番外編.ワシでも愛(テイム)してくれますか?
※インフルエンザ四日目に書いています。
見覚えのある上下左右何もなくてほんのり乳白色な空間だった。
「なんじゃここは?」
「ヨーキ」
「む、エルフかの。ここはどこじゃ?」
「入れ替え空間」
「は?」
俺はどうやらブラン姫の姿のようだった。
「魂の一部」
「いや、何の話かわからんわからん」
森人シャツも健在。
「それでここは何なのじゃ?」
「エルフと体を入れ替えられる空間だぞ」
「ほう! 面白そうじゃの!」
「六十日戻れない」
「ちと長いのう……」
「頑張ってヨーキするぞ?」
「あ、ああー……そうじゃの。ワシがエルフになればエルフがワシになるのか……」
「のじゃ」
「じゃから、なんでたまに雑になるんじゃ!」
怒られた。
「なんじゃここは?」
「二回目」
「む、エルフか。珍しいのう。ここはどこじゃ?」
「入れ替え空間」
「は?」
「いや、エルフよ。それ何も伝わらんと思うのじゃが」
高校生だろうか、見覚えのない制服姿の女子が現れた。赤みがかった長い髪と大きな瞳が特徴的だった。
「それでここは何なのじゃ?」
「エルフと体を入れ替えられる空間だぞ」
「……説明を頼んでもいいかのう?」
「気持ちはよくわかるのじゃ」
なぜか、赤い子はヨーキに説明を求めた。
「ワシも詳しいことは知らないのじゃが、このエルフは他のエルフから入れ替えられたエルフらしいのじゃ」
「ほう?」
「それで、ここがその入れ替えを行われた空間……なんじゃと思う」
「なるほどのう」
赤い子は目を瞑ると、すぐに何かに気付いた様子を見せる。
「ここは次元の狭間じゃな。世界と世界を結んだ空間なのじゃ」
「お主は異世界人なのかの?」
「お主からすればそうなるかの」
「ワシ、異世界人を見るの初めてなのじゃ」
「ワシは転生済みじゃから毎日が異世界人まみれじゃがのう」
「んー」
「「どうしたのじゃ、エルフよ?」」
「お前ら似てるな」
「ワシ、異世界人ほどスタイルよくないのじゃが……チビじゃし」
「何、気にするでないぞ。お主も大きくなればワシのように勝手に育つものじゃ」
「ワシ、成人済みなんじゃが!?」
これは紛らわしい。
「ワシとそこのエルフが世界間移動を経験しとるせいで、勝手にできた次元の狭間にはまり込んだんじゃろう」
「え、ワシは……巻き込まれただけ?」
「そうなるのう」
「むぅ……」
ヨーキは微妙な顔をした。
「エルフはこの空間の脱出法を知らんのじゃろ?」
「ん」
「では、教えておくのじゃ。そっちの……将来有望な女子のように誰かが次元の狭間にはまり込むとしても、必ずエルフもいることになる。お主が脱出法を知っておれば何も問題ないじゃろう」
「頼む」
「気遣いが痛いんじゃが!」
【本日より開始! 新連載のお知らせ】
本日お昼12時よりカクヨムネクストにて、新作『ドラゴンでも愛してくれますか?』の連載が始まります。
https://kakuyomu.jp/works/16818093093050584355
こんな感じの恋愛脳レベル0のワシのじゃドラゴンがヒロインのラブコメです。愛してくれますか?
当面無料でお読みになれるので、ぜひぜひフォローと☆をお願いいたします。うまく回ってくれるとエルフさん更新的にも本当に助かるのです。
【エルフさんおみくじありがとうございました】
たくさんの方に引いていただけたようで何よりです。
今後も月1くらいで無料の小ネタを並べていく……余裕があるといいなと思います。
時々エルフさんが賽銭箱を振りに来ます。こちらも2~4巻のBOOST分と同じく売上にカウントしています。ありがとうございます。
【取り扱い先】
550部を超えました。ありがとうございます。
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次回は2月9日(日)を予定しています。





