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2-11 悪魔の思考

「何なの……!? お前は、一体、何なの!」


木剣を構え、自分(メルティ)を睨みつけるアロンの姿に、全身の細胞という細胞が悲鳴を上げる。



“逃げろ”



本能が叫ぶ。

しかし、メルティは逃げない。


“ようやく解放された、ステータスとスキル”


生まれてから12年間。

テンプレのような異世界転生を果たしたにも関わらず、“年齢中補正” の所為で転生者特典とも言うべきステータスも、スキルも、制限が掛かっていた。


それが、たった今、“適正職業の神託の儀” によって、全てが解除された。


今日から始まる、メルティの異世界無双。


転生前、VRMMO【ファントム・イシュバーン】ではレベル300オーバー、全職で最強と呼び名の高い魔法士系で、その中でも “強すぎる”、“魔聖ゲー” とも呼ばれた、覚醒職 “魔聖”(スペルマスター)にまで辿り着いたメルティ。


その力、そのスキルまま、転生したはずだ。

だが、何故か目の前のNPC(モブ)に、全身の震えが止まらない。


憧れの人、【暴虐のアロン】を騙った偽物。



――それはメルティの独り善がりな想いだった。

“アロン” という名前から、憧れた【暴虐のアロン】を想起し、興味本位で彼に接触を図ったに過ぎない。


“テンプレのような異世界転生でも、そこまで都合が良いはずがない”


最初は慎重に、そして息を潜めるように存在を隠し、自らを律する行動であった。


――はずだった。


歯車が狂い始めたのは8歳の時の、あの事件。

ただ顔が良いだけのお調子者、リーズルという小僧が身勝手な単独行動を行い危険なモンスターに遭遇した時のこと。


それを救ったのが、少年アロンだった。


“こんな偶然が、あってたまるか!”

それから、彼が本当に【暴虐のアロン】かどうか、試し始めた。


――彼女(メルティ)の中で、何かが壊れた。


異世界転生という、小説や漫画のような出来事。

慎重に、息を潜めていたはずが、徐々に心は “自分は選ばれし者” だと、自尊心が肥大化していった。


前世では、不遇だった彼女。

何度、死のうと思ったことか。


それを救ってくれた、VRMMO【ファントム・イシュバーン】

生み出したアバター、“メルティ”


本当の、自分。


その本当の自分(・・・・・)に転生できたこと、アロンとの出会いが、彼女から “ブレーキ” という自らを律する心を、蝕んでいったのだ。


それが決定的になったのが、11歳の事件。

護衛隊に所属する今世の父親も絶体絶命の危機に瀕していた、凶悪なモンスターとの対峙。


駆け出したアロンを追いかけたところ、目の前から、消えた。


あれは、ファントム・イシュバーンの書物スキル。

“ディメンション・ムーブ” だ。


アロンは、【暴虐のアロン】

ファントム・イシュバーンで最強のアバター。


唯一のレベル900台。

唯一の “剣神” グランドマスター。

そしてファントム・イシュバーンのアバターが持ち得るスキルの最多保持者。

誰もが成し得ない境地に達した、孤高の剣士。


そんな憧れの人と、同じ転生者で同じ村出身。


“これを運命と言わず、何と言うのか!”


ヒーローと、ヒロインのポジション。

二人は、いずれ結ばれる。


それが、運命(テンプレ)



だが彼は幼馴染ポジのNPC(モブ)にご執心。

この “ゲームの世界” で何をやっているのか、と心が乱れた。


NPC(モブ女)め”

“そこは、私の立ち位置だ”


固執は執着となり、そして憎悪となった。

もはや、メルティは歯止めが利かなくなった。


あるのは、転生者(ヒロイン)としてのプライド。

そして異世界転生のお約束(テンプレ)に対する執着。



メルティの心は、醜く、壊れ、狂う。



そして今日。

職業が鑑定される儀式という茶番(・・)で、(アロン)は【暴虐のアロン】だと白日の許に晒されることになる。


--はずだった。


告げられた職業は、“剣士”

ありきたりの、平凡な、NPC(モブ)の証。



メルティの僅かな自制心が、完全に壊れた。



“騙された”

“欺かれた”

“振り回された”


独り善がりの感情が溢れる。

【暴虐のアロン】だと信じていたアロンは、偽物。


ただのNPC(モブ)だ。



――もしも、転生当初から備わっていた慎重さ、目立たずに、前世とは違う人生をゆっくりと謳歌しようという誓いが少しでも残っていたなら、教員や学友に凶悪な雷の魔法、魔聖の常時発動能力(パッシブスキル) “魔聖解放” で底上げされた “サンダーボルト” など、放たなかっただろう。


