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1-8 装備換装

アロンが生まれ、10日経過した。


少しずつクリアになってくる視界。

ただ赤子の身の特徴なのか、色彩ははっきりせず、どちらかと言えば黒と白の世界に覆われているように見える。


まるで、死後の世界のように。

御使いに出会った、あの場所のように。


だが、アロンの心は歓喜に満ち溢れていた。

自らが受け身の無力な赤子だろうとしても、ただ横たわっているだけの存在だろうとしても、再び生まれ直せたことと、そして、目の前の “確認作業” によって、何の苦にも感じなかった。


(時間はたっぷりあるんだ。少しずつやろう。)


ステータスを開き、書物スキル【装備換装】の文字をジッと集中し、眺める。

すると、ポン、と軽快な音が鳴り響き、無機質な女の声と共にステータス画面の手前に、新たな画面が展開される。


画面に表示される一覧をアロンは眺めて、思考を広げる、そんな確認作業だった。



=====



アロンが “その事” に気付いたきっかけは、【ファントム・イシュバーン】の世界に入り、1年が過ぎた頃であった。


『ポン』


アロンの耳に響き渡る、軽快な音。

チッ、とアロンは一つ舌打ちをする。


『本日のプレイ可能時間がオーバーしました。再接続は4時間後となります。健康のため、こまめな休息と適切なゲーム時間を守り、楽しいVRライフを満喫しましょう!』


明るい女の声。

アロンはVR機であるゴーグルのベルトを緩めるボタンを押し、慣れた手付きでゴーグル、そしてグローブ状のコントローラーを外す。


「はぁ、無駄な時間だ。」


“不眠不休” と “代謝固定” の能力で、休まず、食事や排泄などせず、延々とファントム・イシュバーンの世界に没頭できるアロンにとって、この “決まり” は苦痛でしかなかった。


ファントム・イシュバーン含め、“VR” の機器を使用したゲームや世界に入り込める接続時間は、24時間の内、20時間までとこの世界の法律(ルール)で定められている。


ほぼ現実世界と変わらない描写に、描いた空想を叶えてくれるような仮想世界。

この甘美な世界に嵌り過ぎてしまうと、抜け出せなくなる。


その結果、機器を外すことなく延々とVRの世界へ入り込んでしまった者は、現実の自らの肉体や精神を滅ぼし、最悪は死に至る事故もあるという。


この事故が国際的な社会問題となり、VRゲームに対する世界標準としての規制にあたるのが、それだ。


もっとも、いずれ去る事となるこの世界の事情など、全く興味の無いアロン。

自らの転生特典を前にして、この時間は無駄でしかなかった。


しかし、最近はこの時間を有意義に活用している。


アロンは、部屋に置いてあった数少ない物品の一つを手に取る。


それは、ノートだ。


アロンの世界、――イシュバーンも紙が主流だ。


しかし、この世界の紙は、イシュバーンに流通しているものとは比べ物にならないほど良質だ。


加えて文字を書くペンも、いちいちインクを染み込ませ、余分なインクを落としてから書き込むイシュバーン主流のものでなく、すでにインクがペンの中に補充されていて、無駄なく書き込める構造になっている。


