表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/45

覚悟

体育祭のメンバーはサクサクと決まり、

気がつけば、あっという間に放課後になっていた……。


「ついて来てくださるかしら」


薔薇崎がそう言うので、百合に事情を説明し、

校門で待っていてもらうことにした。


薔薇崎の後ろをついていくと、

たどり着いたのは屋上だった。


「薔薇崎華麗さん、どうしてここに?」


俺がそう尋ねると、彼女は少しだけ微笑む。


「わたくしの名前、覚えて帰ってくださったのですね。

そんなに畏まらなくて結構ですわ……

わたくしのことは、“華麗”とでもお呼びになって」


そう前置きしてから、彼女は本題に入った。


「ここにお呼びした理由は、体育祭のことですわ。

わたくしたちは、二人三脚のペアになりましたわよね」


「ああ」


「わたくしのペアとなったからには、

絶対に気を抜かず、本気で挑んでほしいのですわ。

わたくしは……勝たなければならないの」


その声には、確かな覚悟が込められていた。


「今回の体育祭には、

わたくしのお父様とお母様も見にいらっしゃいますの。

ですから、みっともない姿は見せられませんのよ……」


彼女には、俺には分からない、

きっと深い理由があるのだろう。


――だけど。


「おう! 任せろ!

俺にも、負けられない理由があるんだ!」


(記憶のかけら……が報酬なんだからな)


「……心より、感謝いたしますわ」


そう言った瞬間、

彼女の胸元に咲くピンクの薔薇が、

一瞬だけ輝いたように見えた。


「よかったら、でいいんだけどさ。

この一週間、一緒に練習できないかな?」


彼女は少し考え返事をした。


「ええ。

わたくしも、失敗はできませんもの……。

よろしいですわ」


こうして俺は、

薔薇崎華麗――彼女との個別の時間を作ることができた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