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(二)-20
そして同時にそういった人たちをみんな殺してやろうと思った。自分を産んだ母親に暴力を振るった父親、そして自分を慰みものにした教師を。その他大勢、殺そうと思っていた。しかしどうしたらいいかわからなかった。
そんなときに、腕を掴まれて千代さんに連れてこられたのがここ、シェアハウスのパンプキンキャビンだった。何度も脱走したが、そのたびに千代さんに無理矢理連れ戻された。そして何度も諭された。
そして五回目に連れ戻されたとき、美佳子は千代さんに尋ねた。「なぜ何度も脱走する私を受け入れてくれるのか」「なぜ私を更生させようとするのか」と。
千代さんは諭すように言った。「私たちはテロリストなの。復讐するために、ここにいるの」と。
(続く)