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妖魔と共に見る景色  作者: てぃたいむ
第1章 ムネーモシュネー
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質問

「待て、一橋」


帰り際に先生に呼び止められた。

多分今日の話だ。


「何ですか?」

「お前はここまで読んでいたのか?」


読んでいた、とは厳密には違うけど概ね合ってる。

私はビデオを渡すと同時に先生にこういった。


『しっかりと相手側の話を聞いてください。そしたら何で話を聞いたのかを聞いてくる人が現れると思いますで、その人には「話を聞くことの大切さを教えるため」と答えててください。お願いします』


と。


「何で分かったんだ?こんなことが起こるって」

「何となくですよ」

「本当か?」


違う。

私は確信していた。

あいつらは“集団“を使って私を陥れようとしてくるって。


人は1番初めに聞いた話を信じやすい性質がある。

そして、自分が正しいと思い込むところも。

なお、集団だと余計に。


私に苛立ったあいつらは集団を利用すると、私は確信していた。

それ自体はビデオを渡すという行為で全て解決した。


でも、それはたまたま写り込んでいただけだ。

2度目はない。

だから、もし次にこういうことがあったとしてもしっかりと話を聞いてもらえるようにするためにそう先生に伝えたのだ。


「今回はそれでいい。だがまた君が根回しするようなことがあったら、しっかり話してもらうからな」

「はい。その時は話します」


今日は疲れたな。

帰ってハンバーグ食べたい。

ん?

最近食べたばかりじゃないかって?

いやいや、いつ何回食べてもいいんだよ。

ん?太るぞ?

ぶち転がすぞ。


そんな一人芝居をしているといつの間にか家に着いていた。


「ただいま…」


ドアが開かない。

鍵がかかっているってことだ。

つまり、ミィさんが家にいないってことだ。


買い出し?

いや、最近行ったばかりだ。


買い出し以外で家から出る理由ってなんかあるかな?

考えてみても思いつかない。


とりあえず中入ろう。


鍵を使って部屋に入る。

すると、部屋に変わった機械があった。


ボタンが沢山ついている機械だった。


押してみようかな?

いや、やめておこう。

嫌な予感がする。


その時、

「わっ!?」

転んでしまったのだ。

転んだ時に腕がボタンを押してしまっていた。


私は視界が急に明るくなり、

意識が遠のくのを感じた。

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