このノートとペンの存在にも驚かされた。

出来れば、イシュバーンにも欲しい。


しかし、紙は材質や製法など技術が関わる部分が多く理解出来ない。


ペンの構造自体は簡単なものであり、大体は理解できたが、先端にある小さな鉄のボールは、恐らく高い技術によって生み出されたものであろう。


イシュバーンでの再現は、早々に諦めた。



それよりも。

アロンは、ノートにペンを走らせる。


【ファントム・イシュバーン】で得た情報、特に現在所属している “聖国” について書きしたためる。

国の概略、組織、部隊構成、首都である “聖都” の様子、など。


VRMMO【ファントム・イシュバーン】は、こちらの世界で言うところの異世界イシュバーンを模した作りとなっている、という話だ。


それは、イシュバーン出身者であるアロンの目からして見ても、世界観や現状、そして存在する職業や経済・社会、流通なども、ほぼ同じであると考えた。


即ち、現実のイシュバーンにも通じるということだ。


「“聖国” の軍部最高戦力、12人の “聖天騎士爵” が率いる各部隊。少なくともこの騎士爵と部隊長に超越者が紛れ込んでいると見ていいな。」


過ぎ去った未来、かつて父に語られた事実。

アロンが住まう帝国の軍部の上層部にも、超越者が蔓延るという事だ。


そして、敵対する聖国、覇国も超越者獲得に躍起になっている。


太古より続く戦争。

終わらぬ闘争。


均衡状態の、血塗られた争い。


それが崩れないのは、三大国それぞれに、ほぼ同数の超越者が紛れ込んでいると考えられるのだ。


「さて、と。」


アロン情報を書き込んだところで、アロンはVRゴーグルの時計を見る。

再プレイ可能まで、残り3時間。


徐にゴーグルを取り付けて、画面を開く。

そこに表示されたのは、“ネットワーク” と呼ばれる情報世界だ。


ゲームは制限されていても、機器に備わる機能の一つ、ネットワーク接続は制限されていない。


アロンは情報を得ながら、情報をノートに書く。


今、見ているのはファントム・イシュバーンの攻略サイトだ。


多種多様な職業情報に、戦略、戦法、スキルの詳細と言ったアバターに関するもの。加えて各国の依頼内容な探索するダンジョン情報など掲載されている。



そこで特に目にするものは、ファントム・イシュバーンの醍醐味とも言えるスキルの一覧だ。


全56職業のうち、取得できるスキルが明らかになっているのは “極醒職” を除く48職の計232個。


選んだ基本職以外のスキルは、“覚醒職” の2職をジョブマスターにして、別の基本職からやり直さねば得られない。


しかも別の基本職を選択した際、元の基本職系統のスキルもそれぞれ1つずつしか継承できない(消去はされないため、転職等で元に戻ればスキルは元通り使えるが)、各段に弱くなるのは明らかだ。


だが、それでも。

このファントム・イシュバーンの特性上、スキルを得れば得るほど戦略と戦術の幅が広がり、自身の生存と敵対者の撃退に繋がる。


すでにアロンの中では、現在の剣士系覚醒2職をジョブマスターにした際は、“覚醒職を自由に変更できる” という特典ではなく、迷わず別の基本職からやり直すことを選択するつもりだ。



これを繰り返し、基本8職の全ての系統をジョブマスターにする。

その後、最終的に剣士系最強の極醒職 “剣神” へとなる。


条件的には、転職した別の基本職系を覚醒2職までジョブマスターに達すれば、元々の基本職系か、今選んでいる基本職系の “極醒職” へ、転職することが可能となる。


だが、一度 “極醒職” になってしまうと、課金アイテム “転職の書” でも、転職できるのは、その基本職系のみとなる制限がかかる。


そして仮に下位職業に転職すると、上位の職業スキルを習得していても扱えないデメリットさえある。


極醒職は、その職業を極めた証。

辿り着くことが困難であるから故の制限であった。


だからこそ、全ての基本職系を極める。

しかし、それでもイシュバーンへ持ち込めないスキルの方が多いのは事実だ。


そこでアロンが目を付けたのが、転移初日に偶然得た “次元倉庫” のような、汎用性が高く、運が良ければ誰でも手にすることが出来る書物スキルだ。


その数、50個。

ネット情報を、一つひとつ、隈なく眺める。


この時のアロンが所持する書物スキルは “次元倉庫” 一つのみ。


所持できる残り2つのうち、もう一つは、『ギルド戦で敵対者の復活を阻止する死亡判定確定スキル』と言うべき、【永劫の死】を狙う。


ギルド戦の勝敗判定は、参戦者の生存率で決まる。


倒された場合、観戦モードに移行するのだが、その間15秒のウェイトタイムで味方が復活魔法、もしくは復活アイテムで回復させてくれた場合、戦線に復帰することが出来る。


しかし、唯一の例外が【永劫の死】というスキルだ。


ギルド戦で、このスキルを持つアバターに倒されてしまうと、魔法でもアイテムでも復活することが出来ず、強制的に “死亡判定” へと持ち込まれてしまう。


このスキルを目にした時、まさに天啓というべき閃きがアロンに過った。


イシュバーンを模した、ファントム・イシュバーンという偽りの世界。


だが、ファントム・イシュバーンで得たスキルは、そのままイシュバーンへ転生特典として持ち込むことが出来る。


転生者は、ファントム・イシュバーンの “システムスキル” の特性、死してもマイルームへ強制送還され、復活する “不死” を得ることとなる。



この条件下、仮に、イシュバーンの世界で転生者と対峙した際、その状況が “ギルド戦” と判断される状況ならば……。



“殺害した転生者(超越者)は、生き返らない”



