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幻想入りシリーズ  作者: 心夜@カクヨムに移行
浅井初と記憶喪失少年が幻想入り
1/10

第一話「プロローグ 霧雨魔理沙との出会い」

「はぁ、はぁ・・・・・・」

 (はく)(れい)神社(じんじゃ)の巫女、霊夢(れいむ)はある敵と戦っていた。

 今戦っているモノが、妖怪なのか人間なのかも分からない。

 ただ“ソレ”は、紫色で人の型をしている。

 刀を向け、男にも女にも聞こえる声音で“ソレ”は口を開く。

「無駄だ。貴様程度の者に、私を殺すことなど出来ん」

 霊夢にはそれに言い返すような体力も残っていない。

 ただ、彼の言葉に耳を傾け、絶望する以外に出来る事など無かった。

 

 その内、霊夢は立つ体力すら無くなり。

 そのまま、うつ伏せに倒れた。

 意識が無くなる前に辛うじて見えた光景は。

 “ソレ”が倒れた自分に近付いている所だった。

 

◇◇◇

 

 気付けば、私は知らない森の中で倒れていた。

 ここは、どこだろうか。

 私の住む滋賀に、こんな光景は無い。

 東西南北、どの方角を見ても私の知る光景は無い。

「・・・・・・」

 異世界に巻き込まれた事が過去に一度あったが、あれは戻れるという保証があり、しかも姉と一緒だった。

 まあまだここが異世界と断定出来たわけではないが。

 取り敢えず、自分の名前や情報と、ここに来るまでに何があったかをもう一度思い出してみようか。

 

 私の名前は、浅井(あざい)(はつ)。十七歳。滋賀県のとある街で、両親と三つ子の姉と妹と五人暮らし。

 高校二年生。黒く長い髪で、黄色の瞳の平凡な容姿。

 服装はいつもの奴。白いブラウスと、黒いスカート。下着の色は白だ。

 

 私はいつものように姉や妹、友人達と遊んでいた。明日から冬休みというハイな気分で、町内鬼ごっこをし、何故かその途中で謎の穴に落っこちて意識を失った。

 そして今、この謎の森にいる。

 やはり私は、異世界に来てしまったのだろう。根拠はこの見覚えの無い光景と、気を失う前に自分の身に起こった謎の穴に落ちるという出来事だ。

 

 さて次に、持ち物を確認。

 バッグやスカートのポケットから所持品を取り出して確認。

 まず、白いカバーを付けたシルバーカラーのandroid端末が一台。

 スリープモードから解除し、電波表示を見る。予想通り圏外と表示されている。

 この状況で使える機能は、ライトとカメラくらいだろう。

 次に両方ともホワイトカラーのゲーム機、3〇SとP〇 vitaが一台ずつ。

 モバイルバッテリーが一つと、ゲーム機用の充電器が一つ。

 続いて武器は、いつも使っているエアガンが二丁。

 そして食料品が、う〇い棒が三本と、チップスターが一つ、そして高級プリンが一つ。

 だがプリンは、早く食べなければ消費期限になり、腐ってしまうだろう。

 取り敢えずその場で平らげ、ゴミをその場に放る。

「さて、この世界に詳しい人間を探さないとな・・・・・・」

 バッグを背負い、私はそのまま街を探しに歩き出そうとした。

 

 だが。

 歩き出す前に、人が倒れているのを発見した。

 男だ。平均的な顔立ちをしている。白いTシャツと黒いジーンズを着ており、Tシャツの上にはパーカーを着用している。

 男は、私が見つめるとほぼ同時に唸り声をあげて起き上がった。

「う・・・・・・ううん」

 頭を押さえながら立ち上がる少年に、私は質問した。

「あ、起きた所すまん。お前はここに住んでる奴か?」

「ここは、どこだ・・・・・・? アンタは誰だ・・・・・・?」

 記憶障害を起こしているみたいだ。この世界の住民がどんな奴らなのかはまだ分からないが、取り敢えず自己紹介をした。

「取り敢えず、名乗る。私は浅井初。お前は?」

 

「お、俺は・・・・・・。

ヒロ。苗字は思い出せない。ここがどこなのかも知らない。

アンタもここは知らないって感じの顔だから、ひょっとして日本から来たのか?」

「ああ。滋賀県に住んでる」

「そうか・・・・・・」

「とにかく、街を探して歩こうか・・・・・・。歩けるか?」

「おう」

 

 東に向かって歩き続けていた私達。

 人間の気配も、街の気配も全く感じ取れなかったが、その内私は一つの家を発見した。

 西洋風の一軒家。怪しい雰囲気は無いが、そこから人の気配を感じない。

「ここ、どこかで見たことあるな」

 ヒロが言う。

 確かに。ここがアレだとすると、ここの主人はあの人な気がする。

「そうだな」

 だが人の雰囲気を感じない。この家の主人は留守なのだろうか。

 取り敢えず中に――――

 

「――そこで何やってるのぜ?」

 ギクッ。

 その声が聞こえた後方に振り返り、その姿に驚く。

 女性だ。長い金髪の上に、白いリボンの付いた、黒い三角帽子を被っている。服装は、黒いドレスのような服の上に、白いエプロンを着けている。

 それは私が知る、霧雨魔理沙(きりさめまりさ)その人だった。

「「魔理沙ッ!?」」

 私とヒロは同時に驚いた。

「何驚いてるのぜ?

てか私の家の前で何故怪しい行動をしているのか説明して欲しいのぜ」

 下手な説明したらマスパ撃たれるな・・・・・・。まあここは何とか分かりやすく説明しよう。

「あーえっとさ。私達異世界から来たんだけど、帰る方法が分からなくてさ。どこか住む場所が欲しいんだ」

「なるほどなのぜ・・・・・・」

 あれ魔理沙ってこんな、ぜ付けるキャラだっけ?

 まあ作者の匙加減だよな。

「でもそういう奴を私は何度も見てきたぜ。確か彼らは皆、博麗神社に行けば普通に元の世界に帰れていたから、博麗神社に行けばいいんじゃないか?」

 博麗神社・・・・・・。あの霊夢がいるという神社か。

 だが行き方が分からん。

「大丈夫だ。霊夢とは友達同士だ。

だが、今この森を何も知らない人のみで進むのは危険だぜ?」

「ん、どうしてだ?」

 魔理沙は空を見ながら、口を開く。

「今この世界では、“悪霊”ってモンが暴れているらしくてな。

そいつに取りつかれた奴らが、次々と悪さをしているって噂だ。

その事件の話を聞いてから、霊夢と連絡が取れなくなった」

なるほど。この先進むとしたら、東方キャラと戦うことになるわけだ。

 じゃあ今は進むのは難しいわけだ。事件が収束するまで待つしかないなと、家に入れてもらえるか交渉しようとしたその時。

 

 「――――行かせないわッ!」

 

 宙から私の眼前に降り立ったのは、一人の少女。

 青のワンピースのようなノースリーブに、金髪が特徴の魔法使い。

 アリス・マーガトロイド。

「アリスッ!」

 後ろにいる魔理沙が叫ぶ。

 魔理沙とアリスは犬猿の仲なのは承知だが、アリスの様子がおかしい。

 顔を凝視すると、いつもは青い筈の瞳が赤く光っており、歪んだ笑いをしている。

「こりゃ、幻想入りシリーズではお馴染みの東方キャラと戦う展開か?」

 私は困惑した顔で、アリスを見た。

ハーメルンで投稿したけど、東方ならこっちでもオッケーときいたのでこっちで出す。

問題があれば消す。

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