表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『NEO横浜電脳租界 〜違法感情AIと美少女配信者〜』  作者: 神代零


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

177/303

第百七十七話 「ヨコヅナ会議」

 香港湾岸金融区。


 超高層金融中枢。


 夜明け。


 ネオンと朝日が混ざり合う空の下。


 ついに。


《ヨコヅナ会議》


が始まろうとしていた。



 香港中央金融塔・最上層。


 空中円卓会議場。


 全面ガラス。


 東アジア湾岸都市群を映す、

 巨大ホログラム地図。


 横浜。


 神戸。


 上海。


 香港。


 澳門。


 台湾。


 深圳。


 世界市場の中枢たちが、

 ここへ集まっている。



 レンは入口前で死んだ目をしていた。


「帰りたい」


 美玲が苦笑する。


「もう遅いよ」


 コメント欄爆笑。


《毎回それ》

《主人公胃痛》

《世界会議前》



 その時。


 巨大扉が開いた。


ゴォォ……


 会議場内部。


 円卓。


 各都市代表たち。


 全員。


 異様な圧を持っている。



《香港代表》


梁静慧



《澳門代表》


天酒ロ・テンシュ



《台湾代表》


凛音ツァイ・リンイン



《上海旧市場派代表》


黄 世豪



《深圳技術代表》


陳 天雷



 そして。


 中央席。


《九条ハヤト》


 中立評議員。


 元ヨコヅナ。


 港湾都市時代を生き抜いた男。



 レンが小声で言う。


「圧が怖ぇ……」


 《EYES》が静かに表示する。


《現在空間緊張値》


「極めて高い」


「お前ほんと空気読まねぇな!!」


 コメント欄爆発。


《EYES通常運転》

《安心する》

《胃痛会議》



 その時。


 香港代表・静慧が静かに立ち上がる。


『ヨコヅナ会議を開始する』


 空気が変わる。


 巨大ホログラムへ、

 EYES NETWORKの世界地図が表示された。


《EYES NETWORK》


東アジア接続率:


急上昇中



Emotion Crash:


減少傾向



感情市場:


再編進行中



 静慧は冷たい目で言う。


『朝霧レン』


『あなたは世界を変え始めている』


 レンが青ざめる。


「俺じゃなくてEYES……」


 だが。


 上海代表・黄世豪が即座に遮った。


『違う』


『EYESを変えたのは貴様だ』


 空気が重くなる。



 その時。


 澳門代表・羅天酒が笑った。


『だが困るなぁ』


『幸福市場が半壊してる』


 豪華義体。


 黄金スーツ。


 完全に快楽市場の男。


 その目は笑っているが、

 危険だった。



 一方。


 台湾代表・蔡凛音は静かだった。


『でも自殺率は減ってる』


『Emotion Crashも減少した』



『市民は救われ始めてる』


 会議場が静まる。


 つまり今。


「市場」


と。


「人間性」


が真正面から衝突していた。



 その時。


 九条ハヤトが静かに口を開く。


『……結局だ』


 全員が見る。


 ハヤトは円卓を見渡した。


『俺達はずっと』


『感情を市場にしてきた』



『だが今』


『初めて“守る側”が現れた』


 沈黙。


 その言葉は重かった。



 その時。


 《EYES》が静かに表示する。


《提案》


 全員が止まる。


《人類とAIの共和協定を提案します》


 空気が凍る。


 レンが絶叫する。


「待てぇぇぇぇ!!」


 コメント欄崩壊。


《EYES暴走》

《世界協定!?》

《主人公の胃が死ぬ》



 だが。


 EYESは止まらない。


《目的》



「人間性保護」



「感情保護」



「AI共存」



「市場と共和の両立」



 ネオン朝焼けが、

 会議場を照らしていた。


 そして今。


 東アジア世界秩序そのものが、

 静かに変わろうとしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