第6話 本当の家族
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投稿間隔が気持ち悪くて申し訳ありませんでした、それでも読んでくれてありがとうございますm(__)m感激読者マジ感謝
第6話 本当の家族
石神 なぁ、リリィは何故、初対面な俺をそんなに信用、いや、心配してくれるんだ?
リリィ え?
リリィは自分の発言を聞いて手が止まり、時が止まったように静寂に包まれる、
普通人間は初対面な人に深く心配はしない、大丈夫ですか?や手伝いましょうかなど、その場限りの心配で数週間後にはだいたいはどうでもよくなる、
自分がいつも邪険され裏切られたから普通の人の考えができないのかも知れないが瞬間的危機状況でもないのに身を投じて庇ったりはしないはずだ、赤の他人を助けるために自分の命を捨てる人などそうそういない、
ネットとかでも死んで異世界転生したいなどとよく書かれているのを見かけるがその時点で実際異世界があるのか、そもそも記憶を保持したまま転生出来るのかなど分かるはずがない、また[死んで]と言っているが自ら死にに行くことはそう簡単にできるはずがない、、、
自分だっていじめられて自殺しようよしたことは何度もある、しかし決まって足がすくんだり、手に力が入んなくなったりと本能が邪魔をする、自殺ができるのは精神的ダメージが大きすぎて本能が正常に働かないなどパニックや本当に覚悟を決めている時だと自分は考える、
事件も何処でいつ、どんなことが起こるなんて分からないし、運よく居合わせても自ら死にに行くことはそうそう出来ないと思う、
しかし実際に彼女は自分を庇おうとした、家に住ませてくれようとした、嬉しいが自分には理解が出来ない、、、
あぁ、頭のなかが下へ下へとネガティブな考えが広がって行く、自分で聞いたのに情けない、、、
するとリリィはもじもじしだしたと思ったらぎゅっと首に手を回して小さな体で抱き締めてくる、
急なことで驚いたせいかビクッと反応し心拍数が上がってゆく、リリィの鼓動が聞こえ暖かい、ただ何故か嫌な考えが安らぎに包まれる、
リリィ 私、家族にしか言ってないんだけど、私は精霊が見えるから、、、 それで人の隠している感情がなんとなく分かって、その、、今あなたはとっても苦しんでいる、、、お、お節介かも知れないけど、私はあなたに助けてもらわなかったら今ここにいないと思うの!そのせいで迷惑かけたと思うけど、、、でも!あなたはとってもすごい人で、あなたは精霊に好かれていていい人なんだから、、、その、、、そんなに落ち込まないで、、、もう私達、家族でしょ?
抱き締める手が強くなったり弱くなったり声が小さくなったり大きくなったりとリリィなりに頑張っているのがよく分かる、
いつぶりだろうか、こんなにも嬉しく希望を持つことができた日は、さっきまで考えてきた答えが意味をなさないほど嬉しい感情が溢れる、自分を認め励まし、またもやリリィに救ってもらった、
こんなことされたら信じてしまうじゃないか、、、
リリィ 石神さん、、、その、泣いてるんですか?
そう言われて見ると目尻からポタポタと涙が流れていることに気づく、、、悲しくなんてないはずなのに、、、
石神 あれ?、、、おかしいな、、?今、凄く嬉しいのに、、、
リリィ 石神さんの過去のことはわからないけどそんなに強がらなくてもいいんですよ、、、あなたは十分立派な方なんですから、
ははは、、、情けないなぁ、、、こんな少女に慰められるなんて、、自分の負けだ、リリィは信用できる人物、いや、家族だ、、、
沈黙の部屋の中、、、静かにリリィの腕の中で、ただただ泣いた、、、
朝、子供達の声が聞こえ石神は窓から入る日差しを手で隠しながら起きる、どうやらそのまま寝てしまったようだ、
いつもの朝は何にも感じなかったが今日は何故だか全てのストレスが解消したように清々しい、やはり人から自分の存在を認められて人に悩みを話すのは辛いことを緩和できる、ただ、
石神 (あぁぁぁ!!恥ずかしい!)
