表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/12

エドワード3

親同士が進めた婚約者

幼馴染のロージーが来ていた。


お互いの両親が仲が良く

ロージーとは兄妹の様な関係だと思っていた


婚約が決まったのは

一ヶ月半程前に海難事故に遭った後だった。


ロージーは俺の事を好きだと言うが

俺の好きはロージーとは違う。

きちんと話をつけたかった。



「ロージー、婚約の話なんだが…」


ビクッと肩を揺らしたロージーが

こちらを見て困った様に笑う


「テディは私の事が嫌い?」


「嫌いじゃない。けど、俺はーー」



「じゃあ、問題無いと思うの。親同士が結婚を決める事なんて良くある事だし…」



「だけど、俺にはーーー」



「おじ様は喜ぶんじゃ無いかしら?私も娘みたいに可愛がってもらってるもの。お互い親孝行が出来るわね?」


ロージーはにこりと笑うが

有無を言わせない態度に俺は動揺してしまった。


「……っ…ロージー、聞いてくれ。俺は好きな人がいる。誰かを喜ばせる為に結婚する訳じゃない。」



「……でも、テディ。離岸流に巻き込まれた所を助けたのは私だよね?相手が誰だか知らないけれど、お見舞いにも来なかったじゃない」


ね?と慰め労わる様に

下から俺の顔を覗き込む。


「……事情があるんだ。それに…本当にロージーが助けたのか?」


「…どういう意味?」


「そのままだ」


「…助けたわ。運良く海岸に倒れていた所を手当てしたのは私よ」


「……そうか」


「…テディ、もし相手が居るのならここに連れてきておじ様と私に会わせて欲しいわ」


相手を見ればテディを諦められるかもしれないから…とロージーは帰って行った。




ーーーおじ様と私にーーか。


ーーーーはぁ…。溜息が漏れる。

出来る事なら紹介したかった。


難しいよな…

そもそも会えない。



それに話を聞いた今でも…

俺は、ロージーじゃなくシャルが助けてくれたんじゃ無いかと思っている。声を聞いた気がしたんだ。


『ーーーーテディ、目を開けて』って。



気が付けば、シャルとの思い出の場所に来てしまう。


「…重症だな」


仕事も残っているのに何をやってんだか…

戻ろう…とくるりと踵を返すと



微かに何かが聞こえた。



〜〜〜〜♪〜♪〜


耳を澄ますと歌が聞こえる。

……これは聞き覚えがある。


彼女の、シャルの歌だ。



聞こえる方に全力で走る

行かないでくれ、そこに居てくれ、頼む!




「ーーーっシャル!!!?」





どちらのシャーロットか分かりやすくする為に

少し変更しました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