酒に飲まれた恋心
西海の顔を見て涙が零れた。
「ごめんなさい」をいうのは、言うのも辛いから…今まで来るもの拒まずでいた。性格には来るものもこれないように壁を作っていたと思う。
いまさらだけど気がついた。
「飲みに行きませんか。」
西海の言葉になぜだか泣きたくなった。
人前で泣くなんて、いつの頃からか忘れていた。
きっと、そういうことなんだと思う。
「でねー、信じられますか。あんないい男フッチャッタンデアウヨ。」
出会った日と同じ。
私はお酒の力を借りて、西海に絡んでいた。寝げろを吐くまでの2時間。
西海は静かに隣にいるだけ。
出会った日と同じ。
絡むのは私。
「もう、やめとけ」
何度目かの制止。
今まで酒で失敗しても、人に絡むなんてなかった。
寝ゲロは吐いても
道端で寝ても
記憶を失うことはなかった。
だから…きっと、こういうことなんだろう。
私は西海が好きなんだ。
だから家でいた時のように裸にもなったし、地もだせた。
生まれて初めて、一目惚れした。
一人で飲んでいた西海に。
酔っ払っていたけれど、一目見て話してみたいと思った。静かに飲む姿に見惚れた。酔っ払って話していても突き放さない優しさに恋をした。
しらふに戻って、また出会って…強引だけれど、私の普段の心の壁を壊してくれた西海に恋をした。
あんないい男の先輩よりも、初対面のよく知らない男に恋をした。
でも、人生なんてこんなもんなのかもしれない。
「好きです」
ゲロりながら本音をいう。
しっかりと抱きしめられた。
自分の吐いた物の臭いに、またゲロる。
でも、こういう人生も悪くないのかもしれない。
これが私の
酒に飲まれた恋心 。
本編はこれで終わりになります。
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