半強制監禁

プロローグ

これは美しいとは決して言えない不気味な満月の日のこと。

その月光さえも厚い雲が遮り、街灯のみが暗闇をかろうじて照らしている。

そんな中、ある２人の男女が出会った。

１人は何も知らぬまま沢山の人々を救い、

また１人は生贄としての運命を知っていた。

この話はそんな2人の生贄の物語。

自分の命と共に多数を殺すか

死を覚悟して多数を救うか

命の天秤を揺らし、その答えを見つけるため、正しく歪んだ【半強制監禁】は始まるのだった。