1章7話 噂
いやーまじで自然な文作んの大変過ぎない??
兵士は桶を置くと、
なぜかすぐには帰らず、
入口のあたりで少し迷うように立ち止まった。
男は手ぬぐいを受け取りながら、
その気配だけを静かに感じ取る。
「……ああ、そうだ」
兵士がぽつりと呟いた。
「伝令が来た。
スタンピード……終わったらしい」
男は手ぬぐいを水に浸し、
軽く絞りながら顔を上げた。
「そうなんだ」
兵士は苦笑した。
安堵とも、戸惑いともつかない表情だった。
「“終わった”って言われてもな……
あれだけの数が、急に静まるなんて普通じゃねえ」
男は黙って耳を傾ける。
兵士は壁にもたれ、
天井を見上げるようにして続けた。
「前線の奴らは皆、口を揃えて言ってる。
“何かが起きた”って。
魔物が……一斉に引いたんだと。
まるで、何かに怯えたみたいに」
男は静かに耳を傾ける。
兵士は少し黙り、
言葉を探すように視線を落とした。
「……でな。
その“何か”について、変な噂がある」
男は手を止めず、ただ聞いている。
「前線のどこかに、
“とんでもない魔法使い”がいたらしい」
言いながら、兵士自身が苦笑した。
「姿を見た奴はいねえ。
でも……
“空気が一瞬で変わった”とか、
“地面が震えた”とか、
“魔物が灰になった”とか……
誰も見てねえのに、皆が同じことを言うんだ」
苦笑の奥に、
わずかな恐れが滲んでいた。
「戦場じゃ噂なんていくらでもあるが……
今回は、妙に一致してる。
まるで、誰かが本当に“何かをやった”みたいに」
男は手ぬぐいを畳みながら、
ゆっくりと頷いた。
兵士は続ける。
「王都は“掃討作戦が成功した”なんて言ってるが……
あんな綺麗な言葉で片付くもんじゃねえよ。
前線の奴らは皆、
“あれは人間の仕業じゃない”って言ってる」
男のまぶたが、
ほんのわずかに揺れた。
兵士は気づかず、ため息をつく。
「……まあ、噂は噂だ。
けど、あの静けさは……どうにも気味が悪い」
扉に手をかけ、
出ていく直前、振り返らずに言った。
「……悪かったな。
疲れてるだろうに、こんな話して。
ゆっくり休んでくれ」
そう言い残して兵士は去っていった。
扉が閉まる。
男は窓の外を見つめた。
夕暮れの空が、
ほんの一瞬だけ揺らいだように見えた。
「……人間、ね」
その呟きは、
誰にも聞こえないほど小さかった。
そういえば俺国語の成績あほほど低かったわ.........
でも漢文は得意だからWorth




