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夜の中

俺の当分の目標は決まった……。

次のクエスト――『???を助けてあげてください』。

この「???」に入る人物が誰なのか。

今のところ、思い浮かぶのは一人だけだった。


俺は部屋を出て階段を降り、リビングへ向かった。


「優、今日の晩ご飯は優の好きな唐揚げだから、たくさん食べていいわよ。

お父さんの分は分け終わってるから、大皿の分は食べ尽くしちゃいなさい」


母さんの声が、俺の心を温かくしてくれた。


「うん、全部食べ尽くすよ」


そう言いながら食べ始めたものの、七割ほどで、もう入らなくなった。


食事を終えて部屋に戻ると、携帯電話にメッセージが届いた。

百合からだった。


(優くん、今から公園に来てくれない?)


もしかして、このクエストは百合に関係しているのか?

そんなことを考えながら、俺は最初に刺された出来事も考慮し、バットを手に取って公園へ向かうことにした。


玄関から外へ出ると、空はすっかり真っ暗だった。

携帯電話のライトを頼りに、俺は公園へ向かう。


道を挟んですぐの距離だったため、あっという間に着いた。

公園の中央を見ると、百合が立っていた。


俺は警戒しながら近づき、声をかける。


「おい、百合。こんな時間に、何の用だ?」


百合が振り返る。


彼女の胸に飾られたユリは、黒と赤の花弁に分かれていた。

それを見た瞬間、俺は反射的にバットを構えた。


百合が口を開いた、その瞬間――


「優くん、あ……なたは、だれ。優くん、あ……なたは、だれ……」


真っ黒なモヤが現れた。

それは俺の足に絡みつき、瞬間、足が鉛のように重くなる。


百合が、ゆっくりと近づいてくる。

心臓の鼓動が、耳鳴りのように響いた。


腕は動く。

俺は必死に、百合の方へバットを振り回した。


そして、百合が再び口を開く。








「優くん……にげ……て……」


その声が聞こえた、次の瞬間――


ガンッ。


背後から、鈍器のようなもので頭を殴られた。

俺はその場に崩れ落ちる。


朦朧とした意識の中、最後に目に映ったのは――

涙を流している、百合の顔だった。


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