第6話
今回はなかなか長く書いてみました(・ω・´)
どうぞお楽しみください。
俺は町中を走り回った。商店街を走り、水面公園に行き、とにかくいろんなところを走った。
………そして、最後の場所に来た。
「後はここしかない……」
そこは………聖王学園。
まず俺は最初に教室へと走った
そしてすぐにメールの意味が発覚した。
ベランダで縮こまっている奴が一人。
「……お前、何でここにいるんだ?」
「だってだって!ここのベランダとても暖かくて、つい……」
そいつは俺の幼馴染みである大泉神奈だ。
ついでに言うと……天然だ。
「んで…つい寝てしまってたら鍵を閉められたと?」
「ち、違うわよ!寝てなんてないわ!」
「じゃあ、閉じ込められたりしないだろ?」
当然のことを言ってやった。
「そ、それは………」
神奈は困った顔を極めていた。
「まぁ、無事で何よりだが、連絡するなら場所と名前ぐらい書いとけ……」
そう言って神奈の額を指で弾いた。
「あいたっ!」
「あ、そうだ……達也にも連絡しとかないと。」
「え?藤守君も私を探してくれてるの?」
「わざわざお前の阿保な事に付き合ってくれてんだよ。」
「アホな事って何よっ!こっちは大変だったんだからね!………寂しかったんだから」
「………あ、もしもし?」
俺は神奈のことは軽くスルーして達也に電話をかけた。
「ちょっ……無視しないでよ!」
まぁ、放っておく。
「メールを送った本人が分かった。」
『誰だったんだ?』
「神奈だった。」
と俺は達也に事の終始を話した。
『そうか……そんなことですんでよかったよ』
「あぁ、悪かった……変なことに付き合わせちまって。」
『気にすんな、俺とお前の仲じゃねぇか』
こうしていつも達也にはいろんなことに付き合ってくれる。
「…それもそうか、でもありがとうな。」
『おうよ!それじゃあまた明日な!』
「あぁ……。」
電話をきり、神奈の方に向き直った。
「さぁ、帰るぞ。」
それだけ言って帰路についた。
「ちょ……ちょっと待ってよ!」
後ろからトテトテとついてくる。
そして横に並ぶ。
「ねぇ、龍一……。」
「ん?」
「ありがとね……あんたのおかげで助かった。」
「まぁ、気にすんな……それよりあんなところに何時間もいたんだ、春とはいえ寒いだろ。」
すると神奈は鼻をすんすん言わせながら、
「確かにこんな薄着じゃ寒いかも……」
「これ着とけ……」
と、学ランをかけてやる。
「ありがと……温かい。」
「これからは気を付けろよ。」
いつもより素っ気なく言う。
「うん……気を付ける。」
その後も何かと話をしながら帰路を行った。
今回はなかなか拍子抜けな感じの展開になってましたね……(・∀・;)
感想も良かったら書いていってくださいね!
お待ちしております。