それ以前に、クラスメイト達、特にファナに憎悪を向けず、今世の学友として仲睦まじく過ごすことも出来ただろう。


アロンが、“NPCモブ” であると思っても、心乱さず、“そんな上手い話なんて無いか” と自嘲気味に諦めがついただろう。



――今となっては、もう遅い。

何故なら、メルティは “壊れている” からだ。


異世界転生という異常事態に、備わった強力な能力。

制限があったとしても、12歳の儀式を迎えれば万全に扱えるようになるという予定調和。

加えて、前世とは遥かに違う、美貌のメルティ。


--最初は小さなひび割れだったのかもしれない。

それが大きな亀裂となり、一つ決壊したらもう歯止めが利かない。


前世の不遇。

ゲームのような世界。


“この世界は、私の思うがままに”


もはや、引き返せない場所へと、メルティは突き進んでしまった。



「ボクが何か、と。」


メルティの問いに、溜息を吐き出すアロン。

そしてゆっくりと、その目的を語った。



「貴様ら、害虫(・・)を根絶やしにする者だ。」



その言葉。

さらに怒りが沸き起こる。


「が、害虫!? この私を指して、害虫だと!?」


メルティの両手から黒い光が溢れる。

それを見た瞬間、アロンはすぐさま、そのスキルを理解する。


「魔法士上位職、“呪術師(シャーマン)” の “ダークホロウ”。“魔聖解放” で底上げされているとなると、確か “恐慌”、“呪怨”、“威圧”、それに “鈍足” まで追加されたな。」


その言葉に、ギョッとするメルティ。


「な、な、なんで!? モブのくせに何で知っているのよ!?」


叫び、強化された “ダークホロウ” を放った。

アロンはその瞬間、再度空中に左手を突っ込み、白銀に輝く盾を取り出した。


『パシュン』


気の抜けた音と共に、霧散する呪怨魔法。

ガタガタと、青ざめ震えるメルティをわずかに照らす、光。

チラチラと反射する盾の光が、メルティを包むのだ。


「なに……その、盾は!?」


「さぁね。答える義務は無いよ。」



アロンが取り出した、盾。


―――


【天盾イーザー】


ランク:神話級

形状:盾


<上昇値>

ATK:0

MATK:0

DEF:400

MDEF:1,000

CRI:0%


<属性>

・メイン:聖

・サブ1:光

・サブ2:光


<特殊効果>

・魔法ダメージ半減

・自動HP回復 5%/10秒

・無効:猛毒、麻痺、恐慌、呪怨、威圧

    怯み、鈍足、停止、烙印、閃光、

    誘惑、反射、封印、咆哮、闇属性

・半減:邪属性、特攻

・増加:炎上、凍結、裂傷、振動、電撃

・弱点:光属性


<スロット>

・なし


<装備可能職業>

剣神、神皇、神騎士、神剛将

※片手武器装備中に限る


―――



神話級装備、“天盾イーザー”

白銀に輝く左右非対称の幾何学模様が入った、歪ながらも美術的な造形のその盾は、子どもの身体では、大盾といったところだ。

だが、間もなく12歳となるアロンは、ようやく装備が出来るまでに身体が成長した。


その効果は、あらゆる状態異常を無効化する。

加えて、闇属性攻撃を完全無効化するという、ファントム・イシュバーンきってのチート防具だ。


反面、火攻撃など属性攻撃を受けた際に発生する状態異常 “継続ダメージ” には弱い。

この盾を装備中に、火、水、風、土、雷の基本五属性を受けると、2~3回に一回は継続ダメージが発生するほどだ。


さらに、何故か同属性の “光属性” が弱点となる。

これは、“天盾イーザー” を守護していたとある龍(・・・・)が関係しているのかもしれない。


しかし、これらの増加弱点や弱点属性を差し引いても絶大な効力を持つ、神話級装備。


そもそも、生身でも “MDEF(魔法防御力)” が500あるアロンに対して、先ほどメルティが放った強化された “サンダーボルト” でも、大したダメージを受けなかった。


天盾イーザーで増加するMDEFは1,000


実質、今のアロンから見ると魔法に対する抵抗力が3倍に膨れ上がるため、メルティが放つ魔法で受けるダメージはさらに微々たるものとなる。


合わせて、アロンのHPは29万オーバー。


仮に継続ダメージ(30秒間、3秒毎に魔法ダメージの10%が被ダメージとして受ける)が発生したとしても、ファントム・イシュバーンのシステム上のスキルでもある自動回復(10秒で0.5%、HP回復)と天盾イーザーの自動回復(10秒で5%、HP回復)が合わされば、単純な魔法ではアロンには全く意味の無い攻撃となる。



(今のメルティのMATK(魔法攻撃力)なら……ミーティアを放たれても耐えられるな。)