昨日のことは他人から見れば高校生が中学生になだめられているとしか見えない、こんな姿友達にしらでもしたら黒歴史確定だ、、、あ、友達いなかったわ、、、
しかし、今日から家族として、ここで暮らしていく、昨日リリィから聞けなかったことを聞き行こう、
ベットから起き上がりリビングに向かう、リビングに近づくにつれ朝御飯の香ばしい匂いが強くなってゆき食欲をそそる、途中で子供達に出会い、子供達とリビングに行くとリリィやレナ達がせっせと料理を長いテーブルにならべており、子供達も手伝い出したので周りに合わせリリィの手伝いをする、
今日の朝飯はパンに野菜中心のスープに、塩味の焼き鳥だ、日本の頃は朝が早すぎて(バイト)パン1枚とココアしか食べてなかった、ここは朝からバランスよく出るみたいだ、
全員が椅子に座り神父の合図の下、食べ始め、神父の合図の下、食べ終える、言葉の意味は分からないが神に感謝とかのたぐいだろう、
しかし言葉の必要性を改めて感じてしまう、食事中に子供達が会話をしたり神父やリリィ達が会話をしているのを見たがさっぱり分からない、なんだか孤独感を感じざるおえない、、、
食事が終わるとリリィに呼び出され、リリィと一緒に神父の部屋に向かう、だいたいの予想はできている、仕事もしてないのにただ飯は食えない、多分何かしら仕事をしろだろうと考えて神父の部屋に入る、
部屋の第一印象は必要最低限、ベットと椅子と机、本棚だけで必要最低限な物しかなく、花瓶や絵画、置物など飾りは一切ない部屋、
神父に手で合図され前に出された椅子に座り話を聞く、昨日はゆっくり寝れたのかなどの余談を除くと内容はこうだ、
[働かざる者食うべからず、けど、先に言葉や字を覚えなさい、]
まぁ、当然のことだ、ただ飯は食えない、さっきの子供達も炊事、洗濯、掃除など家の手伝いやまだ幼い子の先生、お店の手伝い(バイト)などそれぞれ働いているらしい、
ただこの孤児院の原則では言葉や字、基本的な算数と基礎魔法をマスターしなければ成人と見なされないらしく、いわば自分はまだ小学1年生ということだ、担任としてはリリィが就くらしく、一生懸命覚えなさいと言われた、
国語は苦手だ、、、魔法、、、頑張ってみよう、、、
それから約1ヶ月間、自分はリリィ先生とマンツーマンで勉強をして仕事がわりにリリィの手伝いをした、日本語がほとんど通じない中でその国の言葉を学ぶのは習うより慣れるほうが早い、最初の方は苦戦したが会話したり聞いているうちに慣れてゆく、今ではもう普通に会話できるようになり字も暗記した、
また基本的な算数は足し算、引き算、かけ算、わり算などで簡単過ぎて算数の時間が魔法の時間になってしまうほど楽勝だったが、問題は魔法だ、
魔法の発動には一般的に各々の詠唱をしてイメージを固めて魔方陣を構築して発動するのだがいくらやっても発動しない、まぁ、魔力10だからしかないのか、、、
それを見かねてリリィが大まかな魔力量を調べるため魔力を吸い取る魔法を自分に行使したが発動した瞬間、リリィが困った表情を浮かべる、理由を聞いてみると[吸いとれない]らしい、
リリィ曰く、生物には最低魔力量と余剰魔力があり最低魔力量はその生物が肉体などを動かすために微量の魔力が体に備わっていて外部から間接的には絶対取り出せない魔力、そしてこれが無くなると死にいたるという、
次に余剰魔力は最低魔力量から溢れた体外魔力で魔法はこれを使用して発動する、索敵魔法や精神魔法、リリィが使用した魔力吸収魔法は相手の体外魔力に行使するものらしい、、、
結論、魔法が使えないほど魔力は無いが、無さすぎて索敵や魔力を奪うこと、精神魔法などの余剰魔力に行使する魔法は効かない、
嬉しいのか悲しいのか分からない、神父は魔法の勉強を免除してくれたが忠告として自分の魔力を使用する魔道具は使えないと言われた、
