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戦闘神姫  作者: 柳井
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【2章】戦闘神姫 第18話 神器狩り

夕闇が近づく頃、とある国の入り口付近にて――。

「貴様……! これより先はアルカン国の領域だぞ!」

アルカン国――ノヴァリスと友好関係にある小規模国家である。

その国の門前に、不気味なフードを被った男が立っていた。

男は門兵の制止を無視し、無断で国境を越えようとする。

「おい……! 許可なく通るな!」

門兵が男の肩を掴みかけた、その瞬間。

男は腰からナイフを抜き、躊躇なく斬りかかった。

「ぐぁっ……! 貴様……!」

「侵入者か。それなら容赦はせんぞ!」

門兵は笛を鳴らし、増援を呼ぶ。

音が響くと同時に、周囲から兵士たちが集まってきた。

「小規模な国だからって舐めるなよ。取っ捕まえてやる」

男は兵たちを一瞥し、興味なさげに吐き捨てる。

「雑魚に興味はねぇ。一番強い奴とヤらせろ」

「ほう……威勢のいい侵入者だな」

遅れて、背丈の高い男が姿を現す。

「貴様が例の“神器狩り”か? ならば容赦はせんぞ!」

「さぁな……アンタは俺を楽しませてくれるのか?」

そう言って、男は懐から謎の箱を取り出した――。

ノヴァリス王国・国境付近。

「今日も、特に異常はないね」

イッシン、レイカ、カグラの三人は国境周辺の調査に当たっていた。

「シュラさんの話だと、各国の手練れが次々に殺られているらしいわ」

「名の通った人物ばかりだよ。私も何度か会ったことがある……実力者揃いだった」

「今日はシュラ隊長が各国会合で不在だし、いつも以上に気を引き締めないと」

その時、カグラが視線を止める。

「姉さん……あれ」

指差された先には、不審な人影。

「あれは……ネフィリス軍? やっぱり関わっているのかしら」

気づけば、ノヴァリスとネフィリスの国境近くまで来ていた。

「ここから先に踏み込むのは危険ね。一度戻って報告しましょう」

三人は慎重に距離を取り、ノヴァリス王国へと引き返した。

「サイラン様。実験は成功です」

「ええ……これなら、もうすぐ実戦に出せますね。ただ……」

「何か?」

「いえ……何でもありません。引き上げましょう」

(流石は戦闘姫……。迂闊には近づいてこなかった。

 だが、あと一歩……実験も……)

