


(なんだよ、嫉妬してんのか? お前は後衛なんだから別にいいだろ)


「よし! OKだ! 見事な連携だった! お前らは帰ってよし!」


草むらの火を水魔法で消化してから先生は言った。


「おい! サモン! あの蛇を倒せたのは俺のおかげだぞ! 感謝しろ! おい!」


饅頭が喚き立てているが、そんなことを意にも介さずサモンは先生の元へ向かった。


「先生、後学のためにこれから戦う生徒の見学をしたいのですが」


(何が後学のためだよ。ケッ! どうせ俺たちの切り札の一つや二つ暴きたいだけだろ!)


(もしもう一度戦うことになった時を想定しているのかもね)


「うーん、それは難しいな。言ってしまえば、総合的にみて成績が良くないものから順番に戦わせているのは、成績が良い者ほど持っている切り札をなるべく見せないように配慮してのことなんだ。彼らがいいと言えばその限りではないが......」


「僕は別にいいですよ」


(ばっかお前! むざむざあいつに戦い見せることねーだろ! しかもお前サモンが嫌な感じするって言ってたじゃねぇか!)


(いいよ別に。なんかああいう戦い見せられると負けてられないってなっちゃうんだよね。それになんか時間経ったら嫌悪感も薄れてきてそんなに気にならなくなったから大丈夫)


(ほんとかよ......まあお前がいいって言うなら良いけどよ。あとな、ああいう無駄だけどかっこいい動きはな、俺がいた世界じゃ魅せプレイ、魅せプっていうんだぜ)


(魅せプか......そうだね、僕も魅せプしたくなってきたよ......!)


(いいねぇ、ここまでずっとつまんなかったけどようやく面白くなってきたじゃん)


「ロオスがいいと言うなら構わないが......リーブはどうだ?」


「私も別に大丈夫です」


「そうか、なら同行を許可する!」


「ありがとうございます」


そんなこんなで一行はテキース大森林の入り口まで辿り着いた。


(おいおい森まで来ちまったぜ。俺らが昨日怪我したの先生知らねぇのか?)


(戦ったことは知ってるだろうけど、怪我したことは知らないだろうね。どうせサモン君がそう言う風に報告したんだよ。評価が下がるようなことは絶対報告しないだろうし。みんなもそれをわかってるから誰も正しい報告をしない。まあ、今回はその方が試験を後回しにしてもらえるから好都合なんだけどね)


(マジか......サモン結構やってる事ゲスいな)


「ロオス、そしてリーブ。君たちには今から野生のリゴライと戦ってもらう。まもなく先生が連れてくるだろうからそれまでに準備を済ませておく事」


(リゴライってなんだ?)


(人型の獣でとても握力が強い。元の動物は凶暴な性格じゃないんだけど、魔物化して気性が荒くなるからかなり危険だよ)


(ほー、一体どんな魔物なのか見せてもらおうじゃねぇか)


(あ、そうだ。君も前衛なんだからリーブの動きを見ておいた方がいいよ。きっと参考になるから)


(女の動きなんて参考にならねぇよ)


(ふーん、まあ別に見なくてもいいけどさ。ただ一つだけ言っておくけど、リーブは強いよ)


僕の言葉を聞いてか聞かぬか、いや聞こえるはずないんだけど、まあとにかくリーブが戦闘準備を始めた。と言ってもいつものようにセスタスを着けるだけなのだが。


(あいつ帯刀してねぇとは思っていたが......)


(そう、リーブは拳闘士なんだよね)


(なるほど、前衛って言ってもいろんな形があるもんな。けど拳じゃ圧倒的にリーチが短くて戦いにくいと思うけどな)


(それは戦いっぷりを見てればわかるよ)


「そろそろ来るぞ! 姿を現し次第戦闘開始だ!」


先生が声を張り上げてから時間にしてほんの数秒後。


「ゴアァァァアアア!!!」


やや赤の混じった黒い体毛に身を包んだ約2メートル程のゴリラが森から姿を現した。


(いや、ゴリラじゃねぇか!!!)

毎日投稿心がけていたのですが33分も遅れてしまいました、と文字を打ってる間に34分になってしまった・・・


大変申し訳ないですm(_ _)m

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