「すあま」という食べ物から
世界の車窓から、的なタイトルで始めてみる。
すあまという食品が好きだ。
紅白に着色された、ほんのり甘い餅のような和菓子である。
おそらく「素甘」と書くのだろう。
素朴に甘いので、言い得て妙で、感心してしまう。
このお菓子は何よりも食感が良い。
餅よりはモチモチしておらず、しかし餅以外のどの食品よりもモチモチしていて、餅に近い。
私は、京都の八橋も、皮だけで売っているタイプが好きだ。
ニッキのついたシート状の皮が、何枚も重なってコンパクトに売られている。
最初に八橋からあんこを抜いてみた人に紫綬褒章を与えたい。
八橋の最初の姿と、紫綬褒章とは何たるかを知らずに言っている。
レンガのように固い、焼き八橋みたいなものもあるが、あんなものは罰金刑だ。
雪見だいふくも、あの皮が食べたくて食べている節がある。
バニラアイスの部分は、MOWの方が好みだ。
あんみつにギュウヒなるものが入っていることがある。
あれがあるのと無いとでは、一皿の価値が雲泥の差で変わってくる。
小麦粉系の皮でいえば、最近、たい焼きの皮が薄いものばかりだ。
たいがい、内臓が透けて見えている。
あれはいかがなものか。
私は炭水化物フリークなので、あんこは申し訳程度、生地にほんのり擦ってあるくらいで十分だと感じるタイプだ。
あんこが食べたければ、他のものでいくらでも摂取できるだろう。
近所の道の駅に、皮の分厚いたい焼き屋さんがあって、気に入っている。
たいへん貴重な存在である。
なるべく息長く、配分を変えずに営業して欲しいと願うばかりだ。
ほんと、誰があんこたっぷりが良いと言ったのだろう。
原価は小麦粉の方が安いように思える。
砂糖の刺激的な脳汁効果で集客を図っているのだろうか。
焼き芋もすべてネッチョリ系に取って変わってしまったし、ポリコレ、ダイバーシティが聞いて呆れるのである。