“魔聖” が使える、奥義・ミーティア。

無数の流星による無差別攻撃だ。


このミーティアに関するアロンの思い出。

ファントム・イシュバーン時代、多人数ギルド “攻城戦” で、10人もの “魔聖” に囲まれ、一斉に奥義・ミーティアを放たれた事だ。


一発でさえ異常な破壊力を持つにも関わらず、それを10人掛かり。


それだけ、敵対者にとって【暴虐のアロン】は危険極まりない、確実に倒すべき相手であったのだ。

だが、とある保有スキルと、持前のプレイヤースキルを駆使して、ダメージを最小限に抑え切り抜けた。


――【暴虐のアロン】の逸話が、また一つ新たに追加されるだけだった。



「はぁっ、はぁっ、はぁっ……。」


尋常ではない汗を垂れ流す、メルティ。

顔面は蒼白、呼吸は荒く、手足はガタガタと震え今にも倒れそうだ。



「どうした、メルティ。 もう終わりかい?」


じりじり、とメルティとの距離を詰めるアロン。


“魔法士系は、距離を詰められると弱い”


魔法という、中・遠距離攻撃を得意とする職業だ。

“全職業の中で最強職” と言われる、人気の高い魔法士系職業であるが、その本質は、派手な魔法エフェクトに、広範囲に亘る攻撃判定、さらに種類によっては多段ヒットと、使う者に爽快感を与えるスキルが多い事だ。


そういう意味では、プレイヤースキルがある程度でも戦えてしまうのが魔法士系という職業。


魔法士系を真に極めた者は、非常に少ない。


魔法発動前、そして魔法発動後の “チャージタイム” を近接職業に狙われると、呆気なく倒されてしまう。


ある程度でも戦えるが、真の意味で上位者になるためには、奥深い理解と立ち回りが要求される、癖の強い職業なのだ。


そしてアロンは、ファントム・イシュバーンで大半を占めた魔法士系、特に “魔聖” に対する対抗手段を熟知している。

――それだけ苦渋を飲まされた相手でもあるからだ。



「なん、なのよ……お前は、お前はぁ!!」


メルティは再度両手に魔力を籠める。


(今度は、ブラストストームか。)


魔法士系上位職 “魔導師” のスキル。

暴風による竜巻の魔法だ。


だが、その魔法もアロンによって簡単に防がれてしまった。


愕然となるメルティを前に、アロンは、懸念していた事は “杞憂” であったと悟った。



(メルティは、奥義(・・)を解放出来ていない。)



覚醒職の全職が、必ず一つずつ備わっているスキル、奥義。

その解放条件は、全て共通して、最初から習得・強化できる2つの覚醒職スキルを、レベルMAXまで底上げすること。


つまり、メルティは “魔聖” の覚醒職スキル、“魔聖解放” と “聖属性追加” を未だレベルMAXにまで辿り着いていないという、意味だ。



奥義・ミーティアの発動を警戒していたアロン。

だが、放たれる魔法は上位職で習得するものばかり。


そして、それから導くもう一つの可能性。


(“冥導師(グロームマージ)” も解放していないな。)


それは、魔聖の対となる覚醒職だ。


魔法士系、そして僧侶系のスキル。

他職と違い、基本職で習得したスキルを底上げするスキルが多く備わる特性がある。


この2つの職業の上位職と覚醒職は、一部専用魔法スキルを覚えるが、基本は常時発動能力(パッシブスキル)であり、その効果は、基本職で覚えた魔法スキルの底上げだ。


魔聖であれば、“魔聖解放” で魔法そのものの底上げ、“聖属性追加” で、放つ魔法に聖属性を付与する。


対となる冥導師は、“ダークネスホール” という強力な闇属性と邪属性の攻撃魔法を覚え、“邪属性追加” で、放つ魔法に邪属性を付与する、この二つのスキルがメインとなる。


全ての職業を経験した(・・・・・・・・・・)アロンは、冥導師の “ダークネスホール” に、魔聖のスキルレベルMAX”聖属性追加“ を掛け合わせて放つことで、とてつもない威力になる事を知っている。


相反する属性同士であるが、そういう仕様なのかどうかは分からないが、威力、攻撃範囲、そして多段ヒット数まで増加するという鬼畜魔法となり、その威力は “裏奥義”、“真の奥義” とも呼ばれるほどだ。


この鬼畜仕様のダークネスホールと、奥義・ミーティアの二つがあれば、邪龍マガロ・デステーアのような “大迷宮に鎮座するラスボス級” 以外のモンスターなら、ほぼ完殺出来るほどだ。


それを、アロンに向けて放たないという事。


即ち。



(メルティは……。魔聖の中でも、最弱の部類だ。)



立ち位置で言えば、魔聖に成り立て。

強力凶悪な魔聖の真価を、まるで発揮できていない。



はっきり言ってしまえば、アロンの相手ではない。



「な、何の真似よ!!」



突然、盾を降ろし、木剣も下げたアロン。

まるで無防備だ。


“舐められている”


