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名もなき少女から始まった、魔法士の系譜  作者: みや本店
2章 世界最強の剣士編
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38話 最強クラン誕生

 朝の訓練とお風呂を済ませ、リイサさんの店で朝食を食べていると、リサさんが店に来た。平日なのに何かあったか?



「おはようございます。お食事中にごめんなさい」


「いえいえ、せっかくだからリサさんもご一緒にどうぞ。この店はクランのメンバーはフリーにしているので、自由に使ってください」



 キキさんも気を使って、リサさんの分のまかないも持ってきてくれた。俺はせっかくなので挨拶をしておくことにした。



「キキさん、こちらは俺たちのクランのリサさんです」


「初めまして、リサです。よろしくお願いします」


「こちらこそ、よろしくお願いします。キキです。朝から昼過ぎくらいまでは店にいますので、お気軽に立ち寄ってください」



 その後は3人で食事をしながら話しを始める。



「それで、リサさんは今日はどうしました?」


「はい、実は卒業論文を提出して合格をいただきました。魔法学校は後はもう卒業式を迎えるだけになりました。先生に今後は冒険者クランに所属して、冒険者として活動すると伝えていたので、もうクランに行ってかまわないと言われました」


「なるほど、では卒業式までの空いた時間は、リサさんの冒険者としての準備を始めましょう」


「準備ですか?何か必要ですか?」


「今日はちょうどクランの3人で冒険者ギルドへ行きます。リサさんも一緒に行ってもらえると、全員そろって顔合わせができます。都合はいかがですか?」


「はい、ぜひご一緒させてください」




 3人は食事を終えお茶をいただき、そろそろ行きますかとなってギルドへ向かった。


 ギルド前にはガンズとマルスが来ていた。



「お待たせ、今日はリサさんも一緒に来てくれた。紹介させてくれ。こちらが黒魔法士のリサさん」


「リサです。もうすぐ魔法学校を卒業して、こちらのクランでお世話になります。ダンジョンは初心者ですので、よろしくご指導ください」


「こちらの大きいのがガンズです。ガードと攻撃のバランスがいい剣士です。結婚していて奥さんはエイミさん。冒険者レベルは12です」


「ガンズです。よろしくお願いします」


「そして、こちらがマルス。司令塔の役目をやってもらってます。いろいろ知識が豊富なので、分からないことはマルスに質問してください」


「マルスです。よろしくお願いします。グリムからリサさんの装備を揃えるように頼まれているので、近いうちに道具屋へご一緒しましょう」


「はい、よろしくお願いします」


「リサさん、俺たちのクラン名が魁に決まりました。今日、名前をギルドに申請します。それと今日は皆で冒険者レベルの更新をします。リサさんも一緒にお願いします」


「はい、分かりました」




 俺たちはギルドに入ったが、クラン名申請の受付が分からない。案内係に声かけると、「少々お待ちください!」と言って奥へ引っ込んでしまった。そして、ギルド長が慌ててこちらに来た。



「お越しくださり、ありがとうございます。応接室の方でお話しさせてください」



 そう言われて、応接室へ案内された。皆でソファーへ腰を下ろすとギルド長が話し始める。



「お城より連絡があり、グリムさんたちが29階層の地図を作られたと聞きました。地図の現物を確認後、報酬をお支払いします。ただ、お城が認定されているようなので、ギルドもそのまま承認となるでしょう」


「はい、お手続きよろしくお願いします。それとギルド長、本日はクラン名の申請と全員の冒険者レベルの更新をお願いしに来ました。クラン名はこちらで、冒険者レベルは受付に行けばいいですか?」


「いえいえ、こちらですべて受付ましょう。噂話も小耳にはさみましたので」


「では、クラン名から。魁でお願いします」



 ギルド長は秘書に書類を用意させ、必要事項を書き込んでくれた。ギルド名と代表者の俺の名前は自分で書き、サインをした。



「書類はこれで問題ありません。ただ今からクラン名は魁となります。冒険者レベルの更新も引き続き行いましょう」



 秘書が短い杖に大きな石がはめられているような魔道具で、ガンズの額に石を当てる。秘書は石の中を覗き込むように確認し、手元の書類に何かを書き込み、ギルド長へ渡す。ギルド長は驚いた顔をする。


 その後も、マルス、俺、リサさん、アスカの順に更新してもらう。結果、ガンズとマルスと俺は予想通りレベル13。リサさんはレベル5。驚いたことにアスカはレベル2だった。これで男3人は国内最強剣士と認定されることになる。



「この結果をみますと、魁は国内最強レベルのクランになります。拠点はそのままですが、3名には後日屋敷が提供されます。準備ができましたらお声がけします。また、王国へも結果を報告しますので、国王陛下がお会いになる可能性が高いです。念のためご準備はお願いします」


「ギルド長、国王陛下への謁見はクランとなりますか?」


「はい、クランの皆さんでとなると思います」


「分かりました」



 俺たちは各々冒険者レベルの認定証を受け取って応接室をでた。ギルドの掲示板の最高レベル冒険者の中へ、早速俺たち3人の名前が書かれている。気付いた皆がわっと歓声をあげた。




「この後、皆は時間があるか?」



 全員が頷く。



「では、昼食を取った後、服を調達に行く。国王陛下に謁見するときの服は持っていないだろ?」



 全員が大きく頷く。午後はライザさんに服の見立てをお願いしよう。元気な姿も見せることができてちょうどいい。


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