日が落ち、夜。

各国代表による会合を終え、シュラも王国へ戻っていた。

報告のため、戦闘姫レイカはシュラのもとを訪れる。

「……以上が、直近の調査報告です」

「そうか。引き続き調査を頼む。

 それと……アルカン国のトンプ将軍を覚えているか?」

「背丈が高く、力強い方ですよね? その方が?」

「先日亡くなった。いや……正確には、何者かに殺された」

シュラは淡々と語る。

「例の神器狩り……ですか?」

「断定はできん。だが、生き残った兵の証言では、

 神器を奪われ、圧倒的な力だったそうだ」

「あのトンプ将軍を……」

「さらに、本日ネフィリス国境付近でネフィリス兵を確認したとの報告もあるな」

「はい。何かを試している可能性が高いかと」

「おそらくDAディストラクションアームズの実験だ。

 だが、こちらからは動くな。火種になりかねん」

「了解です。失礼します」

会議室を出るレイカを、シュラは静かに見送る。

「……嫌な予感がする。無理はするなよ」

「ただいま、カグラ」

「お帰り、姉さん」

報告を終え、レイカは自宅へ戻っていた。

「随分強くなったわね。日頃の鍛錬の成果かしら」

「姉さんのおかげ……。姉さんがいるから、私は強くなれる」

「ふふ……嬉しいこと言うわね。でも、まだ私は負けないわよ」

「私は、必ず越える……。だからそれまで、最強でいて」

夜は静かに更けていった。


ーー

それからも、三人による調査は続けられた。

だが、国周辺で“神器狩り”の姿が確認されることはなく、時間だけが過ぎていった。

その合間、イッシンとカグラはレイカから、

戦場での実践的な戦い方を叩き込まれていた。

無駄な時間は一切ない。

ほんの僅かな空き時間ですら、訓練に変えられる――それを二人は学んでいった。

それから数日後。

国周辺で、妙な人影の目撃情報が入る。

「この森の付近だったわね。目撃情報があったのは……」

「ええ。気を引き締めて。何かあっても私が守るから」

「……何か、いる」

カグラが低く呟いた。

動物ではない。明確な人の気配。

三人は、同時に構える。

その時――

一人の男が、木々の間から姿を現した。

「女二人に、男が一人か……。なら殺して逃げられるなぁ。それに……女の方、上玉じゃねぇか」

「貴方、指名手配中の犯人ね」

レイカは一瞬で男を見抜いた。

自国の情報、敵味方の癖、戦闘傾向

カグラの頭にはその情報が全てまとまっていた

「凶悪犯なら、見逃せねぇな」

イッシンが剣を構え、カグラも刀を抜く。

だが――

「二人とも、下がってなさい」

レイカが静かに制した。

「貴方たちなら倒せる。でも、本当の対人戦を、よく見ておきなさい」

「べっぴんな姉ちゃんが相手か。殺した後は、妹も楽しませてもらうぜ」

その瞬間、レイカの“圧”が変わった。

「私の可愛い妹に、手を出す気?」

空気が張り詰める。

「最近拾ったこの武器の力、見せてやるよ」

男が小さな鎌を構える。

「それ……神器ね。それも“成り立て”。まだ、力が安定していない」

「斬れりゃ十分だろ!」

男が飛び込む。

レイカは、紙一重で躱す。切っ先が空を切った瞬間、地面が裂けた。

「武器が泣いているわ。そんな使い方じゃ、成長は止まる」

男の攻撃は、ことごとく当たらない。

レイカは“魅せる”ように躱していた。

それは芸術に近い動き。

イッシンとカグラには理解できるが、男には分からない。

「……くそ。なんで当たらねぇ」

「あなたは、罪のない人々を殺した。最初は捕縛するつもりだったけど……」

レイカは冷たい瞳を見せる

「――酌量の余地はない」

「女ごときが……!」

「冥土の土産よ。見せてあげる神器顕現ーー双竜(そうりゅう)村雲(むらくもの)(つるぎ)

神器(じんき)双竜(そうりゅう)村雲(むらくもの)(つるぎ)

大昔、凶悪で二つの首を持つ竜の魂を封じ込めたと言われてる神器。この剣は未だに竜が生きていると言われる


双竜波(そうりゅうは)

二条の衝撃が竜の形を成し、男を襲う。

男は辛うじて躱し、反撃に出る――

「甘い」

先に放たれた竜の衝撃が、背後から直撃。

「この攻撃は、意思を持つ」

そして、レイカは男の首をはねた

「……これが、対人戦よ」

「……すげぇ」

イッシンが息を呑み、感心していた

――その時。

「ここかぁ。強ぇ奴のいる場所は」

森の奥から、別の男が現れた。

「誰!?」

(……私が、察知できなかった?)

「俺は、強ぇ奴と戦いてぇだけだ」

男は小さな箱を取り出す。

中から現れたのは、異様なグローブ。

「最近、こう呼ばれてるらしい。"神器狩り"ってなぁ」

三人は即座に臨戦態勢を取る。

「弱ぇ奴に興味はねぇ」

男の姿が、消えた。


次の瞬間――


「速っ……!でも間に合…」

「間に合わねぇなぁ!」

拳がカグラの腹を捉え、吐血し倒れる

「カグラ!」

(見えなかった……)

「お前も邪魔だな…」

そして男はイッシンに襲い掛かる

拳がイッシンを捉える瞬間、イッシンは剣の面で受け止める。しかし、その威力は絶大、完璧に受けた剣はひびが割れ、衝撃でイッシンは後方に吹き飛ぶ

「ほぅやるな。勘で剣を入れたか…」

「クソ…なんていう強さだよ。」

イッシンは何とか立ち上がる。だが男は間髪入れずにイッシンに襲い掛かる


「双竜波!」

その攻撃をレイカが止める。

男はその衝撃波を真正面から打ち消す

「この威力…。見たことがねぇ!お前は俺を楽しませてくれんのかぁ!?」

「戦闘狂はイアだけで勘弁してほしいわ。イッシン!カグラをお願い」


レイカが神器狩りと言われる男と向き合う

この戦いは誰もが予想のつかない結末で終わることになる事を未だしらない。






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