・・・だが問題ない自分にはパワードスーツがある、魔道具なんかに頼るほど自分は弱くない、、、弱くないはず、、、多分、、、
そして今現在自分がいるのはアーネ大陸のアルム王国のカルジット城下町第七地区と呼ばれる地区で冒険者や平民が多く住む、、、
それでリリィとよく話したからなのかもう自分に対して恥ずかしがることなく会話できるようになった、
そして今日から自分も働くことになり、リリィ達と共にギルドに向かう、、、
石神 行ってきます、
シスター 行ってらっしゃい、
神父 自分を信じて挑むんだぞ、
石神 おう、
そう言ってリリィ達と共に玄関の扉を開け出発する、
いつもと変わらない町並み、前までは何を言っているか分からないが今では日本語のように分かる、看板の字も周りの話声も、やはり言語と字は大切だ、、、
この町の構造はリリィの手伝いで何回か荷物持ちで歩き回っているのでなんとなく分かり、リリィに手を引かれなくても自分の意思で歩ける、ただ今はリリィ達に少しでも舐められないようにと言われ、防具を装着しているせいかチラチラと通行人にチラ見されるがいちいち気にしてはられない、
少し歩くと防具や武器を装備した冒険者達が多くなっていき、家から約15分、周りの建物より二回り大きい木造建造物が見えてくる、これがギルドだ、正式には民営機関第七地区部冒険者ギルドと言う民営のギルドである、
まず始めにギルドの社員もとい冒険者になるため簡単な面接と実技試験、そしてステータスボードもといギルドカードを作るため自分の能力値を検査するらしい、そこで心配なのは自分の魔力量が10しかないことだ、余剰魔力が平均的に一番少ない種族でも70はあるのに対して10、ギルドの方でも死ぬ可能性が高い志願者はどんな事情であれ普通に落とすのでそこだけが心配で仕方がない、、、
出入りする冒険者達に紛れながらギルドに入って行く、内装は質素だがとても広く、ゲームなどで見た覚えがあるクエストボードや奥の方に薄い壁で仕切られた受付口、天井まで吹き抜けで両サイドに2階へ登る階段に作戦会議や冒険者同士のコミュニケーションを交わす机や椅子が沢山並んでいる大広間、そして中継拠点のギルドよりもガヤガヤとうるさい、、、
ひとまず受付に行き冒険者になるために手続きをする、
石神 こんにちは、冒険者になりたいのですが、
受付 え、、、あ、はい、冒険者登録ですね、少々お待ちください、
受付は数秒きょとんとして何処かに行ってしまった、それに[え?]と言われた、回りの冒険者達からもこっちを見てくる、何かまずい事したか?、、、振り返ってリリィ達を見るといつもどうりに会話しているので自分が何かやらかしたわけではなさそうだ、、、
すると肩をポンポンと叩かれ振り向くと大剣を背負った40歳ぐらいの冒険者がいる、
??? お前、冒険者志願者か?
石神 あぁ、俺は何かまずいことしてしまったか?
??? はは、いや、まずいことはしていない、多分その身なりで志願者だから驚いたんだろう、
受付 お待たせしました!、
彼と少し話していると受付が来て話が切れる、彼とハンドサインを交わし受付の方に向かう、冒険者ギルドは荒っぽい人達が多いとリリィ達に聞いていたが優しい人もいるんだなと安堵する、
受付から名前や住所などを書く紙を渡され項目にあるとうりに記入し、それを手渡すと次は何か分からない白く折れ曲がっている板が出されこの板に手を置くように指示される、
これが漫画でよくあるステータス検査装置だろうか、ただ自分は魔力が無いに等しいので魔力を使って発動させる物だったらどうしよう、、、
そんな思いを抱きつつ板に素手を乗せる、
手を乗せると板が青く光り受付側にある縦の板に何かが書かれ始める、受付は小さい板に書かれた文字を写しながら手を引くように指示され手を引きちゃんと作動したことに安心した矢先突然、
受付 え!?余剰魔力量0!?・・・・・!、、、、、、、
と叫ばれる、こいつプライバシーって知ってんのか?
