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幼少期1

私、フェリア・リドル5歳。

サラサラな黒髪のショートボブに、深海のような深い碧の瞳が印象的だが、

それ以外は極めて平凡な容姿だ。

トリハルト帝国・帝国騎士団団長の父と辺境伯爵家令嬢の母との間に生まれた。

男爵家次男の父が武勲を上げ、帝国騎士団長となって辺境伯の母へ婿入りした我が家は、

父が母の尻に敷かれている・・・気がする。

5歳年上でとても面倒見がいい兄ジェイクと、双子の弟アークライトの3兄弟。

兄は、私と同じ黒髪の短髪で、10歳にして鍛え抜かれたがっしりとした体つきでイケメンと評判。

青空を思わせる空色の瞳の体育会系兄貴で、父の後継者の道をすでにしっかりと歩んでいる。

弟は、母似のきれいな銀髪の襟足だけ長くした髪型に昼の海を思わせる青色の瞳。

双子とは言え、二卵性なので私と全く似ておらず、将来絶対国の女性を虜にすること間違いなし!

のイケメンになるだろう。

同じ親から生まれているのに、なんでこんなにも差が出てくるのか疑問だ。





そんなリドル家の今日の予定は、皇太后様主催のお茶会に、母と私・弟で出席すること。

皇宮近くの帝国庭園にて開催されるらしく、現在の準備の真っ最中である。


メイドが右へ左へとあわただしく動きながら準備がされていく。

今は母がネックレスをいくつか持ちながら、こっちがいいかしら?それともこっち?

などメイドと議論している。

一足先に準備が終わった私と弟は、部屋の隅にあるソファーに二人で座っている。


「姉様、今日は皇太后様主催のお茶会ですから、大人しくしていてくださいね。」

「私はいつでも大人しいけれど?」

「大人しい令嬢は、廊下を走り抜けたり、階段の手すりを滑り降りたりしませんよ。」


弟はニッコニコな視線をこちらへ投げかけてくる。

容赦のない弟の攻撃で私のHPはすでに瀕死の状態だ。


だってさ、ピッカピカのツッルツルに磨かれた手すりを見たら、

これ漫画でみた、滑りおちるのできるんじゃない?!!

と思ってしまったのだもの。


そう、私は転生者だ。

生まれたときからちょっとずつ思い出して言っている感じだ。

ただ、前世の私は何歳で、いつ死んで、どんな性格だったか、とかは一切わからない。

自分が転生者とわかるのは、この世界にないものを知っているから。

例えば、テレビや電子レンジ・漫画・ゲームなど。

ゲームにおいては、かわいい黄色い鳥がダンジョンクリアしていくゲームが好きだったなぁ。とか。

でもそのゲームを何歳の時にやったか、とかはわからない。

なんとも不便な記憶である。

よくネット小説とかで、前世の知識いかして異世界最強になるぞー!とか

ゲーム知識活かして玉の輿ゲット!とか、そんなことはできそうにない。

残念過ぎる。


むむむっと眉間に皺がよった私を、ことさら嬉しそうに弟がニコニコしているのだが、

手すり滑り台については、私が滑ったのを見て面白そう!!!とアークもやったのだ。

そのあとメイドに見つかり、父に叱られたとき容赦なく私を犯人に仕立て裏切ったのだが。




そうこうしているうちに、母の準備も終わり、私達3人はお茶会会場へと馬車にのってむかった。






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