第1話 プロローグと説明回
普段はハーメルンでIS二次創作を投稿しているのですが魔導古書店やら、ネットスーパーやらを見て異世界転生が書きたくなったので投稿。
駄文、時の文、説明文、誤字脱字等あると思いますが温かい目でご覧いただければ幸いです。
俺の名前は尾上忍。
何の変哲もない高校生だ。・・・いや、「だった」と言った方が正解なのだろう。
俺は学校の帰り。いつものように自転車で帰路についていると急にめまいがした。
そして、俺は・・・・城の中にいた。
何がなんだか、分からなかったがまず、玉座に座った王らしき人から説明があった。
「おお、偉大なる12人の勇者よ!まず、いきなり巻き込んでしまった事を謝罪したい。」
と言い始める。10分ぐらい話していたが要約するとこうだ。
・この国アラナーン王国は現在魔物の王である魔王の軍勢と戦っている。
・この国の信仰の対象は聖なる女神リリウムであり、魔王はリリウムと敵対している。
・リリウムの力(この国が持っていた聖遺物)を媒体に魔王に対抗できる勇者を召喚した。
・それが俺たちであり、12人で倒してきてほしい。
・勇者は女神からの加護を持っており、玉座の間においてある水晶でその能力を判別するため手をかざしていって欲しい。
とのこと。周りを見ると、俺のほかにガチムチの黒人やら、マタ・ハリみたいなダンサーやら、様々な種族がいる。
「次。お願いします。」
と水晶の脇に立っている衛兵から声がかかる。
俺は期待しながら水晶に手を当てた。
うん?おかしい。光らない。
「水晶が光らない?まさかこいつは勇者じゃないのか?女神リリウム様からの加護が無いのか!?」
と衛兵はうろたえる。
「貴様!何者だ!異世界召喚された勇者ではないのか?」
と玉座に座っていた王様らしき人が叫ぶ。
「勇者ではければ・・・いやもし勇者であってもスキル無しなどいらん!貴様がいなくともほかの勇者で事足りる!」
またも叫ぶ。いや、少しはこっちの身にもなれよ。
「王よ。私は紛れもなく異世界から来た人間です。だが、勇者ではなかった。では、異世界の人間がすべて勇者だという確証はあったのですか!」
ぐぬぬ、と一目でわかる表情をする。
「こッ!コイツ!もう良い!コイツに1か月分の金を渡して、出ていかせろ!不愉快だ!」
また、叫ぶ。もっと理性的になれよ・・と俺は思う。
すると、又後ろで騒ぎが起こった。
「このエルフの女も反応しません!」
「ええい!何ということだ!12人中2人も不適合が出るだと!本当に勇者召喚は成功したのか!?」
チラッと目を向けると、キリッとしたダークエルフと思える女性が立っている。
いや、見た感じ普通に強そうだけどね。
「貴様ら!金を受け取ってさっさと出ていけ!」
今度は王ではなく隣の側近が叫ぶ。
でっぷりと太った王とは違い痩せて、身長も高い。よく見るパターンだ。
そうして俺たちは王城の外へ追いやられた。
ダークエルフの女と共に、街を歩く。茶屋を見つけたので中に入った。
開いている席にどうぞと言われたため、2人対面になるように座る。
「ふぅ。やっと落ち着けるな。」
とエルフが言う。
「自己紹介がまだだったな。私はアイラ。アイラ・ネーナスだ。」
「俺は忍。尾上忍だ。」
ウェイターに紅茶を頼む。
「君もスキルとやらが無かったのか。」
と俺が聞く。彼女・・アイラは口を開いた。
「私は・・・どうやら巻き込まれたらしいのだ。」
「巻き込まれた・・というと?」
「本来なら私は召喚されない何かの手違いだったらしい。」
「どうしてそんなことを知っているんだ?」
「・・この世界に来るとき。私は豊穣神シュブ=二グラス。ああ、私の土地の信仰神だ。シュブ=ニグラス様に夢であったんだ。」
「夢?」
「ああ。そうだ。私が召喚されるのは手違いで、リリウムとかいう女神の加護もつかない。その代わりあちらの世界の人間には感知できない能力を授ける・・・と。」
と、話していると紅茶が届く。
「なぁ一回自分のステータスを確認してみないか?」
と俺が提案。アイラもうなずいたので、ステータスを開く。
「ステータスオープン!」
瞬間、辺りが真っ暗になった。
「なんだ!?」
というと、目の前に白い髪をした男、女どちらにも取れる人間が立っていた。
