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第63話-2:KOUKANDO

「オ゛ォッ、ユウシェ、ユウシェ」

「だーかーらー、勇者はオレだって! シマノはぼ・ん・じ・ん!」


 みんなのところに近づくと、長老たちが嬉しそうに出迎えてくれた。横で自称勇者が何か騒いでいるようだが、一先ずスルーしておこう。


 ふと見ると、姫様が何か言いたげに近づいてきている。


「シマノ、わたくしは一度王都に戻らせていただきますわ。お父様から、地底民と王家の間に何があったのか、嘘偽りなき(まこと)を聞き出さなくてはなりませんもの」


「なら、我もともに行こう」


 突然のムルからの申し出に、シマノはもちろん姫様もかなり驚いたようだ。


「お気持ちはありがたいけれど……ムル、今回はわたくしだけで行かせていただけないかしら。きっとお父様は、王家の人間以外に本当のことを明かしてはくれないと思いますわ」

「我には真実を知る権利がある。連れていくべきだろう」

「貴様、姫様に盾突く気か!」

「おやめウティリス!」


 ムルも姫様も頑固者同士だ。そこにこの堅物従者とくれば、このままだとややこしい話まっしぐらである。


 冷静に考えれば、今城に戻るのは得策ではない。王都正規軍を退けたとはいえ、地底と王都の敵対関係が改善されたわけではないのだ。下手に王都を刺激せず、ここは姫様に一任すべきである。


 だが、真実を知りたいというムルの気持ちもわかる。それに何より、シマノ自身も真実を知りたいと強く願っている。ストーリーの根幹にかかわるであろう重要イベントには、何が何でも参加しておきたいのだ。


 シマノは、ユイに目配せをし、元気に手を挙げながら二人の間に割り込んだ。


「姫様~! 俺もついていきたいで~す!」


 シマノの申し出に姫様はギョッとしたような顔を見せる。その隣で従者ウティリスがブルブル震えながら拳を握り締めている。


「貴様……話を聞いていたか……?」


 苛立ちを隠そうともしないウティリスに冷や汗が止まらないシマノであったが、ここで引くわけにはいかない。ぐっと大地を踏みしめ、精いっぱい背筋を伸ばす。


「もちろん、姫様の邪魔はいたしません。ただ傍までついていって、部屋の前でこっそり盗み聞きさせていただければ十分ですので!」


 堂々と姑息な手段を主張するシマノに、姫様もウティリスも唖然としている。


「我もそれで構わぬ」


 なんとムルが賛同してくれた。心強い味方にシマノがホッとしていると、


「なんか面白そーじゃん! オレもオレも!」


 キャンも話に乗っかってきた。が、彼はどう考えても盗み聞き向きではない。案の定姫様が不安そうな顔をしている。


「いや、キッズはやかましいからお留守番で」

「ハァ~!? なんでだよシマノ~!」


 とりあえず丁重にお断りしたものの、姫様の不安はまだ拭い切れていないようだ。さてどうしたものかと思案していると、ユイがシマノに提案を持ち掛けた。


「シマノ、キャンも連れて行こう。一人だけ置いていくと、後で合流するのが困難」

「それもそうか……けど、どうする?」

「貴様ら何を勝手に同行前提で話している」


 従者ウティリスが物凄い剣幕で睨みつけてきている気がしてならない。ここで反応したら負けだと判断したシマノは、できるだけウティリスを視界に入れないよう気をつけながらユイの話に耳を傾ける。


「もちろん私も同行する。私の聴覚デバイスなら、離れた位置からでも正確に会話内容の把握が可能。いざとなったら、王様に見つかる前にキャンをつれて少し離れた部屋に行けば問題ない」


 そこまで話すと、ユイは改めて姫様に向き直った。


「だから姫様、私たちも同行を希望します」

「……仕方ありませんわね。ただし、お父様と直接お話しするのはわたくしだけにしていただきますわよ? 皆様はウティリスとともに別室で控えていていただきますわ」

「わかりました! ありがとうございます、姫様!」


 驚き目を丸くした従者に余計な口を挟まれる前に、シマノは元気よくお礼を言ってこの場を丸く収めた。これで無事姫様の王城行きに同行してストーリーの根幹に触れられるというわけだ。


「あとは……」


 シマノたち一行はじっとバルバルを見つめる。


「……行かねェぞ?」


 残念。貴重な屈強前衛枠とはここでお別れとなってしまった。


 ***


 一先ずバルバルを森へと送り、シマノ、ユイ、ムル、キャンの四人は長老たち地底民に別れを告げると、姫様とウティリスとともに王都アルボスの城内エントランスホールへと飛んだ。


「あれ……?」


 王城に辿り着いたシマノたちは違和感を覚えた。城内が、やけに静かなのだ。


 王都正規軍の皆様がまだ帰ってきていないにせよ、城内にはまだ近衛兵たちが残っているはず。いくらザル警備とはいえ、さすがに誰の姿も見当たらないのはおかしい。


「誰も……いませんわ……お父様も、謁見の間にも、誰も……どうして……!」


 謁見の間を確認し、戻ってきた姫様はすっかり焦慮している。どうやら王城はもぬけの殻となってしまったらしい。王様どころか側近の兵士たち、見張りの兵士たち、誰一人残らず姿を消してしまったのだ。

今回の好きなゲーム【ゼルダ無双】

ストーリーだったりオリキャラの扱いだったり完全版商法だったり思うところは色々あるけれど、

とんでもない再現度かつHD画質の推しがプレイアブルになってくれた時点でもう何も言うことがなくなってしまう

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