第二十四話 4月10日
~2100年7月12日 NPOC UG3 システム管理課~
『みなさんまぁまぁ落ち着いて。状況を整理しましょう。事件は…』
『その解説は私が行おう』
『てっ、てぇめー誰だ!』
『私は革命国軍の者てす。今回我々革命国は優芽さんを預からさしていただきました。さぁ、助けたければおとなしくしておくことてすね』
『ちょ、調子に乗りあがって、姿現せや!』
『おー怖いてすね。それてはわたしはこの辺て失礼』
ピー。音声再生が終了しました。
「貴文、どうしたんだ。この状況でなぜ会議議事録音声なんか聞くんだ」
やはりみんな気づいていないか。この議事録音声とあの日の出来事を組み合わせればわかる事実に…。
「父さん、思い出してほしい。4月のサイバー攻撃はこのNPOC内部からの物だった。東、確かあの日の7時に予備システムを起動させたよな?」
「あぁ…。そうだね。革命国軍がNPOCに侵入してきて脱出したことが確認できたからもうサイバー攻撃の危険性はなしと判断して予備システムを7時に起動させたね」
「予備システムではどんな機能が制限されるんだったか」
「予備システムでは電車の自動走行システム、空港の航空管制システム、防衛システムの自動防衛システムが主に制限されるよ。でも日常の生活にはなんら支障はなかったはずだよね…?」
「はっ!」
父さんが何かに気が付いたようだ。流石は俺の父親だ。
「通信セキュリティシステムか…」
「父さんその通りだよ。東、通信セキュリティシステムは通常通り稼働してたんだろ?」
「あぁ、予備システムでもメインシステムと変わらない通信セキュリティシステムが稼働していたよ。だから防衛省や米国の国防総省のサーバーを経由しないと情報をNPOC内に送信はできないっていうあのシステムをはじめとする全てのセキュリティーシステムが稼働していたはずだけど…」
「貴文、お前が言いたいことはだいたい分かった。あと一つ情報があればいいんだな」
「そうさ父さん。東この会議議事録音声の録音は何時に成された物か?」
「えぇっと…。『2100年4月10日 8:04』だよ…。待ってくれこれって…」
「東もやっと気が付いたのか」
「あぁ…。あの時間に革命国側からあんな音声ジャックがあってはいけないんだね」
「そう。あってはならないことなんだよ。だってもうセキュリティーシステムは稼働していたんだからね。あってはならないというより、できるはずないんだよ」
「まさか貴文、どうやって音声ジャックされたかまで分かっているのか?」
「もちろんさ父さん」
「どうやってやったんだ。教えてくれ山本君」
「簡単なことさ…」
「NPOC内から音声ジャックすればいいんだよ」
第二十五話に続く