NPC(モブ)と蔑んだ奴の態度に、青筋を立てる。

止まらぬ全身の震えに鞭を打ち、メルティが扱える最強の魔法を、放とうとする。


「消えろぉぉ、モブがぁぁぁ!!」


赤く、光り輝くメルティの両手。

手を組み、丸い炎が迸った。


(……そうか、その程度か(・・・・・)。)



魔法士系上位職 “魔導師” のもう一つのスキル。

得られる5つのスキルの内、4つをある程度底上げしないと解放出来ない特殊魔法。


“ラージフレア”


しかし、魔聖の “魔聖解放”、“聖属性追加” が加わっても大した威力では無い、と判断するアロン。


しかし、それはアロンだから、だ。

イシュバーンに住む普通の人間が喰らえば、骨も残らない。



(……残念だよ。メルティ。)



「死ねぇぇぇぇえええええ!!!」



メルティが両手を突き出す。

丸く輝く巨大な炎の塊がアロン目掛けて放たれた。


アロンは息を吐き、再び、あるスキルを発動させた。



「“シールドオブイージス”」



鍛錬用の、ただの木剣。

その攻撃力は、ファントム・イシュバーン表記でたったの “ATK+10”


だがアロンが揮えば、脅威的な斬撃となる。



『ボフンッ』



巨大な炎の塊は、シャボン玉のように破裂した。



「嘘、でしょ?」



顔面蒼白のメルティは、ついに膝を着いた。

全身の震えがピークに達し、嗚咽と共に吐しゃ物をまき散らした。



“シールドオブイージス”


重盾士系覚醒職、“金剛将(ブリリアント)” のスキル。

盾を装備して発動するスキルの多い重盾士系において、数少ない “武器で発動するスキル” だ。


つまり、剣士系であるアロンにとって、非常に相性の良い防御スキルなのだ。


その効果は、タイミング次第でスキルそのものを霧散させるというもの。

先述した “10人同時によるミーティアの嵐” を防ぎ切ったのも、このスキルのおかげであった。


“奥義すらかき消す”


扱えれば理論上、ファントム・イシュバーンの全ての攻撃を消し去ることが可能であるが、攻撃やスキル、それぞれ異なるタイミングを見極めて発動しなければ、良くて半減、失敗すればノーガードでダメージを受けるという諸刃の剣だ。


日に20時間、それも毎日、5年間。


“絶対に、強くなって戻る”

“今度こそ、ファナを守る”


果てしないプレイ時間と鋼鉄の意思に裏付けされた、人外級のプレイヤースキルを有するアロンだからこそ、可能としたのだ。



「……貴方は、本当に、アロン、様?」



鑑定結果は、否定された。

だから、メルティは暴走したのだ。


しかし、“魔聖” という絶大な職業とスキルを有するメルティの多彩な魔法攻撃を全く寄せ付けない “剣士” アロンの立ち回りに、一度は諦めた【暴虐のアロン】である可能性を見出した。


だが。

もう、遅い。


「その答えは、“違う” と言っておこう。君はそもそも、最初から勘違いをしている。」


冷たく言い放つアロン。

その身から立ち昇る殺意、怒り、憎悪。


メルティは、両目から止めどない涙を流し、ガチガチと歯を打ち鳴らして震える。


「か、かか、勘違い、って?」



「ボクは、最初からイシュバーンの人間だ。君たち……ファントム・イシュバーンからやってきた転生者とは、存在そのものが違う。」



アロンのその言葉が、全てを物語っていた。


“ファントム・イシュバーンを、知っている”



「あ、あ、貴方は! やはり、アロン、様っ!?」


四つん這いになって叫ぶ、メルティ。

“最初からイシュバーンの人間” という言葉の意味は理解出来なかったが、ファントム・イシュバーンを知っている、即ち、転生者であり、“アロン” という名が指し示すこと。


そして、果てしない強さ。


“間違いない”

―――彼は、本当に。



“【暴虐のアロン】だ”



『ドゴッ』



悟ったメルティは、次の瞬間、意識が闇に落ちた。

“ディメンション・ムーブ” で、メルティの背後へと現れたアロンは、木剣でメルティの延髄を叩き、意識を飛ばしたのであった。



「……すぐには殺さない。君には、いや。」



倒れるメルティを見下し、アロンは呟く。



――憎悪を持って。



「貴様には、やるべき事を(・・・・・・)やってもらった後(・・・・・・・・)、息の根を止めてやる。」



“簡単に死ねると思うな”



アロンは、イシュバーンに蔓延る転生者(害虫)を殲滅するため、メルティを利用し尽くす算段を思い描く。


それが、“悪魔の思考” であろうとも。

―――アロンは、止まるつもりは、無い。

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