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エドワード2

シャルに会えなくなってから

早朝、彼女を探す癖がついていた。


あの日はついボーッとしてしまって

気付くと仕事の時間が迫って焦っていた。


砂を蹴る様に走っていると



「…え?」


ぐにゃっとした感触が足から伝わった。



「ーーーうぐっッ!!!?」

と、唸り声が聞こえて

動物でも居たのかと思って振り返る


黒い髪の女の子だった。


「……っ……うぅ…」


「大丈夫か!?ごめ…」


え!?今、踏んだのか?俺が女の子を!?


「大丈夫じゃ無いわよ!!見てわからない!?」


思いっきり睨まれて

罪悪感で目を逸らしてしまった。


「ごめん、そんな所に人が寝てるなんて思わなくて…その、踏んで…悪かった」


急いでいたとは言え

周りを見てなかった事を反省している



「あんた、私を誰だとーーーー」



ーーーーえ?



「…誰なんだよ?」


「うっさい!黙ってて!今思い出すから!!」



思い出す?

記憶が…ない、のか?


彼女はハァハァと息が荒くなり

顔が真っ青になっていく


「お、おい!?」


身体もふらつき倒れそうで咄嗟に支えた





屋敷に連れて帰り必死に手当てをして

3日が経った頃、彼女が目を覚ました。


記憶が無い彼女に捜索願いが出て居ないか

探す様に説得をしてみたが断られてしまった。


代わりに働けないか?と申し出があった。

名前はシャーロットというらしい。

…彼女と一緒の名前だ。


髪の色や瞳は黒色でぱっと見は別人の様だが

彼女なんじゃないか?と思う程よく似ている

雰囲気と外見。



放っておけなかった。



一緒に過ごす内に

もしかして彼女なんじゃないか?と思ったり


いや、彼女は人魚で人間じゃない。

自分が都合の良い考えをしているだけだと

考え直したり。



だけれど、日に日に

シャーロットにも惹かれていた。


彼女の…シャルの姿を追っているだけなのかもしれない。


それでもシャーロットが来てから

海に行く日は少し減った。



俺はーー


もし勘違いで別人だったら…俺は……

どうするんだろうな…。


…最低な奴だ、俺は。





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