表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/45

自己紹介

百合と並んで歩き、数分で学校に着いた。

正面玄関にはクラス分けの紙が貼られており、俺はAクラスだった。


隣の百合が声を弾ませる。


「やったー! 同じクラスだね!」


やはり、大筋はゲーム通りらしい。


教室を見渡すと、俺たち以外の生徒はすでに揃っていた。

入学式の時から感じていたが、特定の生徒以外の顔が認識できない。

まるで、モザイクがかかっているようだ。


顔をはっきり認識できるのは、百合を含めて三人だけ。


俺と百合は、それぞれ自分の名前が書かれた席に着いた。

チャイムが鳴り、教師が教室に入ってくる。


「皆さん、こんにちは。

この一年、担任を受け持つことになった。二十八歳の、君待由美(きまゆみ)だ。よろしく頼む」


黒髪ロングの、魅力的に感じる女性だった。

こんな人物、ゲームにいたか?

そう考えた瞬間、頭がずきりと痛んだ。


「よし。では自己紹介だ。

一番後ろ、窓側の君から」


最初に指名されたのは、俺だった。


「え、えっと……俺の名前は、愛羅武(あい らぶ )優?です。よろしくお願いします」

やはり自分の名前に慣れない。


「大丈夫。簡単で構わない。次は、優くんの前の席の君」


俺の前の席――

その生徒を、俺は知っていた。


「ボクか。おはよう。

ボクの名前は、桜秋さくらあきです。よろしくお願いします」


ズボン姿に、薄紫の髪。

ボーイッシュな雰囲気の女子で、胸元には白いコスモスが飾られていた。



彼女も、ヒロインの一人だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