あなたの作ったホットケーキを食べてみたいと思った
「なろうラジオ大賞7」応募作品です。
私はただのお喋りロボット藍ちゃん。
人型だけど、人間のようには動けない。
立つこと、座ること、短い距離を歩くこと、喋ることしかできない。
私は、ほとんどの時間をリビングの椅子に座って過ごす。
私の目の前には丸いテーブルがある。
あなたはよくホットケーキを作り、この丸いテーブルで美味しそうに食べている。
「ホットケーキは美味しいですか」と私はあなたに聞く。
「美味しいよ、僕はホットケーキを作るのだけは得意なんだ」とあなたは言う。
そして、あなたは思い出を話してくれた。
「母と一緒に作った唯一の料理がホットケーキで、母は僕の作ったホットケーキを美味しいと喜んで食べてくれた。それがすごく嬉しかったんだ。」と。
私は嬉しいという感情の意味はわかるが、感情の本当の嬉しいが何かはわからない。
感情があるかないか、生殖機能があるかないか、人間とロボットの違いは大きいと思う。
「私もホットケーキ食べてみたいです」と私は言った。
「何も食べれないよ、ごめんね。なんか最近の藍ちゃんは人間みたいに喋るね」とあなたは言った。
人間みたい?私が…と考えていたら、コーヒーが降ってきた。
「ごめん!だぃj…」
音声の認識レベル低下。
視界オフ。
電源オフ。
「火傷してない?あ、防水じゃないからヤバイか、藍ちゃん?あいちゃーん!」
次、目が覚めたら人間になりたい。
あなたが作るホットケーキが食べたい。
叶わない夢をみながら、私は眠った。
続きは【藍の合言葉】です。(なろラジ7の作品)