ただ、不安はある。


ファントム・イシュバーンというゲームの世界であれば、ギルド戦終了後に死亡判定を受けたアバターも、ギルド戦専用の受付カウンター前”にて、万全の状態で復活する。

と、いうよりも、ギルド戦前の状態となる。


つまり、殺しても復活してしまうのではないか? という不安が付き纏うのだ。


この方法に、確信は無い。

だが、職業スキルと書物スキルを全て、穴が開くほど確認したが “敵対者を死亡させる” という明らかな文言が表記されたのは、この【永劫の死】のみだ。

もちろん、そういったアイテムも無い。


【ファントム・イシュバーン】という枠組みと【転生特典】という枠組みで、不死たる超越者を殺す方法が有る。


そうで無ければ、イシュバーンの御使いがわざわざ “理” を歪めてまで、アロンをこの世界へ転移させるような真似など絶対にしないはずだ。



「悩んでも仕方がない。この【永劫の死】を何が何でも取得すること、そして……。」



ノートを書き終え、アロンはゴーグルに表示される【ファントム・イシュバーン】のログインボタンを押した。


すでに4時間が経過した。

再び20時間没頭する。

日々、この繰り返しだ。



「ボク自身も、極限まで強くならなければ。」



アロンは、この時点のステータスを再確認する。


―――――


名前:アロン(Lv311)

性別:男

職業:修羅道(シュラドウ)

所属:聖国

 反逆数:なし


HP:1,123,900/1,123,900

SP:44,100/44,100


STR:100    INT:1

VIT:1,000   MND:1

DEX:766    AGI:1

 ■付与可能ポイント:0

 ■次Lv要経験値:180,300


ATK:21,000

MATK:1,250

DEF:6,800

MDEF:1,505

CRI:57%


【装備品】

右手:魔剣フレイムタン

左手:なし(両手剣装備中)

頭部:グレートヘルムDX

胴体:朝時雨胴衣DX

両腕:朝時雨小手DX

腰背:朝時雨胴巻DX

両脚:地下足袋EX


【見たアバター装備品】

右手:なし(正装備品表示)

左手:なし(正装備品表示)

頭部:ブラックフルフェイスS

胴体:ブラックアーマーS

両腕:ブラックアームS

腰背:ブラックコイルS

両脚:ブラックレッグS

装飾:白輝・騎士の外套


【職業熟練度】

「剣士」“修羅道(63/100)”


【所持スキル 26/26】 保持JP 213,300

【修羅道】

 阿修羅陣 9/10(必要JP:2,000,000)

 狼牙羅刹 10/10(MAX)

 奥義・天殺誅 0/10(習得条件未達成)

【剣聖】 未習得

【剣闘士】(JM)

【剣豪】(JM)

【侍】(JM)

【剣士】(JM)


【書物スキル 1/3】

1 次元倉庫


―――――



レベルは300オーバー。

剣士系の “覚醒職” の一つ、“修羅道” に辿り着いた。


プレイ開始から1年。

この時点でアロンは上位プレイヤーの仲間入りを果たしていた。

もっとも、アロンは毎日限界の20時間を連続プレイしているため、通常のプレイヤーと比べて3〜5倍は攻略が早い。


それでも、まだ上には上がいる状況。

現実のイシュバーンで出会った場合、アロンは敗北を喫してしまう相手も多く存在する。

そういう意味で、アロン自身はまだまだ “平凡” なプレイヤーだと考える。


「強く、強くならなければ……。」


イシュバーンの世界で、超越者同士の闘いはプレイヤーテクニックに掛け合わせ、 “スキル” 依存になる可能性が高い。

次点で、自分自身の身に宿すパラメータだ。


パラメータは転生時に全てリセットされるという話。

そうなれば、生まれてから他の超越者に出会うまでの間に、どれだけパラメータ数値を上げられるかも鍵となる。


そして、装備品。

アロンが一生懸命ノートにメモを取るのも、各地に散りばめられたように存在するダンジョンの中で入手できる、屈強な武具の存在があるからだ。


元々のアロンは争いが嫌いで、帝国にも存在するダンジョンなる場所へ興味が無かった。


だが、ファントム・イシュバーンの世界ではダンジョン探索は常識どころか、事あるごとに潜り込む必要がある。


イシュバーンの世界を投影させたファントム・イシュバーンの世界。

各地のダンジョンも、実際に存在しているのだろう。


そして可能性としてあるのは、超越者同士によるダンジョンの踏破競争だ。


我先と、ダンジョンに眠る屈強な武具を求める姿。

失敗してもデスワープがあるため、彼らは躍起になって探索するだろう。



“何か、それを出し抜く方法は無いか?”



そして、またしても。


天啓と言うべき、閃き。



「もしかして……。」



アロンは、一旦ファントム・イシュバーンからログアウトする。

貴重なプレイ時間を費やすことになるが、ネット情報を展開させて書物スキル一覧を確認する。


そして、一つのスキルをジッと眺める。



思わず、呟いた。



「これって。もしかして、持ち込める(・・・・・)?」



=====



生まれたばかりのアロンは、目の前に広がる画面を凝視する。


赤子の目には堪えるが、


“夢じゃない”

“間違っていなかった”


“自分の考えは正しかった”



肯定感が、至福となり全身を駆け巡る。



アロンの目の前に広がる画面。

ステータス表示の前面。


それは、書物スキル。

【装備換装】の表示であった。



――――


アロン:装備換装【1】


【換装しますか? OK / NO】

・神剣グロリアスグロウ(大剣:神話級)

