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妖魔と共に見る景色  作者: てぃたいむ
第1章 ムネーモシュネー
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原初姫

前回のあらすじ!!

家に帰ると、謎の機械が!?

ボタンを押してしまった和乃は妖魔の住む世界、冥界に来てしまった!!

そこでミィを探している途中に妖魔と出会い、原初姫の元へ案内してもらった。

その原初姫と話しているともう1人原初姫が来た。

その正体はなんと、ミィだった!!


てな感じだ。

意味不明すぎて笑ってしまうze!


「いろいろ聞いてもいいですか?」

「はい。どうぞ」

「何で普段敬語使ってるの?」

「う〜ん…何となくですかね」


何か隠してそうだな。

いつか本人の口から聞けたらいいな。

まあ、それまで一緒にいるかどうかわからないけどね。


「ねえ、ココロ。もしかしてあの時のこと、まだ引きずってるの?」

「……」


ミィが静かになった。

あの時のことってなんだ?


「これは私の罪の1つ。あなたには関係ない、ブキ」


怖かった。

この時のミィは感情が死んだような顔をしていた。

この声は、アレンを責めている時と同じだった。


話変えなきゃ!


「あの、何で原初姫ってなんで『姫』なんですか?」

「ああ、それはな…」


答えてくれたのはブキさんだった。


今は原初姫の1人が作ったからその概念が存在するが、昔は『性別』という概念が存在しなくて自分たちの呼び名に困ったらしい。

原初王や原初帝、原初皇などが出たけどしっくりこなくて『原初』だけで放っておいたら、私たちの次に生まれた妖魔たち(性別という概念あり)勝手に『原初姫』とつけらしい。

理由は、その時表立って行動していたのがそいつらからしたら女に見えたらしい。


「つまり、ミィやブキさんなどの原初姫9人は全員性別がないんですか?」

「1つの例外を除けば…ね」

「うん…。あいつはもう性別云々の話じゃ収まりきらないよ…」

「ん?」

「何でもないよ!聞かなかったことにしといて」


何の事だろう?

まあいいや。

それより私は、


「ミィ。どうして、私に詳しく話してくれなかったの?」

「それは…」


私が気になっていたのは私に少しでも隠し事をしていたことだ。


「私に話せないことでもあるの?やましいことでもあるの?答えて、ミィ」

「やましいことはありません。ですが…話したくないです」

「何で!?」

「これ以上はやめな」


私とミィの話を止めたのはブキさんだった。


「ココロがかわいそうだ。お前にもあるだろ、知られたくない過去が。ましてや、それが関係の悪化を招くレベルのものだったらなおさらな」

「関係の悪化?」

「そうだ。話したら関係が悪化するかもしれない、そんなことを思ったことがお前にも1度はあるだろ」

「あ…」


ある。アレンの家に行った時、私はミィの話をしようとしなかった。

関係を悪化させたくなかったから。


「ごめん、ミィ。冷静じゃなかった」

「いえ、こちらこそ…。隠し事をしてしまいすみません」


お互い謝りつつ帰ることにした。


「どうやって帰るの?」

「私と手を繋いで帰りたいと言えば戻れますよ」


なんだ。

そんな簡単なことだったんだ。


「はい。注文の品だよ」

「おお!ありがと。ブキはやっぱり親友だな」

「はいはい、そうだね」


何を頼んだんだろう?

もしかして、秘密どうぐ!?

だめだ。これ以上は青い狸が…。


「さあ、帰りましょうか」

「うん」

「「帰りたい」」


視界が明るくなっていくのを感じた。

この感覚久しぶりだな。


声が聞こえた気がして、目を開くと自分の部屋にいた。

確か、冥界に行ってたんだっけ。


時計を見ると夜の11時を指していた。


「とりあえず、遅めの要るご飯です。どうぞ」

「ありがとう」


こんな時でもご飯をつくってくれるなんて…。

僕はいい妻を持ったよ!!


「誰が妻ですか、寝ぼけてないで早く食べてください」


久しぶりに心読まれたな。

てか、少し口調が柔らかくなった?

心を開いてくれたのかな?

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