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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

床ドンしたぞ!!飯出せや!檻のなかは快適です。檻中奴隷の気儘人生

作者: 乞二さん

俺が部屋に引きこもり始めてからあとひと月で半年だ。



そうなった理由はそう深いものではない。


ただ、学校に行きたくなくなった...という理由だ。


特に、いじめられたとかハブられたとかそういうわけではない。


ただ、学校になんとなくいきたくなくなって、行く意味が分からなくなって、その上で放任主義でそもそも家にあまりいない両親という咎められず引きこもる状況が偶然にも整ってしまっていたからだ。


飯は大抵は自分で適当に作っているこれは引きこもる前からあまり変わっていない。


食材は通販で宅配のあんちゃん達が届けてくれる。


しかし今日はたまたま食料をちゅうもんするのを忘れてしまい食べ物がない、もちろんカップ麺類もない。


2日ぐらいなら抜いてもいいのだが、腹が減ったので仕方なく家を出て買いにいくことにした。



スーパーまでは歩いて5分程度の場所にある。


だから久しぶりに家を出て歩いて行ったのだが信号で待っている俺に向かってトラックが突っ込んできた。


気が付いた時には目前まで迫ってきており逃げられずそのまま吹き飛んだ。


その事までは覚えている...




そして 現在、なぜか檻のなかにいる。


しかも首には首輪らしきものがついていた。


さらに言うなら、頭にけも耳がついてさらにさらに言うなら、生まれて17年間ついていた息子がいなくなっていて、わずかながらに感じられる胸の膨らみがあった。


...............完全に理解不能だ。


これは、転生?というやつなのだろうか?


前提としてたぶん俺は死んでいるのだろう。


トラックにはねられて骨が折れたのか息が苦しくなったのは鮮明に覚えていた。


だったら、異世界に召喚というよりは転生の方の確率が高いだろう。


ソースが小説情報だから微妙だけど...



とにかく、転生した...まではいい。


だがこの状況はなんだ?


檻の中で?首輪がついてて?明らかに回りがいかにも奴隷風な子達で?



いや、この状況だと回りがではなく俺も含めて回りも、か。


...転生したら勇者とかになって世界救えるぐらいの成長が見込めるスキルとか異能とか貰えるんじゃないのか!!



絶対おかしいスタート地点で詰んでるんですけど!!


「おい、降りろ!!」



がったん、がったん、揺れていた馬車が止まると怒鳴り散らすかのような声が聞こえた。



...言語は理解できるのか。


いや、そうじゃないどうするんだ。さすがに言葉も一からだと詰む。...もうほぼ詰んでいるが。


もうすでに俺の前にいた奴隷は檻から出始めている。


「おい次のやつさっさっと出てこい!!」


俺のことだよな...


どうするにもまず檻からでないことには始まらないので様子見の心構えで檻から出た。



「出てくるのが遅いんだよっ!!」


その男におもいっきりけられた。


「...獣人ごときが、手を煩わすんじゃねぇよ」


蹴られた俺は後ろから突然のことで受け身がとれず立ち上がることができなかった。


なかなか立ち上がらない俺に苛立った男は無理やり立たせようと乱暴に髪を掴み引っ張りあげた。


「いたい、いたい、いたいっ!!やめろっ!!!!」


そう男に叫んだ。




すると、俺の髪を引っ張りあげていた男は手を離した。


「なっ?なんだ?」


男は自分の手をみて呆然としている。


俺は痛みで頭を押さえながらそれを見た。


「ほんと、死ねっ!!」


いきなり蹴飛ばされ髪の毛を引っ張られたんだ。


これぐら言っても許されるだろう。


男はその瞬間表情をなくし自分の手で自分の首を絞め始めた。



男の声にならないうめき声をあげている間に俺は気がついた。


...もしかして、俺の言葉に従っているのか?


自分の首を絞め続ける男の姿は滑稽であった。


赤かった顔はもう青くなり始めていて血の気が引いていっているのがよくわかる。


男の口から泡が吹き始める頃になってやっと冷静になった。



こいつ、使えるんじゃないか?



少なくても男は奴隷を扱う業者のようだから操りこの奴隷という状況から脱することができるだろう。


そして、さらにこいつを奴隷のように働かせておれは引きこもり生活を続けれるかもしれない。



その案はいい!!


搾取をし続けれる人形は欲しいな。


そう結論づけた俺は男に命令した。


「俺が次の命令をするまで待機せよ」


男は両手を首から離し、そのまま息を荒げながらその場で待機した。


続けて命令する。


「俺以外の奴隷について通常業務を続けろ」


俺以外の奴はしらん、元々奴隷だったんだ。


運命は変わらん、他に転生者がいるかもしれんがそれも知らん。


自分のことは自分で、だ。



俺が前世でよく言われて聞き流していた言葉。


確かにそうだ、そもそもこれから、どうなるのかもわかない間は少なくてもこの男の仕事の利益だけを吸い続けよう。


女の体に転生したせいで、残念ながらハーレムは形成できないからな。


百合系もいいかもしれないが...いや、いいかもなぁ~


余裕ができたら考えてみよう。


少なくてもこの檻のなかに好みはいない。


もしかして、俺って結構クズか?


男の方でハーレムを作る...姫プレイはそっちの気がない俺には論外だ。






というわけで、現在綺麗に作られたへやの中。


俺が作らせた自分専用のやつだ。


外からは見えないのでただの自分用の部屋ともいう。



「オーイ、はやく飯持ってこいよ」


床ドンしたぞ~


「はっ、ただいま」


その返事と同時に温かく湯気の上がった料理が運ばれてきた。


俺はそれを集めさせた魔法書を片手に読みながら食べている。


実に充実した生活だ。



...ただこの出版技術の整ってない世界で個人が入手できる本は限られている。


いつかは脱引きこもりをして、図書館に行かないと知らない本が読めなくなるかもしれない。


まぁ、今でもあと15冊もあるしこれかも収集していくつもりだ。


獣人の俺の年齢が17だと思うからあと100年は生きるんだよな、平均寿命は150年ぐらいらしい...それだけが気がかりだ。


どれだけの間しか引きこもれないのか?


引きこもる必要も特にないんだけどね...


ただ外に行きたくないだけ...



いやーこの檻中生活は最高だぜ!!!


『檻中奴隷の気儘人生』は「ゲージヒッキーのわがままライフ」というルビにしようとしたのてすが、ゴロが悪い檻中奴隷をいい感じにできなかった...無念なり。


本文よりもタイトル決めに時間がかかったんじゃないでしょうか?

エイプリルフール的ななにかを短編で書いてみたくて頭を悩ませていましたがダメでした。


いつか10万字ぐらのもので書けたらいいなー

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