第五十三話 誕生日会(後編)
~2100年7月14日 18:45NPOC司令部統括学園長執務室~
「「ご馳走様でした!」」
「お粗末様でした」
優芽のお母さんの作った料理はどれも美味しかった。とはいえ…
~18:15~
「ほら優芽いっぱい食べてね」
「うん!ふぁーあ、この唐揚げも美味しそうだし、グラタンもいいな…ピザも捨てがたい」
「どれだけ食うんだよ!」
「うふふ、さぁさぁ貴文君も遠慮せずどんどん食べてね」
~現在~
優芽の食の化け物ぶりには驚かされてばかりだ。
「さぁ、食後のお茶ですよ」
「あっ、ありがとうございます」
俺は出されたお茶を少し冷ましながらすすった。
「貴文君」
「ゴホゴホ…はい、どうしましたか親父さん」
急に声を掛けられ思わずむせてしまった
「今回は娘を助けてくれて本当にありがとう」
「いえいえ、そんな頭をあげてください」
「私からも改めてありがとう、貴文君」
「もう、お父さんもお母さんも貴君が困ってるから、頭上げてよ」
「すまない、でもどうしてもお礼を言っておきたくてな。貴文君だけだよ、最後まで優芽の事を諦めなかったのは。東が私を落とし入れようとした時、周りの誰もが私の敵として、優芽を見捨てようとした、正直私も心が折れかけてしまった。そんな時でも貴文君は決して優芽を諦めなかった。嬉しかったよ。周りが皆敵でもただ一人、貴文君だけが東達にあらがってくれたんだから。たぶん貴文君があそこで何もしてくれていなかったら、優芽はここにいないだろうな…」
「お父さん…」
「まぁ、湿っぽい話はこれくらいにしておこうか」
「そうですね。それじゃあ私は後片付けをしますね」
そういうとお袋さんは席を立ちあがりキッチンへと足を進めた。
「そういえばお袋さんはいつ鹿児島に帰られるんですか?」
「そうねぇ、一応明日には帰ろうと思っているのだけれど…」
「そうか、もう少しゆっくりしていけばいいのに」
「でもあなたは今回の件の事後処理があるでしょう、あなたの負担にもなりたくありませんし…」
「そうだな、そうだ貴文君と優芽は学校のこと知っているのか?」
「学校のこと?いいや聞いてないよ」
「今回の一件の事後処理で当分の間学校が再開できそうにないから夏休みを2週間前倒しで始めることにした」
「えぇー!今年夏休みすごい長いの?」
「そうだな、始業式は予定通り9月1日を目指しているがどうなるか分からない」
「そっかぁ…じゃあ私もお母さんと一緒に家に帰ろうかな」
「そうだな、優芽も疲れているだろう、家に帰ってゆっくりするのがいいかもな」
「ねぇ貴君、鹿児島来ない?」
「へっ?」
「それがいい、貴文君も非常事態対策本部の仕事でろくに休めてないだろう、是非家に来てくれ」
という事で、鹿児島に行くことになった、
夏休み 彼女と一緒に 帰省旅行