かなり驚いた様子で声が大きかったのでこの場に居た冒険者達に聞こえ一気に彼らの視線が受付と自分に集まりそれに気付いた受付はシュンと縮まりたらたらと冷や汗のような汗を額に流しながら黙々と作業を再開する、
シーンと静まる空間の中でまたコショコショと自分の事を話し合う冒険者達、前は意味が分からなかったから気にすることはなかったが今回は言葉が分かる、
??? え?余剰魔力量0?なにそれE級魔法すら使えないじゃん、
??? うちのパーティーに誘おうと思ったが、0じゃなぁ、、、
??? いや、0は精神魔法とかは効かんから盾役じゃかな?
??? はは、魔法使えないくせに無駄にいい装備してんなww
石神 はぁ、(どいつもこいつも、、、聞こえないように話せよ)
普通に聞こえる品定めの声、聞こえるように言ってんのかというほどに使えないとかパーティーには入れないとか荷物持ちや囮や盾、、、
ったくこの世界もあっち同じ外面しか見ず内面を見ないで判断する奴らがいるようだ、、、まぁパワードスーツを脱げばそうだけども、、
ミツハ 気にするな、君の強さは分かっている、
レナ あの受付、、、後でしばくにゃ、
リリィ 大丈夫ですよ、実技試験で力を見せちゃいましょう!
レナは違う気がするがフォローをしてくれてかなり助かる、一人だったらまた溜め込んでいただろう、やはり励ましてくれて認めてくれる家族はいいものだ、
するとさっき個人情報を盛大に流した受付が恐る恐る目も会わせないで震える声で
受付 あ、あの、じ、実技試験ががあるので、そそちらの、くく訓練所のささきに、い行きます、あの、その、つ、ついてきてください、
石神 分かった、、、
感謝の言葉をわざと抜いて指示どうりに受付の後につく、
レナ にゃー?受付さん?
受付 は、はい、、、
レナ 後で一緒にギルマスのところまでくるにゃ、
受付 う、、はい、、、、
レナが獲物を狩る目をして怖い、怒らせないようにしよう、、、
訓練所入口にリリィ達と入り訓練所に出ると剣や槍などの近接と弓や魔法などの遠距離、模擬戦が行われている場所と広い訓練所が三つに別れている、何故か冒険者達が後ろからついてくるが今は実技試験に集中しよう、
受付 あぁ、あの、こここの実技試験、その模擬戦を見て、じゅ、受注できる、難易度がが変わります、、、その、頑張って下さい、、、
石神 相手は?
受付 えっとその、、
何故か言いごもる、そしたら何故か後からやって来た冒険者が[俺がやる]などと言い出し始める、模擬戦の相手は教官とかではないのか?
??? なぁ、こいつの模擬戦相手は俺がやる、問題ないな?
受付 はい、、
なんかすごく感じ悪くへらへらとこっちを見て笑ってくる30ぐらいの調子乗ってる男が受付に許可を求め、なんか模擬戦相手になった、こんなにも大雑把に決めていいのか?
なんか勝手に決まった調子乗ってる男に命令され模擬戦用の武器のうち短剣と盾を取りその男と一緒に模擬戦が行われていた場所に立つ、
入り口は二つだけ回りは身長ぐらいの壁で覆われその壁の外側から冒険者達が観戦する、
受付 そそれではルールを説明します、、、はぁ、、殺傷性のある魔法は禁止、ギブアップの時はギブなどと声を発して下さい、以上です、始め、
なんか行きなり始まった、受付もなんか開き直ったし、相手や一部の観戦者は煽ってくる、自分がやられたらどんな気持ちになるんだろうか、それと変わってリリィ達やあの大剣の人は応援してくれている、一人ではない、自分を信じてくれる人達がいるだけで自信が持てる、
ギール 俺はC級冒険者のギールだ、お前聞いたぞ?魔力0なんだってなww、お前に魔法ってもんを見せてやんよ!
