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17話 歩行訓練準備1

 夕食をいただき、3人の騒がしいお風呂を済ませ、就寝時間までは魔道具で調べ物をする予定でいた。ただ、ふと気づいたのが、私がベッドに入らないとミリンダさんが休めないこと。仕方なく、ベッドサイドに魔道具を置いてもらい、ベッドに入って「おやすみなさい」と伝える。ミリンダさんも「おやすみなさいませ」と言って、ランプの灯を消し部屋を出て行った。


 魔道具は思念のみ使うので、ランプを消された暗い部屋でも影響はない。



『名前はあるの?』……『エコです』


『学校の図書室にある魔道具の名前は?』……『レックスです』


『エコはなんという魔道具なの?』……『外部記憶装置です』


『エコとつながっている外部記憶装置は何台あるの?』……『18台です』


『エコは検索範囲を魔法学校に限定しているの?』……『はい』



 するとエコから思念が送ら手てきた。こんなこと初めてです。



 ――『名前で3度検索が行われました。インターフェースをフレンドモードに切り替えますか?』



 フレンドモードって何だろう?とりあえずもう少し調べてから!



『いいえ』……『切り替えをキャンセルしました』


『エコの現在のインターフェースモードは?』……『図書室向け対話モードです』


『エコのインターフェースモードは何度でも切り替えられる?』……『はい、切り替え可能です』


『エコのインターフェースモードを変更すると、レックスのインターフェースモードは変更される?』……『いいえ、切り替わりません』



 学校に迷惑はかからないみたいね!



『インターフェースモードをフレンドモードに変更すると何が変更されるの?』……『人と話しをするように自然な会話ができます』


『インターフェースモードをフレンドモードに変更しても本の検索はでるの?』……『可能です』



 影響はないようだから大丈夫ね!



『エコのインターフェースモードをフレンドモードに変更して』……『変更しました』



 さて、どんな風に変化するのか楽しみ楽しみ♪



『エコの検索は魔法学校の限定からすべてを対象に変更して』……『変更しました』


『魔法で手を出現させ、物を掴むことは可能ですか?』……『可能です』


『魔法で手を出現させ、物を掴む魔法名を教えて?』……『ハンドです』


『魔法のハンドについて絵で解説されている本はある?ある場合何冊?』……『1冊です』



 おおっ、複数の質問にも答えてくれた!



『魔法のハンドについて絵で解説されている本の該当ページを絵として順に見せて』……『3ページ該当しました。1ページ目を表示します。次のページを表示するには次と、前のページを表示するには前と、見終える時は終了と送ってください』



 頭の中にページの絵が浮かんでくる。魔法の手で殴ったり、握り潰したりしるのが目的みたい。攻撃が目的の魔法なのね。



『次』……『3ページ該当しました。2ページ目を表示します』



 次のページの絵が浮かんでくる。ほうほう、詠唱と同時に出現させたい手をイメージさせるのね。



『次』……『3ページ該当しました。3ページ目を表示します』



 最後のページの絵が浮かんでくる。手の動かし方ね。思念を送る……これは外部記憶装置と似てる?おっと!



『終了』



 魔法のハンドを試してみたい。でも侯爵家のお屋敷なら魔力検知の仕掛けはありそう……私の魔力を対象外にしてもらわないと!明朝に相談してみましょう。


 今夜はこのくらいで終了です。おやすみなさい♪




 翌朝の朝食の席で皆さんに相談する。



「お父様、発言をお許しいただけますか?」


「食事をしながらで良ければ、どうぞ」


「はい、ありがとうございます」



 皆は食事を続けながらも私に注目している。私は食事を中断して、お父様を見ながら話しを始めた。



「お父様、今日から歩行訓練を始めます。その際に魔法を使用したいのですが、お屋敷内で魔法を使用する許可をいただけますか?」


「魔法の使用はかまわないけど、屋敷内の魔法は使用者の登録が必要なんだ。スミス、アグリの登録をお願いしてもいいか?」


「はい、ご当主様、承りました」


「アグリ様、朝食後に準備ができましたら、お部屋に伺います」


「スミスさん、よろしくお願いします」



 私は軽く頭を下げた。



「それとお父様、歩行訓練で使用する杖があればお借りしたいと思います」


「杖もいろいろあるけど、体を支える目的?それとも魔法を補助する目的?」


「可能ならどちらも使用可能だと助かります。どちらか一方なら体を支える方をお願いします」


「分かった、これもスミスにお願いしてもいいな、どの杖でもかまわないので、アグリの使いたいものを貸してあげなさい」


「はい、ご当主様」


「アグリ様、魔法の登録後に、杖をお見せできるよう段取りします」


「スミスさん、重ねてよろしくお願いします」


「私からは以上です」


「アグリ、くれぐれも無理せず安全第1で励むように!」


「はい、お父様」



 歩行訓練の準備が着々と進行中です!


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