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歌神と平凡と猫  作者: 千代
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応援団

うちは再び目を開けることができた。

でも、1つ違うところがある。

………体透けてね?!


どうやら此処は霊安室らしい。ん?ちょっと待とうか。霊安室って言ったよね。というと、うちは死んだのか?死んじゃったのか?!英語は苦手だけどこれぐらいだったらできるよ!

I passed away.

早々使う文章じゃないな。で、うちはなんで幽霊になってるの?ていうか浮いてる!人生初だよ!あ、幽霊生初か。

………はぁ。霊安室を埋め尽くすような泣き声。両親のものだ。一人娘だったうちを大事に育ててくれた。すごく感謝してる。その両親の悲しみようから改めて自分が死んだことを実感させてきた。高校に合格して、彼氏作って、友達とたくさん笑って泣いて、大人になりたかった。でもそれはもう叶わない。いつのまにかうちは泣いていた。泣いたってどうにもならないのに、生き返るわけでもないし、親を慰めれるわけでもない。


「お母さん達はいつでもひなの応援団だからね。」


いつの日かお母さんに言われた言葉。なぜかその言葉はすごく嬉しくって辛いとき悲しい時励ましてくれた。だから今度はうちの番だ。うちがお母さんとお父さんの応援団になる。支えてあげる。たとえ姿が見えなくても、声が届かなくてもうちは負けない。


『いつでもうちは応援してるから。

落ちこまないで、上を向いて笑顔でいて。』


届くはずがないのにお母さんとお父さんの顔から微笑みがこぼれた。届いたのかな?それならそれでいい。あれ?この流れって成仏する感じじゃね?おお、天国か。少し楽しみかも。

うちはなぜか病院の中庭へと足を進めた。足ないけどねw


「ひ、な?なんで…。」


そこにはやせ細った黒猫がいた。

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