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妖魔と共に見る景色  作者: てぃたいむ
第1章 ムネーモシュネー
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作戦決行

〜アレン視点〜


よし。クラスの女子がこっちに来そうだ。

廊下からも何人か女子が見ている。

作戦を実行するなら今しかない!!


僕はまず、スマホを出し音楽サイトを開いた。

次にイヤホンを少しだけ外した状態でつける。

そして音量をMAXにする。

最後にタイミングを見計らって教えてもらった曲を再生する。


これだけだった。


まだだ。

あと少し。

もう少しだ。


すると1人の女子がこっちに向かって歩いてきた。

今にも話しかけそうだった。

その時、


今だ!!


♪〜


大音量で曲が響き渡る。

そして僕は知らん顔をする。

これだけだ。


「え?なにこの曲?」

「誰だ?」

「まさか、、、アレンくん?」


そしてここで言われた通りの言葉を言う。


「あ、ごめんね、みんな。イヤホンをしっかりとさせてなかったみたいだ。本当にごめんね」


クラスがざわめき出した。


和乃ちゃんに教えてもらった作戦はこうだった。


『まず、スマホにイヤホンを完全にさせていない状態にする。次に女子が寄って来るのを待つ。最後にこの曲を流して「イヤホンがしっかりさせてなかった」と大きな声で言う。』


というものだった。


ちなみにこの曲というのは、

歌っている人は女の人で声も普通なんだけど、

内容が『ロリは可愛い』というものだった。


ちなみにクラスの反応は、

「嘘、、、」

「そんな、あのアレンくんが、、、」

「ロリコンだったなんて、、、」


というものだった。


それからコソコソ話されることが多くなったけど、あまり正面から女子に話しかけらることが少なくなった。


「やったよ和乃ちゃん!あまり話しかけられなくなったし、男子から睨まれることがほとんどなくなったよ」

「そうなんだ。よかったじゃん」


ああ、やっぱり和乃ちゃんと話してる時が1番楽しいな。

これからもここで毎日会えるなんて幸せだな。


そんなことを思っていた。



〜和乃視点〜


「無事に成功したって」

「よかったじゃないですか」

「それでさ、聞きたいことがあるんだけどいいかな?」

「ん?どうしたの?」


この質問でこれからのアレンとの関係どうなるかが決まる。


「普通の人間には、「こいつ妖魔だ!」ってわからないの?」

「はい。普通の人間は分かりません」


よかった。これなら大丈夫そうだ。


「ほっとしているようですが、どうかしましたか?」

「ああ、言ってなかったね。アレンがあの件のお礼で家でお礼会?みたいなのをするらしいから、作戦の立案者の人を招待してほしいって」

「なるほど、私が妖魔だと気付かれたらまずいからという理由だったんですね」


そう。その通り。

言い方が悪いけど、私が人ならざる生物と一緒に生活していたら普通の人ならどう思うのだろうか、

私だったらその人とか関わりを持つのをやめてしまうレベルだ。


「いいですよ。いつ行いますか?」

「明後日にやりたいって」

「分かりました。明後日の9月9日の土曜日ですね分かりました」


楽しい会になりそうだ、

と私はただそんなことをただただ考えているだけだった。

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