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第一章 起きれぬ闇の美女3
この辺は深い森に覆われていて、住んでるのは俺と親父の2人だけ。
この森は瘴気に影響されない木々で、少し離れたところには療養地としても使われる。
それにしても1キロは離れてる。
そんな場所にいるのに声が聞こえるなんて。
もしかして、誰かが迷い込んだのかもしれない。
もしそうだとして、今にも魔物が出てきたら。
そんなことはほぼ無い。けど、絶対でもない。
不思議なことにどこから声がしたのか。
それは聞き取れなかったのに俺の足は自然と動いた。
声の主がわかっているかのように。




