04話-1 ミルディア王国へ
「ありがとう。じゃあ、“ミルディア王国“に向けて出発しようか。」
『わかりました。お背中にお乗りください。』
ソウガは、伏せをした。
『しっかり捕まってください。』
しばらく走っていると、遠くに、大きな門が現れた。
「もう着きそうだね。ソウガ、止まって。」
『わかりました。』
俺はソウガから飛び降りた。
「よしっと、このままじゃ、騒ぎになっちゃうから、ソウガ体を縮めて。」
ソウガの体が小さくなった。
『わかりました。このような感じでいかがでしょうか?』
「それで、大丈夫。」
1人と1匹はゆっくりと門に向かって歩いて行った。遠くからでは、分からなかったが、門の前には行列ができていた。
「どうやら、この列に並ばないと中には入れないようだね。」
俺たちが列に並ぼうとしたら、後ろから男の声が聞こえてきた。
「おい、ガキ順番譲れ!」
俺は、無視して、聞こえないふりをした。それが彼の怒りを買ったようで、
「ガキ、この俺を誰か知らないのか。なら教えてやる。この俺は、Cランク冒険者のディエゴだ。」
俺は振り返ると、傭兵崩れのような、腰に剣を刺している、男がいた。その後ろには、男と女がいた。男の方は、大きな盾を持っていて、“護り手”のようだった。女は、ローブにハットを被っていて“魔法使い”のようだった。
パーティとしては、バランスの良い構成だ。
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