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この世は不幸で廻っている  作者: レイフォン
10/18

我慢できなくて

初日の探索結果。

魔石の売却額と必要無い素材の売却額が3人で割って1人あたり、銀貨16枚と銅貨数枚。

そこにマイナさんからの報酬も加わるとソロで挑むより断然稼ぎが良い。


メイがいたので倒したモンスターを全部解体したってのが大きかったかな。


金稼ぎを魔石では無く、探索、調査、目的の素材等の回収に重きを置くパーティ、いわゆる探索組はモンスターを倒したとしても、俺達みたいに日当が支払われる契約じゃ無いかもしれないから、効率を考えれば、スピード重視、のんびりと倒した全てのモンスターから魔石を回収なんてしていられない。


「はぁ・・・・。」


俺は宿屋の自室でベットに座りながら、テーブルに置かれた使い込まれた皮製の小袋を眺めながらため息を吐き、頭をポリポリと掻いた。


・・・俺達も目的で言えば探索組なんだよなぁ。


俺達の雇い主であるマイナさんが何も言わないから良いものを。


「・・・・ん?」


何も言わないんじゃなく、探索組のなんたるかを知らないだけなのかも?


メイも悪い奴じゃ無さそうだし、スカウトの仕事もキッチリとこなしているから、言えば仕事として納得はするだろう。

嫌、雇われてるんだからしてもらわないと困る。


「・・・面倒くさいな」


それに気が重い、だから人付き合いは苦手なのだ。


明日はダンジョンには行かない事になっている、各人、ダンジョンアタックの準備に当てようと言う事になった。

武器屋に行って、道具屋で・・・。


考えていると眠気が襲ってきた、疲労と心労のダブルアタックだろうか、俺はそのままベットに横たわる。


「ステータスオープン」


ウィンドウが表示される。

ポイントショップに触れると画面が切り替わる。


「おお!」


一瞬で眠気が覚めた。

カミングスーンと表示されていた文字が消え


アイテム

装備

スキル

アーツ

魔法

機能


この4つの文字が表示されていた。


現在のポイント数は326ポイント。

何体のモンスターを倒したかは定かではないが、それなりにポイントは貯まっていた。

はやる心を抑えつつ、先ずはスキルの項目に触れた。


初級剣技 500

初級槍技 500

初級短剣技 500

初級弓技 500

初級盾技 500


身体強化 1000

身体硬化 1500

自己回復強化 50000


魔力強化 200000

魔力操作 3500000


「・・・・マジか」


眠気が完全に飛んだ。


「これがここにあるって事は」


俺は急いで戻るを押すと、魔法の表示を勢い良く押した。


生活魔法 5000

初級魔法 100000


「・・・・あった。」


ポイントの桁数がおかしな事になっているがそれは確かにそこにあった。


「はは、頑張れば俺にも使えるようになるんだな、魔法」


目の前を見ると、画面に触れている手が震えていた。


桁数の違いは多分、俺の適性だろう、俺が前衛の適性持ちだから魔法関連のスキルがこんなに高いんだろう

な。

冷静になり、画面をスキルに戻す。

【身体強化】このスキルだけでも俺の物に出来れば、化け物の登竜門とも言われている銀級冒険者に昇級しても他の銀級の冒険者とも肩を並べられる位の代物だ。

それを1000で購入出来るのは本当に有り難い。


今までは自分の力と修めた剣技を頼りに上に登り詰めようと闇雲にやってきたが、これのおかげで現実味を帯びてきた。


・・・・未来がひらけた。


決して大袈裟ではない。


スキル無しだった俺の空想物語。

まるで現実味のない俺の物語。

そのスタートラインに俺は今ようやく立ったのだ。


不意に目から涙がこぼれる。

鼻からは鼻水が。

口からは


「うううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーーー」


両隣の部屋からドンドンと非難の声が聞こえるが、お構いなしだ。

今の瞬間位俺の好きにさせてくれ。


「ううううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーーーすいませーーーーーーーん!!!!!!」






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