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絶海学園  作者: 浜 タカシ
第一章 国立太平洋学園の潜伏者
18/70

第十六話 絶海学園(中編)

~2100年4月10日 0:10 NPOC US1層学生寮第1棟~

「旺1棟航空司令官、作戦部隊配置に着きました」

「了解よ。その場で待機して頂戴」

「了解」

ここまでは計画通りだ。私は大きく深呼吸をした。大丈夫…大丈夫…。

「作戦開始!突入よ」


俺たちは旺1等航空司令官の合図とともに学生寮への侵入を開始した。螺旋階段を駆け上り一気に7階まで到着した。日頃の訓練に比べればなんてことはない。

「今から電子ロックを解除するわ。解除が完了したら電子音がするはずよ」

ピー。電子ロックが解除された音だ。俺たちは一気に714号室に流れ込んだ。


~4月10日 同時刻 学生寮1棟614号室~

ドタドタドタ…。誰だこんな時間に螺旋階段を駆け上がる馬鹿は。俺は文句の一つでもいてやろうと俺は布団から出た。

ダダダ…ドンドンドン…ガッシャン。上の部屋からものすごい音が聞こえる。

「まさか…」

俺は靴も履かずに玄関を飛び出し螺旋階段を駆け上がって714号室へと急いだ。

玄関が不用心にも開いたままである。家の中に入るとこの部屋の主の姿はなくそこにあるのは、争ったと思われる散らかった部屋だけだった。

俺は急いで東に電話した。東は寝ているのだろうか。なかなか電話に出ない。10コール目でやっと電話に出た。

「どうしたんだい山本君こんな時間に?」

明らかに寝起き声の東が電話越しでこう言った。

「どうしたもこうしたも、優芽が誘拐されたんだよ」

「なんだって!西郷さんが誘拐されたって!」

「うるせぇーよ!とりあえずシステム管理課の方で調べてくれ。俺は寮の周りを探すから」

「分かったよ。ただ山本君、もしかすると革命国の誘拐である可能性も今のNPOCなら否定できない。十分に気を付けるんだよ」

ここで通話は終了した。

俺は優芽の部屋を飛び出した。


~4月10日 0:15 噴水公園~

間一髪だった。急にガキが部屋に飛び込んできて危うく姿を見られることだった。

「うー、うー、うー」

「おい、この女すげぇー暴れるぞ」

「いっそ殴って失神させるか」

「いやダメだ。司令官には傷つけずにもって来いと言われただろ」

こいつらは優秀だがたまに大事なところを聞いてない。危うく旺1等航空司令官の逆鱗に触れるところだった。そうこうしている内に目的のマンホールに到着した。

「周りに人はいないか。しっかり確認しろ」

「東方向異常なし」

「西方向クリア」

「南方向大丈夫だ」

「北方向も問題なし。よしオールクリア。地下水道管に退避する」

俺たちは素早くマンホールのふたを開け旺1等航空司令官待つ地下水道管へと降りた。

第十七話に続く


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