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絶海学園  作者: 浜 タカシ
第二章 文月の奪還作戦
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第四十話 飛行中の機内より

~2100年7月14日 6:15 D隊機内~

NPOCを飛び立ち早5分、機内では作戦の話題で持ちきりだった。

「山本非常事態対策本部長は俺が降りた後に降りてください」

「分かりました」

「着陸後のルートが気になるな、マップを表示してくれ」

「了解。マップを表示します」

前方のモニターにマップが映し出された。最近のヘリコプターはすごい。そしてなんといっても快適だ。座席はフカフカのソファーだし、飲み物や軽食は取り放題だ。

「そうですねー。昔色々論争があったみたいですよ」

「へっ?」

「あっ、すみません。今山本非常事態対策本部長が『最近のヘリコプターは快適だ』と仰っていたので…」

ま…まさか口に出てたの…恥ずかしい…

「いや…確かに言った…と思う。それで論争って?」

「えっーと確か今から80年くらい前に世間で『ブラック企業』という言葉が流行ったそうです」

「ブラック企業…?オフィスが真っ暗とか外装が真っ黒とかそういう?」

俺は真っ暗なオフィスや真っ黒な外装を想像してみた。…。なんか嫌…。

「いえいえそういう意味ではありません」

「えっー…じゃあなんだ『ブラック企業』っていう会社か何かか?」

「えっーとですね『ブラック企業』はあくまで比喩表現で劣悪な労働環境で仕事をさせたり、サービス残業当たり前!みたいな労働者にとって地獄のような会社を言うときに用いたそうです」

「なるほど…」

俺は『ブラック企業』を想像してみた…。確かに嫌だな…。

「それでその『ブラック企業』とこのヘリコプターの快適さとどういう関係があるんだ?」

「『ブラック企業』というから皆さん会社を想像すると思うんですが公務員も例外ではなかったみたいです。特にひどかったのが学校の教員…。まぁこれはいいとして、自衛隊も例外ではなくヘリの内装は輸送車のような内装だったと聞いています」

「なんと…」

「『ブラック企業』には問題点が多く一番深刻だったのは自殺率の高さだったみたいで流石の政府も対策に乗り出さないとまずい状況になりまず公務員から働き方改革が行われたそうで今に至ります」

「せ…先人たちは苦労したんだな…」

「…何か忘れてないか…」

「…」

「…マップの確認?」

「そ…それだぁー!」

というわけで本題のマップ確認に戻ることになった。

「まずこの牧草地帯に着陸。このルートを通って母屋へ移動。情報によると対象は2階で寝泊まりしているとのこと。1階から侵入後階段で2階に対象を救出し侵入とは逆のルートで草原へ帰還します」

「なるほど…」

想像はしていたがかなり大きな作戦だ。どうなるかは見当がつかない。

「まもなく革命国上空空域に入ります」

パイロットから報告を受け窓の外を見てみるとそこには大陸が広がっていた。

第四十一話に続く


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