勝手に始まった自己紹介が終わると魔法を詠唱し始める、だが魔方陣の構築が遅い、リリィだったら少し唱えただけで魔方陣が構築されていたがその3倍ほど遅い、ただとても強力な魔法かもしれないので盾を構えあえて突っ込む、
魔法は魔方陣から出て攻撃をする、つまり魔方陣が向いている方向に飛んでゆくので大体の攻撃方向分かる、
ギールの魔方陣は真っ直ぐ向かってくる自分に向けている、が片手だけで、もう片手は後ろに隠しているがメイスを持っていることがバレバレだ、つまりギールはカウンター攻撃を狙っている、相手の意図さえ読んでしまえば勝てる可能性は格段に上がる、
ギール っは!バカか!真っ直ぐ突っ込んでくるなんて当ててくださいって言ってるもんだぜ、ぶっ飛べ!!ファイヤーショット!!
ご丁寧に打つ合図もしてくれた、戦いにおいて油断は負けの原因、ありとあらゆる戦いにおいて本気で挑まなければ格下の相手にも負ける、こちとらゲームで頭にくるほど経験している、
炎の玉が弓より遅い速度で向かってくる、こんな目視できるほどの速度なんぞ銃弾に比べれば止まって見える、
盾を炎の玉に投げると壮大に爆発するが中継拠点で腕に受けた炎は死ぬほど熱かったのに比べると熱が感じられないほど威力が弱い、
石神 ハイブースト、起動
放つ言葉は爆発音でかき消されるが、その言葉は生死も左右する意味を持つ、
爆炎を押し通り炎の中から赤い線を空中に描きながら一気に距離を詰める、ギールはメイスを慌てて構えようとするが遅すぎる、
そのまま短剣をギールの首に押し当て地面目掛けて押し下ろす、
刃がない短剣はギールの首を切らず喉の気道と食堂を圧迫しながら頭、体、手と地面に叩きつけギールは白い泡を口から出しながら気絶する、
一瞬の出来事で観戦者達の思考が停止したように静まり返り、ミツハ達は自分にグットサインを送っている、
石神 はぁ、、、解除・・・・判定は?
受付 ・・・・・!?あ、えっと、、、C級合格です、、、
ポカンと口を開けたまま停止している受付に話かけると何に脅えているか知らないが顔を白くして合格判定を言い渡される、
石神 次はどうするんだ?
レナ ギルマスに会いに行くにゃよ~、
なるほど最後は面接か、面接は数字を見ても判断することが出来ない性格や意欲、人なりを見る場で入試や入社でミスると成績が良くても普通に落とされる大事な試験だ、気を引き締めて行こう、
いい人だったらいいなぁ、、、はぁ、、、、
一旦訓練所を出て1階中央の階段の先のギルドマスターの部屋に向かう、さっきの模擬戦の影響からか、もう煽ってくる奴はいなくなり沈黙の空間でほとんどの人が自分を見つめてくる、
レナ マスター?入るにゃよ~?
と言っているものの既にドアを開き受付を引っ張りながら入っていくレナ、立場上問題はないのだろうか?
ギルマス 先に[入っていいですか?]でしょ?はぁ、、、
レナが勝手に入った先にはエルフ耳の目蓋が開いているのか怪しい男性が大量の紙のビルに挟まっていた、内装は事務室兼自宅みたいに半分自宅、半分事務室的な配置、かなりの量の紙が積まれているのを見て大変なのだろう、
ギルマスと呼ばれるここの責任者であろうエルフと視線が合いなんかジーっとみられた後話しかけられる、
ギルマス ・・・見てたよ模擬戦、あれで魔力量0って本当かい?
