異能力発現?
あるDKのお話。その高校生は何かしらの異能力を手に入れたらしい。だがその異能力はなんなのか分からない。その高校生の日常を見ながらDKがどんな行動、どんな言動をするのかを楽しんで行く物語。
不思議な生き物と一緒に読み深めてね。
これはよく晴れた日の出来事だったらしい。ある人間が異能力を手に入れたというのだ。
「今日は転校初日。早めに起きて早めに登校、なんていい日だ」
今話していたこいつが異能力を手に入れたらしい、何とも言えないイケメンでも不細工でもない顔をしている。
それに身長もそこそこで、声もそこそこ。ごく一般的な人間だ。
ほんとにこいつが異能力を手に入れたのか?…手に入れたのでしょうか。
「思ったより早く学校に着いたな。まあ、自己紹介の練習でもするか、えっと…僕の名前は西村拓也です…好きな食べ物はお寿司です。よし、これで行こう。新しい高校生活頑張るぞ!!」
…まあ一般的な行動だな、転校初日に自己紹介の練習。まあまだ始まったばっかりだ。異能力はこの後紹介されるだろう…気長に待とうではないか。
「なあなあ、今日転校生が来るらしいぞ!」
「男かな?女かな?女の子だといいな!!」
「まあ?俺は別に?興味ねーけど?」
教室がわやわやしている。転校生に期待しているようだ。
だが実際の転校生は、あんな一般的な一般人だ。異能力だってちょっとものを引き寄せられるくらいだろう。この教室が静まるのも時間の問題だろう…
ガラガラ扉が開いた。
「みんなー席に着けー。今日は転校生を紹介する。
遠いとこから来た子なので、色々教えて仲良くするようにー。」
先生が大声で話し始めると、あいつも緊張してきたみたいだ。カチコチになりながら自己紹介を始める。
「えっと…僕の名前は西村拓也です…好きな食べ物はお寿司です。」
え??は?あいつ練習の時とまんまだ。は?短すぎじゃないか?さっきはなんか趣味とか付け足したり寿司が好きな理由とか言ったりするんだろうなーって思ってたのにさ、
馬鹿だなこいつ。
教室が静まり返る。クラスの全員が「で?」と思っているだろう。でも拓也はケロッとしている。そんなDKの日常が書かれた物語が今始まる!
…異能力はどした?
読んでくれてありがとう。
ほんとにありがとう。