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名もなき少女から始まった、魔法士の系譜  作者: みや本店
2章 世界最強の剣士編
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24話 ダンジョン攻略開始

 ダンジョンへ向かう日、城門を抜けたダンジョン入り口近辺で、顔見知りの近衛兵に声をかけられた。



「グリムさん、今日はアスカちゃんはお留守番ですか?」


「はい、今回は男3人で行ってきます。今日は急いでいるので、次回クランの2人を紹介させてください」


「了解です。お気をつけて行ってきてください」



 俺には普段の挨拶だが、2人にとっては近衛兵と親しく話すなどはありえないことらしい。



「2人とも、近衛兵とも遠慮なく話せるようにならんとな。お互いに利のあるお付き合いをしていくメリットは大きいぞ」


「その役目はグリムに任せる」



 俺が苦い顔をしながら混雑しているダンジョン入り口を通過した。入り口を過ぎれば中は広いので、人込みは解消される。



「この中で1番足が遅いのは誰だ?」



 するとガンズが手を挙げた。



「たぶん俺だ、2人は足は速かったな。俺の足だと20階層は1日半かかる」


「無理してないな?少しの時間を節約する意味はないから自分のペースで向かってくれ。俺とマルスはついていくから」


「了解」




 予定通り21階層の入り口には1日半で到達した。一度休憩を取って下層に向かうことにした。マルスがこれからの方針を説明する



「ここから下は魔石を落とす魔獣を中心に討伐しましょう。3人の連携も確認したいですし」



 俺も皆に確認する。



「了解。いつもの俺が一太刀目で、後は二人が臨機応変にでいいか?」



 するとガンズも確認。



「ああ、大物の時はおれがまずは抑えて、2人がかりで攻撃で行こう」



 そして最後にマルスも。



「了解、いつもどおりで。後は様子を見ながら俺が指示を出します」


「了解!」



 そしていよいよ金稼ぎの討伐の開始となった。マルスが先頭を歩き、どの魔獣を討伐するかを判断する。もちろん魔獣に気付かれれば、有無を言わさず戦闘になる。



「見つけました、アルゴスです。狩りましょう」


「了解」



 そして俺が剣を抜きアルゴスに近づく。アルゴスが大きく振りかぶって殴りつけてくるの避けて、魔石めがけて一突き入れる。今回も1撃で片付けられた。



「おいおい、グリム、1撃かよ!グリムは冒険者ランクはいくつだ?」


「冒険者ランク?なんだそれは」


「まあ、戻ってからにしよう。ことによると今回の討伐で皆が上がるかもしれないし」



 皆で魔石を拾い集め、先へ進む。



「ヨツンが近寄ってきます。狩ります。冷気を吐くので注意してください」


「了解」



 俺は剣を抜きヨツンを視界にとらえたたまま近づいていく。俺の知らない魔獣なので慎重に行動する。すると大きく息を吸い込む動作を始めた。魔石めがけて一突き入れ横にそれる。その後、冷気を俺に向かって吹き替えようとするが、俺はすでに十分に離れていた。そして後ろを取ったマルスとガンズが続けて一突きづついれて、光の粒となり消えた。戦利品として氷結晶石が残った。マルスはそれを見つけて大喜び。



「これは高価な品ですよ!俺は初めて見ました」



 ガンズも覗き込んむ。



「俺は何度か見たことがある。砕けたりひびが入ったりしたものだった。こんなに品質がいいのは、あまり敵を傷つけずに仕留めたからか?」



 俺には価値が分からない。



「金になりそうならそれでいい。次に行こう」




 こうして進んでは討伐を繰り返し、23階層の途中で野営することになった。ここまでは問題がない……歯応えがない……



「こうして歩き回っていると、ボスと遭遇するのか?」



 するとマルスが話し始める。



「そうですね、ここに来るときに標識を確認したけど、1月前の討伐なので、探せばボスもいますよ」


「ボスは金になるのか?」


「それはボスにもよります。ゴーレムなんて倒してもごみしか出ないです」


「やはり金になりそうなやつを狙うのが確実か」


「それよりも切実な問題があります」


「どうした、何が問題だ?」


「討伐のペースが速すぎて、1カ月なんていたら持ちきれないほどの戦利品になります」


「往復で4日くらいなら、1度戻ってまた来てもいいのでは?」



 するとガンズも話しに参加してきた。



「どこかで地上に戻る冒険者と交換できればいいのだが」


「物々交換ができるのか?」


「半額で交換しても、行って戻るよりは楽だ」


「なるほど、確かに20階層まで戻れば、誰かしらいるか」


「地上に戻る冒険者だから、余った食料やポーションを買わせてもらうこともできる。吹っ掛けてくるやつらもいるらしいが、俺たちににらまれたい奴らはいないだろう」


「お前らはダンジョンでは怖がられる存在か(笑)」


「グリム、あんたもすぐにそうなる。娘を肩車しているから目立っているしな(笑)」


「そう馬鹿にするな、これからはお前らも肩車チームの一員だぞ!」



 23階層での野営でも、馬鹿話しで盛り上がる。緊張感とリラックス。ダンジョン探索では必要になるな。




 翌日、昨夜話しをしたからか、冒険者の一団とたまたま出会う。声をかけると話しを聞いてくれた。早速マルスが交渉を始める。



「俺たちはまだ来て日があまりたっていないのでもう少し先へ進みたいと思ってます。なので帰る予定なら、大物の戦利品と小物の戦利品で交換してくれませんか?交換条件はそちらの希望を極力聞きますから」


「おう、持ちつ持たれつだ、交換条件はなるべく対等でいい」



 その言葉を聞いて、大物の戦利品を詰めていた俺のリュックの中身を出して並べる。



「希望の物だけでもいいので、検討を頼みます」


「この骨は俺たちの今回の目的だったが取れなかったものだ。ぜひ交換を頼む」



 今度は相手が高価そうな小物の魔石や金属の塊を並べてくれた。



「すまないが我々はこれだけだ。これだとお前たちには少ないだろう?」


「いやいや、こちらがお願いしたんです。お互い全部を交換でお願いします」


「分かった。ありがたく交換に応じる。それと少ないが食料とポーションの予備は置いて行こう」


「ありがとうございます、何よりも助かります」



 こうして無事に物々交換は終了した。別れ際に、「それじゃ、またな。肩車の嬢ちゃんにもよろしくな」正体ばれてるよ!


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