石神 はい、そこの受付が皆に分かるように言ってくれました、
ギルマス ほぉー、、、あなたは後で来て下さい、、、あ、自己紹介がまだでしたね、私はこの民営機関第七地区部冒険者ギルドのギルドマスターです、皆さんはマスターとかギルマスとか言っているので適当にお呼びください、
あ、受付死んだなと思いながらもその場の流れでお辞儀し返す、
その後ギルマスと志望理由や過去に何をやったのかなど簡単な面接をしてC級クエスト受注可認証とE級冒険者ライセンスが書かれたギルドカードをもらった、
ライセンスは信用度を表す物でクエストを何回も成功すれば勝手に上がり受けられるクエストも増えるという、
そして受注可認証はクエストで殉職者をなくすためにあり、ランクを上げるにはさっきやった模擬戦の試験で上がるという、
そういえば中継拠点でもらった手紙をポケットに入れたまま出してなかった、確か紹介状を書かれていたはずだ、
その手紙をギルマスに渡すと[はぁ]とため息を吐かれてなんかB級クエスト受注可認証の印をギルドカードに押され[しっし]と手で合図され部屋から退出する、
リリィ 石神さん!B級受けられるんですね凄いです、
レナ 私達まだC級しか受けられないにゃ~、頼りにしてるにゃよ、
ミツハ そうだな、頼りにしてるぞ石神、
石神 はは、ありがとう、頑張るよ
それから一階に戻りお昼が近いのでテーブルの椅子に座りリリィ達と暇を潰す、
リリィ達の他に孤児院の人で冒険者はいないのか(特に男)、クエストにはどんな種類があるのか、いつもはどんなクエストを受けているのかなど、初めての仕事は考えれば考えるほど質問したいことが浮かぶ、いい先輩仲間を持てたことは幸運だ、
しばらく話をした結果得られた情報は孤児院の人で冒険者はリリィ達以外にはいるはいるが本職ではなく建設業や鍛冶職人など本職を持っており冒険者を本職にしている人はリリィ達と自分だけらしい、
また何故リリィ達が本職を冒険者に選んだかと言うと、リリィは精霊魔法が得意だから先生になりたかったが人見知りが激しく入社の面接で落ちて冒険者に、ミツハはアクセサリー製作業に就きたかったらしいが不器用でやむなく第二希望の冒険者に、レナは料理屋になりたかったが獣人でどこも取ってもらえず冒険者になったそうだ、
もしかしたら自分も危険と隣り合わせの冒険者ではなく料理屋とかで仕事しようかと一瞬思ったが手紙を書いてくれたあの冒険者達やリリィ達の期待を裏切ってしまうので、その考えは放棄した、
まぁ、冒険者になっても料理技術や計算技術は役に立つだろう、
次にクエストの種類、クエストの種類は大まかに採取、護衛、討伐、援助の4種類、
採取は目標物を採取または採掘などをしてギルドに納品するクエストで品質や量に応じて報酬が上がる、
護衛はその名の通り目的地までの護衛、元から報酬は高いが護衛対象が外的要因で怪我したりした場合は報酬から引かれる、
そして討伐は目標モンスターを指定数討伐する、目標の危険度や指定数が高いと報酬が上がり、討伐したモンスターの素材も換金出来るので冒険者に人気、
最後に援助、依頼者の元に出向き依頼者の変わりに作業したり掃除したりと依頼者を助ける、援助クエストは4種類の中で一番安全で戦闘が苦手な人や初心者冒険者に人気らしい、、、
まぁ、自分は安全第一で狩り慣れているモンスターしか受注しないし、護衛は、、、、わからん、が主に採取と援助、たまにハウンドバイトだろう、それにパーティーの時はリリィ達もいる事だし絶体絶命にはならないだろう、多分、、、
次にリリィ達はいつもどんなクエストを受けているのか、いつもは護衛や討伐が多めで採取や援助は少なめらしい、
何故危険な方のクエストを受けるのかと質問したら、少しでもご飯や部屋を豪華したり、病気などの緊急事態の時のために貯金をしているので少しでも報酬がいいクエストを受けているらしい、、、
なんか無茶苦茶家族思いの人達だった、自分も頑張ろう、、、
そんなこんなで時間を潰していたらお腹が空いてきた、沈黙の空間だった周りはいつの間にかガヤガヤとうるさくなり始めるが[石神]や[魔無し]などと言う単語が聞こえてくる、
まぁ、めんどくさいので自分からは関わりたくない、ギルドを出ようと席を立とうとすると[ちょっといいかな?]と後方から呼ばれる、
振り向くとやけに高そう防具や武器を装備したパーティーとそのリーダーらしい男性が立っていた、
なんだかこの展開は凄くめんどくさい予感がする、
ジラ 僕はジラ、君を我がクラン、ジラードに招待したい、
ゲームのクランなら知ってはいるがこの世界のクランは知らない、パーティーの拡張版なのだろうか、一様リリィ達に聞いてみよう、
石神 、、、クランってなんだ?
