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夢Ⅲ

作者: 安住 聲

「行ってきまーす。」

自分はいつもの様に家のドアを開け、今日の一歩目を踏み出す。

太陽の光が街へと広がっていき世界を照らし出す。

目に映る物全てがきらきらと輝いて見える。

ふと横に目をやると見慣れた田園風景。

いつできたのか分からない程ヒビが入り雑草だらけの一本道をまっすぐ進む。


朝とはいえもう大分蒸し暑い時期がやってきた。

暑さのせいなのだろうか、今日はなんだか変だ。

いつもならこの何気ない風景も清々しく思えてやる気に満ち満ちていると実感できるのに、今日は眠たさこそないけれど気怠さが残っている。


授業も友人との付き合いもいつも通り私らしく振舞う。

部活でもいつも通りを続けようと思った。

だが、今日は体がいつもの様に上手く動いてくれない。

いつもやっている腕の動かし方も体重のバランスのかけ具合もいつもなら何も意識せずとも出来るのに今日はよくわからずバランスを崩し転んでしまった。

頭の中がぐるぐるするような感覚に陥る。


あれ?自分はいつもどうやって生きていたっけ?

そもそも自分って何なんだ?

この体は本当に自分の物なのか?


いやいや、冷静に考えてみよう。

自分がどう生きるかなんて簡単だ。

だって朝からここまで普通見生活していたじゃないか。

自分は自分だ。それ以上の何物でもない。


そんなことを考えていたらバランスを崩し床へと吸い込まれていく。

やけに落ちるまでの時間が長く永遠の時にすら感じた。


「っつー夢を見たんだ。」

「田舎に住んでることがそっこーでバレる夢だな。」

「そーなんだよ~。」



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