「いやはや、やっと開いてくれたね。僕は・・そうだな内亜《ないあ》とでも呼んでくれ。」
「まず、この状況を説明してくれるか?」
「ああ。そうだったね。薄々気づいてたと思うけど、君も、彼女えっとアイラだっけ?彼女と同じで、君も勇者じゃないよ。」
「ああ、やっぱりそうなのか。」
「うん。というわけでちょっと遅れたけど、君にもプレゼント。ほら。」
と内亜から一冊の本が渡される。
「アル・アジフって名前の本さ。簡単に言えば魔力を使って物を錬成できる本ってところかな。」
ぱらぱらとめくる。ええ、項目に通貨とかあるのか・・金も魔力で作れるのかよ(困惑)
「あとは・・特殊能力で魔力ブーストとアイテムボックス。それに仲間になってくれそうな人を何人かこっちの世界に送ったから。」
「ちょっと待ってください!俺帰れないんですか!」
「え、帰るつもりだったの!?残念だけど無理だよ。次にあの世界同士をつなげる呪文を使ったら間違いなくすべての世界が滅びるからね。」
マジかよ!。まぁ実を言えば内心この世界を喜んでるところもあるけどな。
「それじゃあね。ヘルプの呪文を唱えれば、説明が開くから。」
内亜が言うと暗闇は晴れ、またあの茶屋になっていた。
目の前にはステータスがある。
~ステータス~
【名前】 尾上 忍
【種族】 人(異世界人)
【職業】 旅人
【年齢】 16
【レベル】1
【体力】 120/120
【魔力】 20000/20000(特殊能力:魔力ブースト適応後・適用前120/120)
【攻撃】 80
【防御】 75
【敏捷】 80
【スキル】鑑定 アル・アジフ使用許可認証 マップ
【特能】魔力ブースト アイテムボックス(無限)
半透明なディスプレイのようなものが空中へ浮かび上がっている。
・・・いや魔力高すぎィ!あと鑑定って何だろう。
「アイラ。この鑑定ってスキルはどう使うんだ?」
と同じくステータスを確認していたアイラに問いかける。
「ああ、相手や物のステータスを見るのに使うんだ。心の中で鑑定と念じてみてくれ。」
と答える。
やってみるか・・鑑定!
~ステータス(鑑定使用中)~
【名前】 アイラ・ネーナス
【種族】 ダークエルフ(異世界種族)
【職業】 魔導剣士
【年齢】 16
【レベル】1
【体力】 180/180
【魔力】 200/200
【攻撃】 160(ブレード系装備使用時のみ攻撃ブースト+840)
【防御】 42
【敏捷】 1280(特殊能力:敏捷ブースト)
【スキル】鑑定 剣技 マップ
【特能】敏捷ブースト ブレードブースト 千里眼 アイテムボックス(中)
「アイラ。お前、敏捷高すぎないか?」
「いや、お前の方こそ魔力がおかしいだろ。」
いや確かに俺の魔力に比べたら低いけど十分おかしいからね。
ズズズと紅茶を飲み干す。
「これから先、お前はどうするんだ?」
とアイラが聞く。
「俺はどうせ、やることがないしな・・・気ままに旅でもしてみるか。」
「・・私も一緒にいいか?」
「行く当てがないのは一緒だしな。行くか」
と席を立つ。
「ああ。これからよろしく頼むぞ。忍。」
「ああ。よろしくな。アイラ。」
と握手。そして会計だ。
貰ったポーチには金貨が2人分合わせて30枚入っている。
店のメニュー表には紅茶が銅貨1枚と書いてあった。
・・こういう時こそヘルプを使う時だな。よし、ヘルプ・通貨と念じる。
ヘルプ 通貨
この世界で使われている通貨は特定単位はなく鉱物で単位が決まります。
貴方の世界の単位に直すと下記の通りです。
・銅貨=100円
・銀貨=1000円
・金貨=10000円
・大金貨=100000円
・白金貨=1000000円
と出てきた。なるほど2人合わせて30万か・・確かに一か月十分に暮らしていけそうだ。
会計へ向かい金貨1枚を出す。
注文票を見てお釣りの9銀貨、8銅貨を渡してきた。
「ご馳走様」
と言って2人で店を出る。まず、この町から出てみるか。そう言って俺たちは外門の方へ歩き出した。
個人的に異世界転生は好きですけどこの作品は王道の例に漏れず主人公チートになっております。
あとシリアス少な目、ほのぼのマシマシで進めていきます。