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掌編小説

雨が降ったから

作者: 斎藤康介

「なあ、どうだったんだよ?」


「何が?」


「『何が?』って、今日告白したんだろ」


「……いや、してない」


「何で?」


「雨が降ったからな」


「昨日は髪型が決まらないって言ってやめたよな。お前本当に告白する気あるの?」


「そりゃーあるよ。この恋はかなり本気だ」


「なら明日してみろよ」


「いや明日は無理だ。仏滅だ」


「なら明後日は?」


「ダメだ。今週の山羊座は恋愛運がよくない」


「はぁ、ならいつならすんの?」


「世界が終わる日が分かったら確実に告白するな」


「勝手にしてくれ」

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