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その向かいに座っていたのは白石史郎といった。今年二九歳になる彼も捜査課の刑事だそうだが、同じ警視庁でも西新宿署ではなく羽田警察署に勤めているそうだ。大口と同期で友人同士であるため、この席に呼ばれてやってきたとのことだった。
その手前、つまり美佳子の隣に座るのは、海老名礼治といった。彼も刑事で、西新宿署捜査課の刑事だという。礼儀正しい中肉中背で、どこか幼さの残る顔であったが、今年三〇歳とのことだった。
そんな自己紹介を終えるタイミングでウーロン茶が運ばれてきて、美佳子たちはグラスをぶつけ合った。
(続く)