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絶海学園  作者: 浜 タカシ
第三章 ようこそ鹿児島!
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第五十二話 誕生日会(前編)

~2100年7月14日 18:00 NPOC司令部統括学園長執務室~

NPOC司令部には統括学園長室とは別に学園長執務室という部屋がある。名前こそ格式張っているが結局のところ統括学園長のプライベートな部屋である。

ピーポーン「はい~」

「貴文です」

「きゃぁー貴君だ!待ってねすぐ開けるから」ドタドタドタドタ

…。優芽は相変わらず元気だな…。

ガチャ「貴君来てくれたありがとう!さぁ入って入って」

「いや、ここお前の部屋じゃないだろうが」

「えぇー、でもお父さんの部屋だから娘の私の部屋でもあるでしょ?」

「いや、意味わからん!」

「おぉーい二人とも何してるんだ、さぁ早く中に入ってきなさい」

奥から優芽の親父さんの声がした。部屋の中からは美味しそうな料理のにおいがしている。

「今日は親父さんが料理を振舞ってくださるのか?」

「えぇー?冗談はよしてよ。お父さんったらカップ麺も作れないんだよ?そんなのが料理を作った日には地球が滅びちゃうよー」

「ひどい言いようだな…」

じゃあ誰が料理を作っているんだろうか。今日の主役である優芽が作るとも思えないし、近藤さんか?でも近藤さんはこの部屋には入らないだろうし…

「いらっしゃい貴文君。急に誘って悪かったね。さぁ座ってくれ」

「あぁーあ!貴文君、久しぶりね。大きくなってー」

キッチンの方から声がして、見るとそこには優芽のおふくろさんがいた。

「えぇ!優芽のお袋さん…お久しぶりです…ここに住んでましたっけ?」

「違うよ貴君、私の誕生日には毎年お母さんが来るんだよ」

「じゃあ優芽の話は一つも知らないのか?」

「いいえ貴文君、さっき主人から洗いざらい白状させましたから知ってますよ。この人ったら私に心配させまいと何にも言わなかったんですから。いざNPOCに着いてみると軍用機やら何やらが行き来してて物々しい雰囲気だったので主人に問い詰めるとこの様ですから…」

「面目ない…」

優芽の親父さんがタジタジしてる…俺も尻に轢かれるのかな…

「貴文君」

急にお袋さんに声を掛けられ驚き、肩がビクッとしてしまった

「娘を、優芽を助けてくれて本当にありがとう」

「もうお母さんったらそんなのいいよ」

「でも親としてきちんとお礼をしておかないと。なんだって貴文君は優芽の命の恩人なんですから」

なんか恥ずかしいな…

「まぁ寂れた話は後にしようじゃないか、折角のご飯が冷めてしまう」

「確かにそうですね。さぁ二人とも座って座って」


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