第9話
さぁ投稿しましたよ第9話です!(・ω・ゝ
どうぞお楽しみください。
俺達は1つの傘に肩を並べて歩いていた。
「で、相談ってなんだ?」
「うん……あのね今日の昼休みの事なんだけど……」
まさか、あの事だろうか……達也と廊下を歩いているときに他のクラスの女子が「降るまいが嫌い」だのなんだの言っていた気がする。
「うん……なんか、他のクラスの子にいわれたんだ、『アンタのそのふるまいが鬱陶しいの!作り笑いして可愛い子ぶって、それで男子が振り向くと思ってるんでしょ!』って。」
まさか、本当だったとは…驚いた。
「でも、お前は可愛い子ぶってるつもりはないんだろ?」
「うん……、でも作り笑いはしたことがある……。」
「作り笑いぐらい俺だってしたことある。」
そう、作り笑いなんて誰だってする。
「そんなもんお前にそのつもりがないなら気にすることはないさ」
俺は素直にそう思った。
「でも……このままだと私、友達がいなくなっちゃうよ…。」
といって大塚は俺の学生服の端をつかんだ。
「神奈と水橋はお前の親友なんだろ?」
そう、大塚は水橋と神奈とは1日で親友並みに仲良くなっていた。
「あの二人も、私の事嫌いになるのかな……」
俺はそれを聞いてイラッときた。
「馬鹿かお前!?」
「えっ?」
大塚はとてもビックリして目を見開いていた。
「神奈と水橋はお前のことを信頼してくれてんだろ? それをなんでお前は信用してやらないんだ! あいつらがお前の事を嫌うような奴等だと思うか?」
言い出したら止めたくても止まらない。
「あいつらがお前を好きなように、お前もあいつらをぜんりょくで信用してやれ!……それが親友ってもんだろ!?」
やっと止まった……。
「西城君………。」
大塚は固まっていた。
「神奈は俺の幼馴染みなんだ、俺はあいつの事をよく知っている。
俺の幼馴染みをなめんなよ?」
俺は微笑みながら前をむいて言った。
「西城君……。」
大塚はまだ固まっていた。
「それに前にも言ったように俺はお前の事を友人だと思ってる。」
これは前から変わらない事実だ……。
「また言ってるやつを見つけたら俺が説得しといてやるから……気にすんな」
すると、大塚は泣いてしまった。
「西城……く…ん…あり…が……とう。」
「おいおい、泣くなよ。」
「ゴメン……でも、そうやって怒ってくれたの西城君が初めてだから……」
周りの野郎は大塚の事を「可愛いくて上品な子」としてしか見てなかったようだ。
「まぁ、俺も言い過ぎてしまったようだ、すまなかった。」
「ううん……こっちこそ、神奈や夏美の事を信用しなくてゴメン…。」
そういってから大塚は黙りこんだ…………そして
「お、おい……。」
「ごめん……少しだけこうさせていて。」
大塚は、手を俺の手に絡ませてきた。
「ったく、少しだけだぞ。」
すると大塚は今までで一番だと思われる純粋な笑顔を浮かべて、
「……うん。」
とだけ言った。
だが、最後まで手は繋いだままだった。
さぁ、いかがだったでしょうか?
お楽しみいただけたのなら嬉しいです!
いやぁ本当に毎度読んでいただいてありがとうございます!
我輩感動!でございま