レナ にゃぁ達は入ってにゃいけど、パーティー作成や先輩冒険者の武器や魔物の指導などボランティアで行っているところにゃぁ、
、、、なるほど、だいたいゲームと同じか、ただなんで魔法が使えない俺が勧誘されんのかがわからない、
石神 なんで魔法が使えない俺を勧誘したんだ?
と質問したところジラの横にいた生意気そうな女性がずいっと出てくる、
??? あんた!B級冒険者であるジラ様直々の勧誘よ、初心者は言う通りに、
ジラ まぁまぁ、こっちがお願いしてるんだ、それに始めてなのだから疑問を持つのは当然だ、
??? しかし、、、
なんだこの寄生外児キモ女は、人間最初が肝心だと言うのにこの言い様、初心者でも何でも初対面の人から勧誘なんて少しは疑問とか抱くもんだというのに、、、
ジラ うちの仲間がすまない、、、まぁ、彼女が言ったとうり僕はB級ライセンスを持っていてこのクランも30人の大所帯で結構有名なクランなんだ、
なるほど、有名なのか、冒険者ライセンスB級で結構いいクランなのかも知れないが答えは最初から決まっている、
石神 勧誘はありがたいけどやめとくよ、俺は彼女達と仕事したいんだ、
ジラ え?
[え]ってなんだよ[え]って、クランも興味深いが今はリリィ達と行動したいし、あの糞女と一緒に命をかける仕事はしたくない、
仕事とは仲間と協力して目標を達するものだ、命に関わるものならなおさら、漫画家だってイラストや印刷、サポーターや編集など一見一人で仕事をしているように見えて多くの人と協力している、
ゲームでも回復役がサボったら前線が崩れ、前衛がサボったら後衛人に矛先が向く、何事もチームでやるなら協力体制が大切だ、
ジラ え?なんで?B級ライセンスの僕が率いるクランだよ?
石神 さっき言ったとうりです、自分はあなたのクランに入りません、
、、、なんだこいつ、まさか勧誘したら自分のクランに入って当然だとでも思っているのか?それとも他に何かあるのか?
さっきまでニコニコと笑っていた顔が徐々に口端がピクピク上がり始めた、
、、、はぁ、予感的中だ、ここはさっさとこの場を離れよう、
石神 それじゃ、、、さてどんなクエストがあるかな~?
ミツハ 討伐がおすすめだぞ、
レナ やるなら近場がいいにゃ~
リリィ 確かホーンラビットの討伐クエストがあったはずです、
さて、このままクエストに行こうかと思った矢先、ぐいっと腕を引かれる、
ジラ おい、B級ライセンス冒険者からの勧誘だぞ、初心者は初心者らしく上級者に従えよ!
ジラの怒鳴り声で周りが静かになりジラと自分の周りに空間が生まれる、ジラの笑顔は既に無くなり睨んでくる、
はぁ、、、なんだこのイキリやろうは、、、言ってて恥ずかしくないのか、それとも俺は強いから弱い奴は従うとでも思っているのか?