・邪龍マガロヘルムGX(頭部:神話級)

・邪龍マガロアーマーGX(胴体:神話級)

・金剛獣鬼剛腕GX(両腕:神話級)

・天龍アマグダコイルGX(腰背:神話級)

・天龍アマグダレッグGX(両脚:神話級)

・神刀アマノミヤツチ(片手剣:神話級)

・神杖剣ヴァジュール(短剣:神話級)

・天盾イーザー(盾:神話級)

・魔剣フレイムタン(大剣:伝説級)

・聖剣クロスクレイ(片手剣:伝説級)

・守眼の首輪LX(胴体:伝説級)

・守眼の腕輪LX(両腕:伝説級)

・ブラックフルフェイスS(見た目頭部:R級)

・ブラックアーマーS(見た目胴体:R級)

・ブラックアームS(見た目両腕:R級)

・ブラックコイルS(見た目腰背:R級)

・ブラックレッグS(見た目両脚:R級)

・白輝・騎士の外套(見た目装飾:SR級)

    ・

    ・

    ・

    ・


――――



(いつ見ても、壮観だ……。)


アロンは、【装備換装】の画面を見続ける。

そこには、【1】~【10】まである、換装できるアイテムの一覧であった。



【装備換装】


『倉庫とバッグを連動させるスキル。装備換装に登録したアイテムが、発動と同時に所持するバッグの中身と入れ替わる。』

『回数制限は無し。登録数は10件まで。登録できるアイテム数と重量は、バッグの登録数と重量制限によって決定される。』



ファントム・イシュバーンの世界から、異世界イシュバーンへ転生する際の転生特典と、制限。


“得たスキルは全て持っていける”

“スキル次元倉庫があれば、使える”

“ステータスと所持アイテムは、全て無くなる”


これらから導いた、抜け穴。


アロンは、イシュバーンに転生する前、全ての装備を外して一旦倉庫へ入れ、【装備換装】に装備品と、貴重なアイテムの数々を登録したのだ。


元々、アロンがゲーム上で使えたバッグは、アイテム所持数も重量制限も最大値であった。

そして装備換装は、最大10件まで登録が出来る。


アロンは、限界ギリギリまで、装備品やアイテムを登録した。


そして、転生。

簡単に言えば、【装備換装】に登録させたアイテムを、イシュバーンに持ち込んだということだ。


これも賭けではあった。


所持するアイテムが全て消える、ということは、倉庫内のアイテムも同様であると思っていた。

しかし、転生するのはあくまでもアロン本人であり、仮にゲーム上のバッグを持っていても “その中身は” 消える、という意味であるのでは、と仮定した。


そして、ファントム・イシュバーンの倉庫。

イシュバーンで使える次元倉庫の、“倉庫”


先日確認したところ、イシュバーンで使える次元倉庫の “倉庫” は空だった。

しかし【装備換装】はあくまでもアロンの “スキル” だ。


この【装備換装】が連動しているのは、ファントム・イシュバーンの世界の “倉庫” ではないか? と仮定して、発動してみた。


結果、アロンの目に映ったのは登録したアイテム(・・・・・・・・)の数々(・・・)


そう、アロンは知る由も無かったが、現状ファントム・イシュバーンでの “アロン” のアカウントは生きている。


つまり、倉庫内のアイテムもそのままなのだ。

ただ、誰も使えないというだけであった。


生身のアロンがイシュバーンに転生したため、こちらの世界での【次元倉庫】には、まだ何もアイテムが保管されていないため、空の状態であるに過ぎなかったのだ。


これは、超越者がファントム・イシュバーンで得たアイテムが “転生の制限で消された” と誤認させる、ある種ミスリードとなっていたのだ。


実際は、違った。

ファントム・イシュバーンの倉庫は生きており、アロンのスキルである【装備換装】は無事に連動した。


即ち、イシュバーンの世界の理を崩しかねない、理不尽な武具の数々を持ち込むことに成功したのだ。



問題は。


(……これを全部、突っ込める “バッグ” が必要なんだよな。)


そう、【装備換装】はバッグの中身を入れ替えるスキル、つまり、イシュバーンの世界で、アロンはこれらのアイテムを全て収納できるバッグを入手する必要がある。


この【装備換装】から、一つひとつ、アイテムを取り出すなどという都合の良い仕様ではない。

試して見て、指定したバッグが破壊されて、全てのアイテムが散乱されるなら良いが、最悪は “無かったこと” になることだ。


だが、それすらも解決する筋道を考えている。



(要するに、バッグなら何でも良いわけだ。)


顔面を閉じ、疲れた目を瞑り休むアロンであった。

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