金髪碧眼の彼女と出会う
あのあと私は、馬車の中の人や戦っていた人を眠らせる
そして盗賊たちを四肢を奪い、じわじわと嬲り殺した
コレの処理をどうしようかと悩んでいると、馬車の中から物音がした
そこに目を向けると、可憐な美少女がぽけーとこっちを見ていた
魔法をかけたあと怪我をしてないか見るために開いたのを閉めてなかったかと思いながら、目覚めの速さにも驚きつつ、微笑み、声をかける
「大丈夫?やっぱり声の通りかわいいね。無事でよかったよ」
そう言っても反応がないので、どこか悪いのかと近づくと彼女はハッとなり、慌てて口を開く
「助けていただき、ありがとうございます。
私は、シフォン・アウルエルと申します。あなたは?」
彼女が自己紹介してきたので私も自己紹介をする
「そう。私は、コトネ・カンナギ。
ところであんたさ、エッチなことに興味って、ある?」
「ぇえ!?」
いきなりの質問に驚いたのか目を見開き、そのあと瞳を伏せる
その顔は耳まで赤くなり、林檎のようだ
クスッ
あまりの初心な反応に笑みが漏れる
「かわいい・・・・ほら、こっちを見て?」
彼女が可愛く、いたずらをしたくなった私は彼女の顎に手を添え、上を向かせる
上を向かせた彼女の瞳は潤み、頬も紅潮している
こちらを誘っているのかと言いたくなる表情だ
それにしても・・・
改めて見る彼女の姿はやっぱりすごい
流れるような金髪にエメラルドのような碧眼、出ているとこは出て、締まるところは締まっている体
どこにも無駄なところがない金髪碧眼の少女・・・
気づけば私は彼女の唇に自分の唇を重ねていた
目を見開き固まる少女が目に入る
ハッと我に帰った私はすぐに彼女から離れる
「ご、ごめん!つい・・・」
と、本音をも漏らしてしまう
私の馬鹿っ!!
と思いながら彼女を見る
彼女は紅潮したままの顔で、唇を指でなぞる
私はその姿さえ妖艶にみえ、襲いたい衝動にかられるが、理性でその衝動をねじ伏せる
彼女は手を退かしその口から言葉を発送とした瞬間後ろから物音と声がする
「んんっ・・・あれ、おれは・・・」
気づけばマートスとか言う男が起きようとしていた
「あっ・・!大丈夫ですか、マートスさんっ!!」
彼女は、彼に駆け寄っていった
正直彼には感謝を抱いた
あのままだったら、なんかやばそうな気がしていたから
まあ、丁度良いし、私のためにも彼女のためにも、あのことは忘れてしまおう
そのほうが良いはず・・・
うん、そうしよう
「俺は何をして・・・・!!?」
彼は周りを見渡し、愕然としていた
まあそれもそのはず、周りには無惨な死体と血の海が広がっている
これを見て、叫ばなかった彼女がおかしいのだ
まあ、気づいてなかっただけなのかもしれないが・・・
「??・・・どうし・・・!!?
キ、キ、キャアアアアアアアアアアアッ!!?」
あ、やっぱ気づいてなかったのか
彼女の叫び声で我に帰った男は、私を見て剣を拾い、構える
そして私に向かって突進してきた
「ハアアアッ!!」
「捨て身の攻撃、か・・・・
その姿勢には恐れ入るよ、でもね、それでは誰も守れやしない」
そう言いながら私は彼の剣を奪い、彼の首筋に当てる
「捨て身をしてきたってことは、私があなたたちより強いことは分かっていたんだろう?なぜ、逃げようとはしない」
私がそう言うと彼は、悔しげな顔と声でこう言った
「貴様は強い。だからこそ、普通に逃げるのは不可能だ」
「なるほど、ほかの人たちが寝た振りしているのはそのためか」
「!なにっ!?」
男は驚いて振り返る
そう、さっきから馬車の人間や男と共闘していた者たちは起きている
だが、寝た振りのままだ
そのことを言い当てると男の瞳には、怒りと憎悪と悲しみ、絶望が映し出されていた