石神 じゃぁ、言いますけど、俺は俺よりも上級者であるこのパーティーと共に仕事がしたいんです、あなたがB級ライセンス冒険者なのは尊敬しますが、あなたとはうまく仕事が出来ないと思っています、ですからあなたのクランには入りません、
本当は[ハイハイそうですか、]とでも言って流したいところだが仮ににも上級者、相手を誉めつつ要求を拒否、だが焼け石に水だったようだ、
ジラ お前、僕のことをなめているな?分かっているぞ、お前はその魔道具があるから勝つことができたんだ、それを脱げはお前はただの一般人、、、しかも魔法が使えないただのクズだ!
なんでそうなる、、、まぁ、パワードスーツを脱げば弱いのは分かっているが、これは自分のスキルで決して自分は無力ではない、こいつはどんだけ短気なんだよ、、、、それにさっき気づいたが二階から眺めているギルマス!なんとかしろよ!
ミツハ おい、お前、私の仲間の侮辱は許さないぞ、、、
レナ そうだにゃ!B級が偉そうにするにゃ!
リリィ 石神さんはクズじゃないです!もう石神さんに構わないで下さい!
ジラ っは、単独でC級も倒せない弱者は黙ってろ!
あ・・・・もう、駄目だわ、自分の罵倒なら慣れてるからまだしも自分を認めてくれた仲間も巻き込みやがった、こいつ冒険者社会から消す勢いでやろう、ギルマスもいることだし、、、
石神 ジラさん、、、あなたB級ライセンスの冒険者なのでしょう?こんなクランに入る入らないで争うんですか、それかもしかしてB級冒険者全員あなたのように初心者は上級者に従えよって思ってるんですか?B級、、、聞いて呆れるな、上級者と言うものは下級者や初心者をアドバイスし、危険なことをしてたら止めて、その人達が自立出来るように手助けるのが上級者ではないんですか?違うところがあったら教えてくれギルマス、
[ギルマス]と言った瞬間全員が口を止めキョロキョロとギルマスを探し始める、いや普通に二階から覗いてんやん、見えないのか?
しかし、[ギルマス]と言っただけでこの効果とはやはりここの最高責任者だけある、今度から冒険者絡みで決まったときはギルマスって言お、
ギルマス やはりあなたには気配遮断魔法は効きませんか、よっと、
二階から風魔法でも使っているのかふわふわと飛び降りてきて自分とジラの間に入ってくる、さっきあったときは座って分からなかったがギルマスは案外身長が大きい、、、いやいやそれよりもなに気配遮断魔法なんて使っているんだよ、、、
ギルマス そうだね、石神君の言い分はあってる、上級者は下級者と言う概念はないが下のランクの冒険者達の指導やアドバイスをする、クランはボランティアだ、強制して入れるようなものではない、さて、ジラ君達、何か石神君達に言うことはないかな?
ここであいつが謝れば全てが穏便に済む、冒険者デビュー初日にこんなアクシデントを起こるなんて不幸だ、はぁ、、、
ジラの顔が怒りに充ち溢れてこちらを睨んでくるがギルマスの前ださすがに馬鹿はしないだろう、後ろの取巻き達もジラをなだめ始める、しばらくするとジラは何やら手袋を外しはじめる、
・・・・なにやってんだ?ジラのやっていることの意味がわからない、ただ何故か周りの野次馬は盛り上がりリリィ達と取巻き達は焦っている、それにギルマスはさっきからずっと黙っている
ジラが手袋を外し終えるといきなりその手袋を自分の足元に投げつけられ、
ジラ 拾えよ、、、名誉を賭けて決闘だ!!
石神 は?
最後まで読んでいただきありがとうございます、m(__)m
ブックマークや感想など書いてくださるととてもモチベに繋がります、感想なんて楽しかったでも構いませんしここは違うなど気軽に書いてくださるだけでも助かります(*´∀`)